肩こりの症状でお悩みの患者さんの話を聞いていると
「先生、肩がこっていたので自分で強く揉んだりしたら逆に症状が悪化したんですが、何がいけなかったんでしょうか?」
といった質問をよくいただきます。
ご自分で揉まなくても、マッサージ屋さんや整骨院で強く揉んでしまい症状が悪化した事がある人も非常に多いと思います。
そこでこのページでは、肩こりの症状に強く揉む行為の危険性について説明させていただきます。
ちなみに私は医療系の国家資格である柔道整復師という資格を持っている人間です(ここをクリックすると私の柔道整復師免許証の写真が出ます)
医療系の国家資格を持っている人間の端くれとして、出来るだけ丁寧で分かりやすい説明を心がけていますので、こういった事に興味のある人は是非参考にして下さいね。
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強く押したり揉んだりを肩こりで行えば悪化する可能性あり
肩こりに限った話ではありませんが、どういった症状であっても、強く押したり揉んだりする行為がその人にとって負担になってしまえば悪化の可能性があります。
もっと簡単に言えば、治療行為がその患者さんにとって、刺激が強すぎたと考えれば分かりやすいと思います。
どんなに効く薬であっても、大量に飲めば毒になりますよね。
治療も似たような特徴を持っています。
その人にとって強すぎる刺激は負担になってしまい、より症状を悪化させてしまう訳ですね。
強く押したり揉んだりを好む人も大勢いると思いますが、やりすぎれば肩こりの症状が悪化する事も決して珍しい事ではありませんのでほどほどにして下さい。
頚椎症(けいついしょう)や頚椎ヘルニアから発生している肩こりは強く押したり揉んだりした時に悪化しやすい
実は疾患によっても強い刺激が得意な疾患もあれば、逆に強い刺激が苦手な疾患も存在します。
通常の肩こりの場合は、その原因は単なる血行不良から発生している筋肉痛です。
筋肉疲労や筋肉痛などのように、症状の原因が単純に筋肉にある症状の場合は、少々強い刺激を入れても症状は悪化しにくい特徴があります。
そのため、ただの肩こりはよほど強く押したり揉んだりしない限りはそれほど症状が悪化する可能性は低い疾患でもあります。
ただし、肩こりの症状を発生している人の中には少し強めに押したり揉んだりしただけで、すぐに症状を悪化させる人もおられます。
そういった現象に心当たりがある場合、その症状の正体は単なる肩こりではなく頚椎症や頚椎ヘルニア、ストレートネックなど、首の骨の変形によって発生している神経痛の可能性があります。
頚椎症や頚椎ヘルニアとは、首の骨や軟骨が変形する事によって近くの神経を圧迫し、その神経が支配している領域に痛みや痺れなどの症状を発生させる疾患です。(必ずしも痺れが発生する訳ではありません)
軽症から重症例までの症状がかなり幅広く、重症であれば夜も疼いて寝れない、握力がなくなって手や腕や首を動かせないなどの症状を発生させる事もありますが、軽症であれば肩こりに似た痛みや筋肉の張り感だけを発生させますので勘違いされやすいんですね。
この頚椎症や頚椎ヘルニアのように、首の骨や軟骨の変形などが症状に大きく関わっている場合、その周辺には常に強い炎症が発生しています。
炎症は近くの神経を興奮させて、感覚を過敏にさせる特徴を持っています。感覚が過敏になると、簡単に言えば少しの負担やちょっとした動作でも痛みを感じやすくなってしまうんです。
つまり、こういった頚椎症や頚椎ヘルニアから発生している肩こりの症状の場合は、強く揉む行為で症状が悪化しやすい傾向があるんです。
そのため、マッサージなどをして症状が悪化する事が多い肩こりの場合、その症状は単なる肩こりではなくて頚椎の問題が関わっている可能性が高いと思いますので、心当たりがある人は一度しっかりと検査をうけるようにして下さいね。
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頚椎症や頚椎ヘルニアであっても、初期であれば異常なしと診断される事が多い
上記では、強く押したり揉んだりで症状が悪化しやすい肩こりの症状をお持ちの場合、その症状は頚椎症や頚椎ヘルニアから発生している可能性が高いと説明させていただきました。
もし頚椎症や頚椎ヘルニアを疑った場合、病院へ行ってレントゲンやMRIなどの画像検査をされると思いますが、初期の頚椎症や頚椎ヘルニアの場合は「異常なし」と診断される事も決して珍しくありません。
お医者さんの診断基準はどうしても手術をするべきかどうかで判断される事が多く、首の骨や軟骨の変形、神経の圧迫などの問題点があったとしても、手術するほどの大きい問題じゃなければ「異常なし」と言われる事が多いんですね(こういった事は実際にお医者さんに聞いた事のある話です。
また、実際に問題が発生していたとしても、神経の圧迫している場所や角度によってはMRIで写らない、写りにくいという事もあるようです(これも実際にお医者さんに聞いた事もありますし、画像上は異常がなくても手術したら異常が見つかった患者さんを何例か知っています)
そのため、異常なしと言われたとしても本当に異常がないとは限らないんです(決してお医者さんを否定するつもりはありませんが)
頚椎症や頚椎ヘルニアから発生している肩こりの症状なのであれば、弱い刺激で行う治療が効果的
もしあなたが現在感じている肩こりの症状が頚椎症や頚椎ヘルニアが原因で発生しているのであれば、残念ながら一般的な整骨院などで行われているマッサージや電気治療では改善しにくい症状のはずです。
実は頚椎症や頚椎ヘルニアの症状は非常に治療が難しく、お悩みの人が非常に多い疾患でもあります。
首の骨や軟骨の変形部分には常に強い炎症が発生しているため、マッサージなどの強い刺激で行う治療との相性が最悪なため改善しにくいんですね。
逆に、優しく弱い刺激で行う治療であれば、治療行為が負担になりませんので改善する可能性があります。
頚椎症や頚椎ヘルニアのように、骨や軟骨の変形や神経の圧迫が痛みに大きく関わっていたとしても、その症状には筋肉の緊張状態や炎症の有無も痛みにはかなりの部分で関わっています。
強い刺激で行う治療では、強い炎症による過敏性が邪魔をして改善する可能性は低いと思いますが、弱い刺激で行う治療であれば、しっかり首周辺の筋肉を動かし、血行を促進する事が出来れば炎症や筋緊張は軽減して症状が改善する事も珍しくありません。
弱い刺激の治療を行っている治療院は、あまり多くはないと思いますが、もしよろしければこのページで書かれている事を治療院選びの参考にして下さいね。
もしどこに相談していいか分からない、どこに相談してもダメだったという人は一度私にお気軽にご相談して下さいね。
どこに行っても治らないしつこい肩こりや、頚椎から発生している症状の治療にはそれなりに自信を持っていますのできっとお力になれると思います。
以上で「強く押したり揉む行為は肩こりに有効か?悪化する可能性もあり」のページの説明を終了させていただきますが、下記に肩こりに関連するページのリンクも載せていますので、興味のある人はそちらも是非参考にして下さいね。
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