テレビ、本、インターネットも含めて世の中には「正しい歩き方」と評して情報発信しているのをよくみかけます。
世の中は健康ブームですので、膝の痛みの予防のためにそういった歩き方を意識して一生懸命歩いたりウォーキングなどをされている人も非常に多いのではないでしょうか?
しかしそういった努力の結果、逆に膝が痛くなった人。変形性膝関節症の症状が悪化した人はみなさんが思っている以上に多いんです。
「正しい歩き方を意識しているのになぜ?」
と疑問に思っている人も多いと思います。
そこでこのページでは「変形性膝関節症、膝を痛めない、予防する為の正しい歩き方」について説明させていただきたいと思います。
ちなみに私は医療系の国家資格である柔道整復師という資格を持っている人間です(ここをクリックすると私の柔道整復師免許証の写真が出ます)
医療系の国家資格を持っている人間の端くれとして、出来るだけ丁寧で分かりやすい説明を心がけていますので、こういった事に興味のある人は是非参考にして下さいね。
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正しい歩き方の危険
まず本にしても、テレビにしても、そしてインターネットでも一番よくみかけるアドバイスですが
「踵からついて足裏の外側に体重をかけて親指で地面を蹴る」
というアドバイスがあると思います。
結論を勇気を持ってはっきりと言わせていただきます。
このアドバイスを意識して歩くと膝を痛めたり、変形性膝関節症を悪化させる可能性が高まります。
決して珍しい事を発言して目立ちたいからこんな事を言っている訳ではありません。
間違いのない事実です。
早速なぜ私がそう考えているかを説明させていただきますね。
混乱させる事を言ってしまいますが
「踵からついて足裏の外側に体重をかけて親指で地面を蹴る」
この歩き方は「現象」としては間違っていません。
正しい歩き方といっても良いと思います。
実際に足の裏に機械をとりつけて、どのタイミングでどこに体重がかかっているかを検査すればおおよそこのアドバイス通りの結果になると思います。
しかし「現象」としては正しくてもこの歩き方を「意識」してしまうと、多くの人が間違った歩き方になってしまうんです。
歩くという行為は、股関節、膝、足首の関節が連動して動きます。
関節の役割というのは足が地面に着地した時に、適度に動く(曲がる)事によって地面からの衝撃を吸収して負担を軽減してくれます。
衝撃を和らげてくれるクッション、もしくはバネみたいなモノを想像してもらえると分かりやすいかも知れません。
当然、足が着地した時に膝が伸びきっていたりすれば、関節のバネの機能がうまく働かない為、膝に大きい負担が入ってしまいます。
ここで想像してみて下さい。
「踵から足を着地ささせる事」を意識した時、足はほとんど上に上がらず、膝は伸びきっていませんか?
この歩き方を意識していた多くの患者さんを診てきましたが、多くの場合で踵から着地させる事を意識するが故に、極端に膝が伸びきった状態で着地する歩き方になってしまっているんです。
歩くという過程での膝や足首などの角度、体重の乗る場所やタイミングは、本来であれば脳が「無意識」に調整してくれる部分です。
踵から着地するという動作は間違っていないのですが、本来であれば足を上げて着地する時に意識しなくても勝手に行われる事なんですね。
それもコンマ何秒かの一瞬の出来事であり、ほとんど踵周辺に体重がかかっているのが認識できないぐらいの動作が正解なんです。
それを「踵からつく事が正しい」からと変に意識しすぎると、逆に正しい歩き方から遠ざかってしまう事になるんです。
その結果膝を痛めたり、変形性膝関節症を悪化させる原因になっている事も珍しくありません。
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本当に正しい歩き方の方法
私が正しい歩き方をアドバイスするとすれば
「歩く方向に膝のお皿を向けて太ももを少しだけ前上方に上げましょう」
このアドバイスのみです。
意識するのはこれだけで結構です。
力を抜いてこういった歩き方ができれば、勝手に脳が無意識に最適な位置に体重や関節の角度を調節してくれます。
こういった事が自然にできれば、「踵から着地して外側に体重がかかって親指で地面を蹴る」歩き方に勝手になるんです。
ただし、注意してほしい点があります。
踵に体重がかかるのも、足の外側に体重が集中するのも、親指で地面を蹴るのも、本来は0コンマ何秒かのほんの一瞬です。
ほとんど知覚できない程の一瞬の出来事ですので、意識上にその部分に体重がかかっている感覚がなくても問題ありません。
先ほども説明しましたが、歩行動作というのは最初の基点になる動きを除けば、後は脳が勝手に無意識に調整してくれる動作です。
そこを変に「正しい歩き方」を意識すると逆に、「正しい歩き方」から遠ざかった歩き方になってしまいます。
そのため、足裏のどこに体重をかけるだとか、親指で地面を蹴るなどの意識も出来るだけ捨てて下さい。
意識するのは一つ
「歩く方向に膝のお皿を向けて太ももを少しだけ前上方に上げましょう」
これだけで結構です。
この部分がうまくいけば、後は勝手に正しい歩き方に近づきます。
その結果、膝の痛みや変形性膝関節症の予防になります。
まとめ
ここで簡単にまとめさせていただきますね。
よく世間で言われている
「踵からついて足裏の外側に体重をかけて親指で地面を蹴る」
という歩き方は、現象としては正しい歩き方です。
しかし変にこの歩き方を意識しすぎると逆に正しい歩き方から遠ざかってしまいます。
本来、歩行動作というのは無意識下で行われるものです。
「歩く方向に膝のお皿を向けて太ももを少しだけ前上方に上げましょう」
このアドバイスのみを他の余計なクセを無視して行えれば、後は勝手に正しい歩き方に近づきます。
その結果、膝や変形性膝関節症の予防になります。
もちろん、その他に変なクセがその人の歩き方に関わっている場合は、そのクセも修正しなければいけませんが、そのクセに関しては個人差が大きいため実際に動作を見させていただかないと何とも言えません。
どういった理由であれ、歩行に支障がでる痛みが発生して0いるのであれば、出来るだけ早く病院や治療院に相談する様にして下さいね。
もしどこに相談していいか分からない、どこに行ってもダメだったという人は1度私にお気軽にご相談してくださいね
膝の痛みの治療にはそれなりの自信を持っていますのできっとお力になれると思います。
以上で「変形性膝関節症、膝を痛めない、予防する為の正しい歩き方」についてのページを終了させていただきますが、下記に膝の痛みに関連するページのリンクも載せていますので、興味のある人はそちらも是非参考にして下さいね。
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