頚椎症や頚椎ヘルニアは人によって様々な症状を発生し、症状の経過もバラバラな疾患です。
患者さんからもよく
「先生、頚椎症や頚椎ヘルニアの人の症状ってどういった経過を辿るんでしょうか?」
といった質問をいただきます。
決して絶対的な正解がある訳ではありませんが、やはりこの先ご自分の症状がどうなるのか?に関してはみなさん関心が強いんだと思います。
そこでこのページでは「頚椎症や頚椎ヘルニアの症状の経過」について説明させていただきます。
あくまで私が今まで治療してきた頚椎症や頸椎ヘルニアの患者さんの経過ではありますが、大よその傾向は掴めている説明になっていると思います。
ちなみに私は医療系の国家資格である柔道整復師という資格を持っている人間です(ここをクリックすると私の柔道整復師免許証の写真が出ます)
医療系の国家資格を持っている人間の端くれとして、出来るだけ丁寧で分かりやすい説明を心がけていますので、こういった事に興味のある人は是非参考にして下さいね。
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頚椎症や頚椎ヘルニアが改善していく場合の経過
さて、先ほども少し説明させていただきましたが、頚椎症や頚椎ヘルニアの症状の経過は人によってバラバラですので「確実にこうなります」という様な経過を断言する事は出来ません。
あくまでも実際に私が患者さんの話を聞いていて、「こういった経過を辿る事が多いなー」と感じた事を説明しますので是非参考にして下さいね。
では早速説明を開始させていただきます。
まず単純に痛みや痺れが軽減しているのは改善していると誰もが感じる事だと思います。
仮に痛みや痺れの「強さ」自体は変化がなくても、常に痛みが発生していたものが時間帯によっては楽な時間帯が出てきたり、症状が発生する頻度が少なくなってきている時でも、経過としては改善している方向だと思います。
または症状がマシな動作や姿勢が増える様な変化も経過としては改善していると考えて良いと思います。
例えば、最初は横向きでしか寝れなかったのに最近は仰向けでも寝れるようになってきた。
もしくは、寝返りで常に痛みがあったのに寝返りが出来るようになってきた。
痛みなくデスクワークを行える時間が増えてきたなど。
痛みが発生した時の「強さ」に変化はなくても、痛む条件が少なくなってきている場合は経過としては改善の方向です。
あと痛みの範囲が最初は広かったのが狭くなるという現象も、頚椎症や頚椎ヘルニアが改善する時に辿りやすい経過でもあります。
逆に言えば、上記で挙げた様な変化がしばらく感じていないのであれば、あまり良い経過とは言えないと思います。
あまり他所の治療院の悪口は言いたくありませんが、どこかの治療院に通っていてもしこういった変化を感じないのであれば治療院を変える事をオススメします。
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頚椎症や頚椎ヘルニアが悪化している時の症状の経過
頚椎症や頚椎ヘルニアというのは急に症状が発生する人も多いと思いますが、詳しく話を聞いていくとほとんどの場合で弱い痛みや違和感がしばらく続いていたという感想をいただきます。
弱い違和感や痛みであっても、何もしていないのに「常に」症状が続く時はちょっとした事がきっかけで症状が重症化する事が多い印象を持っています。
また軽症の頚椎症、頚椎ヘルニアであれば安静にしていれば改善する例も実は珍しくありません。
そのため、何回も頚椎症や頚椎ヘルニアの症状の発生と改善を繰り返している人の場合は
「また今回も1、2週間もすれば治まるでしょ」
と症状を放置している人も少なくありません。
もちろんそういった事で症状が治まる人もいるんですが、頚椎症や頚椎ヘルニアの経過が悪化していく時にはいつもと違って治まらないという事が多いんです。
「いつもなら痛くなっても数日か数週間で治まっていたのに、今回はぜんぜん治らずにどんどん症状が強くなってきた」
こんな感じの経過を辿ります。
人によって基準は違うと思いますが、いつもなら治まる症状がいつもと「違う」と感じた時は気をつけた方が良いと思います。
また、頚椎症や頚椎ヘルニアは首の寝違えが治った直後から発生するという人も実は少なくありません。
おそらく首の寝違えのように、首に強い炎症を発生させてしまうと、頚椎症や頚椎ヘルニアの症状が発生しやすくなってしまうんですね。
