手の指や手のひらに痺れや痛みが発生した場合、手根管症候群という疾患の可能性があります。
一般的に改善が難しい事から、長期間に渡って苦しんでいる人も多いのではないでしょうか?
実は私はこの手根管症候群の治療をそこそこ得意にしています。
(正直に言うと四十肩や五十肩の治療は苦手です)
そこでこのページでは私が行う手根管症候群の治療に関しての考え方を説明させていただきますので、治療を考えている人は是非参考にして下さいね。
(少し長文になりますがお付き合い下さい)
頚椎症や頚椎ヘルニアの症状と手根管症候群との違い
手の痛みや痺れという症状は、実は頚椎症や頚椎ヘルニアという疾患でも発生する症状です。
そこでまずは手根管症候群と頚椎症や頚椎ヘルニアとの違いについて説明させていただきますね。
まずは簡単に手根管症候群の説明をさせていただきます。
手首には手根管と呼ばれる神経を通しているトンネルが存在しています。
この手根管と呼ばれる神経のトンネルを、手の酷使などによって圧迫してしまい、指や手のひらに神経痛のような症状を発生させる疾患が手根管症候群です。
痛みの出方は人によって異なりますが、ズキズキ、ビリビリ、痺れ痛いなどが多い印象がありますね。
軽症であれば物を掴んだ時にだけ痛みが発生する場合もありますが、重症になると少し動かしただけでも激痛が発生したり、何もしていなくても激痛が発生する場合があります。
そのため夜も痛みのせいでなかなか寝付けずに、睡眠障害を伴っている人も多い印象を持っています。
頸椎症や頚椎ヘルニアなども手に痺れや痛みを発生させる事もありますが、手根管症候群とは当然いくつか違いが存在しています。
一番分かりやすい症状の違いは「痛む場所」です。
手根管症候群は手根管という神経を通すトンネルを圧迫して症状が発生する疾患なので、手根管に関わっている神経にしか症状は発生しません。
具体的には手の甲側には痛みは発生せず、必ず手のひら側に痛みが発生します。
また、小指には痛みは発生しません(小指の神経は手根管を通っていませんので)
手の甲側や小指、もしくは腕にも同じ様な症状が発生している場合は、手根管症候群ではなく首が原因で発生する神経痛の可能性があります。
もしご自分の症状が頚椎症や頚椎ヘルニアの可能性があると思った場合は「当院で行う頚椎症、頚椎ヘルニア、首、肩、背中、腕や手の神経痛の具体的な治療方法」のページで詳しく説明していますので、興味のある人は是非参考にして下さいね。
手根管症候群の原因
さて、話を手根管症候群に戻します。
手根管症候群は長期間に渡ってなかなか治らずに苦しんでいる人が多く、最悪の場合は手術をされる人も多い症状です。
原因は手の使いすぎと言われていますが、はっきりとした原因は一般的には特定されていません。
しかし、私は手首のある特定の使い方が、この手根管症候群の原因だと考えています。
「根拠は?」
と聞かれるとこのページでは根拠の証拠を示せないのが心苦しいところですが、実際に手根管症候群の患者さんに正しい手首の使い方を指導すると、その後に症状が改善する事が多い事が私の中での根拠です。
もちろん、少し動かしただけでも痛みが発生するような患者さんの場合は、まずは私の治療で痛みを改善させる事が重要になってきます。
手根管症候群の症状といっても痛みには炎症というものが必ず関わっていますので、炎症を改善させるような治療を行えば症状は改善します。
具体的な私の治療の内容ですが、手首や指を優しく丁寧に動かすだけです。
「そんな治療で本当に効果あるの?」
という疑問の声が聞こえてきそうですね。
手根管症候群は手首周辺の炎症が非常に強く、少し動かしただけでも強い痛みが発生するのが特徴です。
そして、強い炎症は近くの神経を興奮させ、感覚を過敏にさせるという特徴を持っています。
感覚が過敏になるという事は、簡単に言えば普段は負担に感じない様な弱い刺激でも、痛みを感じやすくなるという事です。
炎症は、関節や筋肉を動かせば血行が促進され改善するのですが、上記の様に非常に感覚が過敏になっている症状の場合は、マッサージなどの強い刺激は逆効果になってしまいます。
そのため「いかに負担をかけずに優しく関節や筋肉を動かせるか」が治療の考え方として非常に大切になってくるわけですね。
このような理由から、手根管症候群は手首や指を優しく負担をかけずに動かせるかが重要になります。
弱い動きや刺激であっても、負担なく動かせる事ができればその周辺の血行は促進されます。
血行が促進されれば、炎症反応は改善します。
炎症反応が改善されれば痛みも軽減します。
このようなメカニズムを利用して私は手根管症候群を改善します。
そして私の治療で症状を改善した後は、手根管症候群を再発させないために手首の正しい使い方を指導させていただきます。
この手首の使い方を意識しないと私の治療で症状が軽減したとしても、すぐに痛みが再発してしまう可能性があるため協力をよろしくお願いしますね。
手根管症候群は「手首のある特定の使い方が原因」と説明させていただきましたが、簡単に言えばクセのようなモノです。
はっきり言ってこのクセを治す事が出来るかどうかに関しては、患者さん側にも努力が必要になります。
このクセを治さない限りは症状は改善しません。
少し卑怯な言い方になってしまいますが、治るか治らないかに関しては患者さん側の努力も非常に大切になります。
ちなみに、私が手根管症候群の原因動作と考えているのは、手首の掌屈とMP関節の屈曲です。
この動作を正しい動作に改善できれば再発もしません。
(掌屈という動作とは手首を手のひら側に曲げる事、MP関節とは指の先から3番目の関節の事です)
治療の注意点
ここまでは手根管症候群の治療について説明させていただきました。
ここからは治療の注意点について正直に説明させていただきますね。
嘘でも大げさな表現でもなく、私は今までそれなりの数の手根管症候群の方の症状を改善してきました。
しかし、当然中には改善できなかった人も存在します。
多くの手根管症候群の患者さんが、手を使う時の動作を改めると症状が改善する事は間違いありません。
(実際に改善する人が多くいますので)
私の治療方法で手根管症候群で改善する人としない人の違いに関しては正直に言って分かりません。
しかし、改善する人の場合は1、2回の少ない回数の治療だけでも症状は改善方向に向かいます。
そのため確実に治せる!と自信を持って言える疾患ではありませんが、治せる場合はすぐに結果が出ますのでもし興味がありましたらこのページを参考にご相談して下さいね。
よしだ柔整治療院は国道176号線沿いに面している治療院です。
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実際に大阪市内や豊中市、箕面市、吹田市、池田市、茨木市から、手根管症候群の治療で多数の人が来院しています。
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