肩こりの症状でお悩みの人の話を聞いていると、風邪や胃炎、腸炎などがきっかけで症状が悪化したという話をよく聞きます。
体調が悪い時はずっと寝ている人も多い事から
「寝ているだけなのに何で?」
と疑問に思っている人も多いんじゃないでしょうか?
一見、肩こりと関係なさそうな風邪や胃炎や腸炎ですが、こういった病気になると肩こりの症状が悪化する理由はちゃんとあります。
そこでこのページでは、風邪や胃炎、腸炎などによって肩こりが悪化する理由について説明させていただきます。
ちなみに私は医療系の国家資格である柔道整復師という資格を持っている人間です(ここをクリックすると私の柔道整復師免許証の写真が出ます)
医療系の国家資格を持っている人間の端くれとして、出来るだけ丁寧で分かりやすい説明を心がけていますので、こういった事に興味のある人は是非参考にして下さいね。
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肩こりが風邪によって悪化する理由
さて、肩こりが風邪などによって悪化する理由をさっそく説明させていただきますね。
肩こりに限った話ではないのですが、人間の体の痛みには必ず「炎症」という物質が大きく関わります。
炎症とは細胞が損傷、破壊された時に発生する物質の事で、この炎症は発痛物質とも呼ばれており、炎症を神経が感知すると脳に痛みを伝えると考えられています。
そしてこの炎症という物質は、細胞が破壊された時に細胞が化学変化を起こし発生するんですが、その化学変化には熱が伴います。
つまり熱が高ければ高いほど炎症が発生しやすくなってしまうんです。
この時点で勘が良い人は気がついているかも知れませんが、風邪による発熱によって体温が上昇してしまうと、この炎症反応を起こしやすい状況になってしまうんです。
体温が上がってしまうと炎症が強くなり症状も悪化してしまいます。
風邪や発熱などによって肩こりの症状が悪化するのには、こういった炎症の特徴が関わっているからなんですね。
胃炎や腸炎で肩こりが悪化する理由も炎症が原因か?
さて、上記では風邪による発熱によって肩こりが悪化する理由を説明させていただきました。
ここからは胃炎や腸炎によって肩こりが悪化する理由について説明させていただきますね。
とは言っても、胃炎や腸炎によって肩こりの症状が悪化する理由も、風邪の理由と同じでやはり炎症が深く関わっています。
胃炎や腸炎は内臓の粘膜に強い炎症を発生させる疾患です。炎症は神経を興奮させ感覚を過敏にさせる特徴を持っていますので、胃炎や腸炎によって体中の神経が興奮して炎症が強く発生しやすくなってしまうんですね。
別に肩こりに限った話ではなく、胃炎や腸炎の後には、その人が普段から痛みを抱えている場所が悪化するという現象はよく発生します。
腰だろうが膝であってもです。
それだけ炎症という物質は人の痛みの発生に密接に関わっており、風邪にしても胃炎や腸炎にしても、その炎症を強く発生させてしまう病気のため、発生した炎症のために体の痛みが悪化しやすくなってしまうんですね。
発熱などによって症状が悪化した時の注意点
ここまでは風邪や胃炎、腸炎によって肩こりの症状が悪化する理由について説明させていただきました。
ここからは症状が悪化した時の注意点を説明させていただきますね。
発熱などによって症状が悪化するのは、体中の炎症反応が強くなってしまったからです。
当然、風邪や胃炎や腸炎が通常通りに戻れば炎症反応も治まります。
しかし、この時に無理をしてしまうと炎症によって感覚が過敏になっているため、わずかな負担でも更に症状を悪化させてしまいます。
(病気による体力の低下も関係します)
そのため、ありきたりなアドバイスではありますが、風邪などによって症状が悪化した時は、治った後も数日は出来るだけ安静にして下さい。
この数日を安静に出来るかどうかでその後の経過が大きく変わります。
熱が引いてすぐにいつも通りの生活に戻してしまうと、その後に更に症状が重症化する事も珍しくありませんので気をつけて下さいね。
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咳やくしゃみで肩こりがひどくなる事もある
風邪の厄介な症状の一つに咳やくしゃみといった症状があります。
咳やくしゃみは首に強い負担を与える動作でもありますので、こういった動作で肩こりが悪化される人もいます。
ただし、咳やくしゃみをした時に限定して強い痛みを発生させる時は注意して下さい。
首の限定した動きによる負担で症状が悪化する場合は、首の骨の変形が症状に関わっている可能性があります。
具体的に病名を説明すると、頚椎症(けいついしょう)や頚椎ヘルニア、ストレートネックなど、首の骨の変形によって神経を圧迫している疾患の可能性があるんです。
