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肩が痛くて腕が上がらない、四十肩、五十肩、腱板損傷

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腕を上げようとした時に肩が痛む、腕が上がらない、夜や朝方に疼く。じっとしていても痛い、だるい。など、こういった症状をでお悩みの人はいませんか?

一般的にはこういった肩や腕が上がらない症状の事は、四十肩、五十肩と呼ばれていると思います。

さて、私はこの「症状別解説」を説明させてもらうにあたって一つ心に誓った事があります。

それは今まで私が治療により得た情報を「正直」に患者さんに提供するという事です。

正直に言わせてもらいますと、この「肩が痛くて腕が上がらない」という症状は私の中では治療が最も難しい症状の一つでもあります。

おそらく、私だけではなく全ての治療家にとって、この症状は最も難しい症状の一つでしょう。

このページでは私の中での「肩が痛くて腕が上がらない」という症状に対する見解と、何故改善が難しいのかを説明していきたいと思います。

ちなみに私は医療系の国家資格である柔道整復師という資格を持っている人間です(ここをクリックすると私の柔道整復師免許証の写真が出ます)

医療系の国家資格を持っている人間の端くれとして、出来るだけ丁寧で分かりやすい説明を心がけていますので、こういった事に興味のある人は是非参考にして下さいね。
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「肩が痛くて腕が上がらない」症状の正体

まず「肩が痛くて腕が上がらない」という症状の正体は大きく分けて次の3つに分類する事ができます。

1  肩の骨と腕の骨をくっつけている腱を痛めている「腱板損傷」

2  「首からの神経痛」により肩に運動制限がかかっている状態。

3  正式名称は「肩関節周囲炎」といい、一般的に四十肩、五十肩と呼ばれている症状

この3つの症状の中で、「肩関節」に原因がある症状は「腱板損傷」と「四十肩、五十肩」の2つであります。

残りの一つである「首からの神経痛」により症状が発生している場合は、当然原因が首にあります。

ちなみにみなさんはこの3つの中で「肩が痛くて腕が上がらない」といった症状の原因として一番多いのはどれだと思いますか?

実は「肩が痛くて腕が上がらない」という症状で苦しんでおられる患者さん全体の中で、半分以上の人は「腱板損傷」という症状なんです。

残りの3割弱が「四十肩、五十肩」、1,2割が「首からの神経痛」に分類されると思います。

(あくまでも私の経験則での印象ですが)

この事実は意外ではないでしょうか?

一般的には「肩が痛くて腕が上がらない」という症状は「四十肩、五十肩」と認識されていますが、本当はそのほとんどが「腱板損傷」という症状であります

さて、先ほども説明した様に「腱板損傷」と「四十肩、五十肩」は原因が肩関節にあり、「首からの神経痛」の場合はその名のとおり首に原因があります。

この「首からの神経痛」が原因で腕が上がらないといった症状は、他の「腱板損傷」「四十肩、五十肩」とは明らかに異なるため、最初に「首からの神経痛」が原因で腕が上がらない症状についての見解を説明させていただきますね。
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 首からの神経痛で腕が上がらない理由

首からの神経痛はその名のとおり頸椎(首の骨)に原因があります。

頚椎(首の骨)や軟骨の変形によって神経を圧迫して発生する症状で、病名で言えば頚椎症や頚椎ヘルニアと呼ばれています。

首に原因がありますので、首を動かした時に痛みが発生する特徴を持っています。

主な症状が「腕を上げる時の肩の痛み」だとしても、首を色々な方向に動かした時に肩や腕などに痛みが少しでも感じる様であれば、その症状は首に原因がある可能性が高いです。

では何故「首からの神経痛」が原因で腕が上がりにくくなるのか?