(炎症は神経の感覚を過敏にさせ、負担を感じやすくなってしまうため)
もし首の寝違えの治りかけ、もしくは首の寝違えと同時に腕や手に痛みが発生した場合は、頚椎症や頚椎ヘルニアが悪化している経過を辿っている可能性がありますので気をつけて下さい。
当然、単純に痛み痺れが強くなったり、痛む範囲が広くなったり、痛む動作や体勢の条件が増えていく場合は悪化している時の経過ですので気をつけて下さい。
まともに寝られないような状態が数週間続く場合は要注意
特に夜寝る時に痛みや痺れの影響でまともに睡眠時間を取る事が出来ないという人は、その症状がかなり重症化している可能性があり本当に注意が必要です。
しっかりとした睡眠時間を確保する事は、症状の改善には不可欠ですのでこういった状態が数週間に渡って発生している場合は、更に症状が重症化してしまい最悪の場合は手術も選択肢に入れなければなりません。
頚椎症や頸椎ヘルニアの症状は、頚椎の変形部分に発生している炎症反応が強ければ強いほど「何もしていない安静時」の痛みが強くなります。
「仕事をすると痛くなる」「スマホを触ると」「台所で炊事をしていると」
などなど、何か特定の動作をすると痛くなるという症状を軽んじるつもりはありませんが、寝ている時や何もしていない時の痛みが強くなる症状の方がより症状が悪化しているサインになります。
症状が治まった後もケアが本当に大事
また、頚椎症や頸椎ヘルニアは症状が仮に無くなったとしても、頚椎の変形や神経の圧迫は残っている事が多いため、症状がその後も何度も再発しやすい疾患でもあります。
こういった事を言うと営業トークと捉えられてしまうかもしれませんが、頚椎症や頚椎ヘルニアは症状が治まった後も何らかのケアをしていた方が確実に良い疾患です。
症状が無いからと言って放置していると、その間に頚椎の変形や神経の圧迫は少しずつ進行していってしまい、次に症状が発生した時には以前より強い症状が発生しやすくなります。
そういった事を繰り返していると、最終的には手術をしなければいけなくなる事も珍しくありません。
実際に私も、過去に治療によって改善した事のある頚椎症や頸椎ヘルニアの患者さんが、その数年後に来られた時には治してあげる事が出来なかったという苦い経験も何度もあります。
(その後、手術をされた人も少なくありません)
言い訳がましいかも知れませんが、一度症状が治まった後にある程度定期的にケアをしていれば症状の重症化は防げたと思います。
そのため、頚椎症や頸椎ヘルニアは症状が治まってもある程度ケアをする事も頭の片隅に入れておいて下さい。
まとめ
簡単な説明ではありますが、私が実際に患者さんを見ていて症状が改善している時の経過と、症状が悪化している時の経過を説明させていただきました。
大雑把な説明ではありますが、今ご自分の症状の経過が改善しているのか?悪化しているのか?こういった内容の質問はよくメールで頂きますので、このページを是非参考にしてご自分の症状の把握に役立てて下さい。
また、頚椎症や頚椎ヘルニアの症状は軽症から重症例まで非常に幅広い症状を発生させます。
軽症の間は放置しているだけでも症状が改善する場合が多く、あまり心配はしなくても良いかもしれません。
もしくは一度強い症状が発生した事があっても、その後に症状が軽減する事も決して珍しくありません。
しかし、症状が改善したとしても頚椎での神経の圧迫は元に戻らずに残っています。
その後に首に負担をかける生活環境が関わるといずれ重症化してしまいます。
面倒くさいと感じる事もあると思いますが、頚椎症や頚椎ヘルニアの場合は症状が改善した後もケアをしていくかどうかでその後の経過が大きく変わります。
症状がある程度改善している時に、リハビリや治療を続ける事は精神的にしんどい部分もあると思いますが、ご自分の将来の為にも是非参考にして下さい。
もしどこに相談していいか分からない、どこに行ってもダメだったという人は1度私にお気軽にご相談してくださいね。
頸椎症や頚椎ヘルニア、首、肩、背中、腕や手の神経痛の治療には自信を持っていますので、きっとお力になれると思います。
以上で「頚椎症や頚椎ヘルニアの経過」のページの説明を終了させていただきますが、下記に頚椎症や頚椎ヘルニアに関連するページのリンクも載せていますので、興味のある人はそちらも是非参考にして下さいね。
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