頚椎症や頚椎ヘルニアとは、首の骨や軟骨が変形する事によって近くの神経を圧迫し、その神経が支配している領域に痛みや痺れなどの症状を発生させる疾患です。
軽症から重症例までの症状がかなり幅広く、重症であれば夜も疼いて寝れない、握力がなくなって手や腕や首を動かせないなどの症状を発生させる事もありますが、軽症であれば肩こりに似た痛みや筋肉の張り感だけを感じる場合もあります。
このように重症であれば、ただの肩こりでは考えられない症状を発生させますので分かりやすいんですが、頚椎症や頚椎ヘルニアなどで症状が発生していたとしても、軽症であれば肩こりに近い症状を発生させますので分かりにくいんですね。
そして、こういった組織の損傷や変形が症状に深く関わっている疾患は、炎症の影響も受けやすい傾向があります(変形部分に常に強い炎症が発生しているため)
実際に風邪や胃炎、腸炎によって悪化する症状も、頚椎ヘルニアや腰椎ヘルニア、変形性膝関節症など、組織の変形が痛みの発生に深く関わっている疾患に多く、風邪などによって肩こりの症状が悪化した場合は注意された方が良いです。
また、少し極論かも知れませんが、ただの肩こりが何週間も何ヶ月も続くという事は、通常では考えにくい現象の一つですので、そういった症状に心当たりがある人は高い確率で首の骨の変形などが症状に関わっているはずです。
もしご自分に当てはまるなと感じた人は、一度頚椎症や頚椎ヘルニアを疑うようにして下さいね。
頚椎症や頚椎ヘルニアであっても、初期であれば異常なしと診断される事が多い
もし頚椎症や頚椎ヘルニアを疑った場合、病院へ行ってレントゲンやMRIなどの画像検査をされると思いますが、初期の頚椎症や頚椎ヘルニアの場合は「異常なし」と診断される事も決して珍しくありません。
お医者さんの診断基準はどうしても手術をするべきかどうかで判断される事が多く、首の骨や軟骨の変形、神経の圧迫などの問題点があったとしても、手術するほどの大きい問題じゃなければ「異常なし」と言われる事が多いんですね(こういった事は実際にお医者さんに聞いた事のある話です)
そのため、異常なしと言われたとしても本当に異常がないとは限らないんです(決してお医者さんを否定するつもりはありませんが)
頚椎症や頚椎ヘルニアから発生している肩こりの症状なのであれば、弱い刺激で行う治療が効果的
もしあなたが現在感じている肩こりの症状が頚椎症や頚椎ヘルニアが原因で発生しているのであれば、残念ながら一般的な整骨院などで行われているマッサージや電気治療では改善しにくい症状のはずです。
実は頚椎症や頚椎ヘルニアの症状は非常に治療が難しく、お悩みの人が非常に多い疾患でもあります。
頚椎症や頚椎ヘルニアのように、首の骨や軟骨の変形などが症状に大きく関わっている場合、その周辺には常に強い炎症が発生しています。
炎症は近くの神経を興奮させて、感覚を過敏にさせる特徴を持っています。感覚が過敏になると、簡単に言えば少しの負担やちょっとした動作でも痛みを感じやすくなってしまうんです。
つまり、こういった症状の方にマッサージやバキボキするような、比較的強い刺激で行う治療を行うと、あまり効果がない所か逆効果になってしまう可能性があるんですね。
どこの治療院やマッサージに通っても改善しなかったという人は多いと思いますが、そのほとんどの治療が割と刺激量の多い治療である事が多いと思います。(そちらの方が患者ウケは良いと思いますので)
逆に、優しく弱い刺激で行う治療であれば、治療行為が負担になりませんので改善する可能性があります。
頚椎症や頚椎ヘルニアのように、骨や軟骨の変形や神経の圧迫が痛みに大きく関わっていたとしても、その症状には筋肉の緊張状態や炎症の有無も痛みにはかなりの部分で関わっています。
強い刺激で行う治療では、強い炎症による過敏性が邪魔をして改善する可能性は低いと思いますが、弱い刺激で行う治療であれば、しっかり首周辺の筋肉を動かし、血行を促進する事が出来れば炎症や筋緊張は軽減して症状が改善する事も珍しくありません。
弱い刺激の治療を行っている治療院は、あまり多くはないと思いますが、もしよろしければこのページで書かれている事を治療院選びの参考にして下さいね。
もしどこに相談していいか分からない、どこに相談してもダメだったという人は一度私にお気軽にご相談して下さいね。
どこに行っても治らないしつこい肩こりや、頚椎から発生している症状の治療にはそれなりに自信を持っていますのできっとお力になれると思います。
以上で「風邪や胃炎、腸炎などによって肩こりは悪化する事もある」のページの説明を終了させていただきますが、下記に肩こりに関連するページのリンクも載せていますので、興味のある人はそちらも是非参考にして下さいね。
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