首からの神経痛は特に首の後屈(上を見上げる動作)で発生する事が多いんです。

これは解剖学上その動きが最も首の神経を圧迫する動きだからなのですが、腕を上に上げるという行為は、実はわずかながら首に後屈の動きが加わります。

そのため首の神経の圧迫を防ぐために、肩関節の動きを無意識に制限しているのだと思われます。

頚椎症や頚椎ヘルニアから発生する症状も、重症化すると腕が上がらなかったり夜に疼いて寝れなかったり、非常に厄介な症状になります。

しかし、他の「腱板損傷」や「四十肩、五十肩」に比べると「腕が上がらない」という症状においては治療によって改善しやすく簡単な方と思ってもらってもいいかもしれません。

もし首からの神経痛を疑った場合は「当院で行う頚椎症、頚椎ヘルニア、首、肩、背中、腕や手の神経痛の具体的な治療方法」のページを参考にしていただけるとありがたいです

腱板損傷と四十肩、五十肩の違い

では、いよいよ厄介な「腱板損傷」と「四十肩、五十肩」の症状の説明をしていこうと思います。

「腱板損傷」はその名のとおり、肩の骨と腕の骨をつないでいる腱の損傷の事をいいます。

原因は重い荷物を腕が伸びきった状態で持った時に痛めたり、ボールを投げた時に痛めたり、日常動作で除々に痛めたり、様々であり、軽傷か重症かはこの腱の損傷具合によって決まります。

腱が完全断裂している場合は残念ですが「手術」しか改善する手段がございません。

「四十肩、五十肩」」は原因が不明で、何故発生するかは未だに発見されていません。

原因は不明ですが炎症が肩関節周辺に異常に発生するのが特徴で、強烈な痛みを生じる事も珍しくありません。

しかし「腱板損傷」と違って関節組織の損傷は見られないため、症状は強烈ですが炎症を抑える事ができれば症状は確実に改善していく症例が多いです。

(ただし、炎症の発生原因が不明ですので経過に非常に個人差が大きいですが)

「腱板損傷」と「四十肩、五十肩」はどちらも「肩関節」に関わる症状であるため、当然その症状に共通点も多いです。

どちらの症状も肩が痛くて腕が上がらない。という症状では共通しており、重症例だと一日中疼いて眠る事もできないという症状でも共通しています。

一見判別しにくい2つの症状ですが、一つ決定的に違う部分が存在します。

それは腕を上げる時の「痛み方」です。

「腱板損傷」は腕を上げる時、「ある一定の角度」に腕の位置がきた時に突然痛みます。痛みが発生する角度はだいたい70度から90度くらいの間が多いです。

「四十肩、五十肩」は上げ始めの最初から痛みが発生し、腕を上げるにつれてどんどん痛みが強くなるというのが特徴です。

みなさんご自分の症状と照らし合わせてみていかがでしょうか?

もちろん「四十肩、五十肩」の方もおられると思いますが、そのほとんどは「腱板損傷」の特徴である「ある一定の角度」で痛みが発生する方が多いと思います。

四十肩、五十肩、腱板損傷が改善しにくい理由

さて、ここまで長々と症状について説明してきましたが、患者さんが本当に知りたい事は症状が改善するのかしないのか、改善するとすればどのぐらいの期間と治療回数がかかるのかどうかでしょう。

ここからは患者さんが知りたい、治療方法や治療期間について説明していきたいと思います。

まずは「四十肩、五十肩」から。

先ほども説明させていただいた様に、原因は不明ですが異常に強い炎症が肩関節に発生するのが特徴で、痛み初めて最初の数カ月はほとんどが強烈な痛みや疼きが伴なう重症例が多い様に感じます。

しかし、この炎症を抑える事ができれば確実に症状は改善するため、多少時間はかかったとしてもいずれは間違いなく治す事ができる症状だと思います。

ただ最も厄介な点は原因が不明という点です。

何故炎症が強くなっているのかが本当に分からない為、治療によって炎症が改善してもまた突然急に症状が悪化するという例が存在します。

こういった経過が本当に人によってバラバラな為、いずれは症状は治りますが早く治る人とそうじゃない人の差が全く分かりません。

(卑怯な言い方ですがこれが私の正直な本音です)

治療期間は早い方で10回~15回(1か月ほど)、通常は2カ月ほど、重症の方で3カ月以上はかかる印象です。

改善するのに少し時間がかかってしまう症状ですが、放置していれば1年以上痛みが消えていない例も珍しくないため、しっかりと治療をすれば数ヶ月で改善する例も珍しくありませんので治療は諦めない様にして下さいね。

ちなみに、炎症が非常に強くて感覚が過敏になっているため、治療の内容は出来るだけ弱い刺激で行う治療を選択して下さいね。

次は「腱板損傷」の説明をしていきたいと思います。

その名のとおり肩の腱を損傷しているわけですから、当然その腱の損傷を治さない限り痛みはとれません。

そしてその腱の損傷を治すにはある条件があります。

もったいぶらずに説明させていただきますと・・・

「腱板損傷」は三角巾などで腕を吊らなければ改善はかなり難しいです!!!

肩と腕の骨をつないでいる腱を痛めているわけですから、全く腕を動かさずにダランと力を抜いている状態であったとしても、損傷部分には絶えず腕の重み分の負担がかかってしまいます。
ですので、三角巾で腕を吊り、損傷部分の負担を取り除いてあげなければ改善はまず難しいです。

勘違いしてほしくはないのですが、色々な治療が「腱板損傷」に対して効果がないと言っているわけではありません。

実際「腱板損傷」の治療後はその場の痛みが軽減したり、肩の動きが良くなるという事はおこります。

ですが、治療直後は良くても三角巾で固定していなければまたすぐに再発してしまいます。

結局は上記の説明の様に、損傷している腱が修復できる環境を作らなければ治らないという事です。

治療期間や治療回数に関してですが、腱の損傷具合によって大きく変わります。

損傷が大した事がないのであれば、きっちりと固定をすれば1ヶ月程度で大まかな症状は改善します。

しかし症状が治療で消えたとしても、最低4週間程は三角巾などで腕を吊らないとすぐ再発してしまいますのでお気をつけ下さい。

三角巾などで固定し、尚且つ1ヶ月程経過しても腕が上がらないのであれば、残念ながらその症状は腱が完全断裂している可能性が非常に高いです。

その場合は申し訳ありませんが、「手術」をするためにお医者さんにかかった方が良いと思われます。

ちなみに、この三角巾などでしっかり固定をしなければ治らないという事は、患者さん自身の努力に当たります。

みなさんどうですか?

「固定しなければ治らない」と言われれば素直に固定されますか?

答えは難しいですよね。

当たり前ですがみなさんにも仕事や家事という用事がたくさんあると思います。

私自身、固定をしなければ治らないと言われれば仕事があるため固定をするか迷います。

ですが現実問題として、やはりこの症状は余程の軽傷じゃない限り固定をしなければ改善は難しいです。

そして放置しておけばさらに重症化してしまい、腱が完全に断裂してしまう方も珍しくありません。

腱の完全断裂となれば「手術」しか選択肢がなくなるため、入院期間やリハビリの期間を考えればさらに膨大な時間がかかってしまいます。

逆に言えば、完全断裂していない限り、ちゃんと三角巾などで固定をして下されば高い確率で治す事が可能な症状です。

その事を良く考えてご判断していただければありがたいです。

以上が私の中での「肩が痛くて腕が上がらない」症状の見解です。ご自分の症状と照らし合わせてピンとくるものがあればお気軽にご相談ください。

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病院にかかる時の注意点

長文失礼しました。ここまで読んで下さってありがとうございます。

後に「肩が痛くて腕が上がらない」といった症状でお医者さんにかかられている方、もしくは今からかかろうと思っている方に注意点がありますので、興味のある方はお読みください。

ちなみに医者や病院を批判したくて書いている訳ではありません。少しでも多くの患者さんが「適切」な治療を受けてもらえる事を願って書かせてもらいます。

突然ですがみなさんは「四十肩、五十肩」について次のような事を聞いた事はありませんか?

「四十肩、五十肩は痛くても動かしていれば治る」

「四十肩、五十肩は動かさなければ肩が固まってしまってさらに動かなくなる」

この様に「四十肩、五十肩」は「痛くても無理やり動かさなければいけない」という考え方をお持ちの方は決して少なくないと思います。

実際に「四十肩、五十肩」の中には無理やりにでも動かしていたら改善する症例は存在するようです。

しかし上記で説明させていただいた様に「肩が痛くて腕が上がらない」という症状のほとんどは、実は「四十肩、五十肩」ではなく、「腱板損傷」という現実があります。

「四十肩、五十肩」は無理やりにでも動かすべきと思われていますが

この「腱板損傷」は絶対に動かしてはいけません!!!

本来は絶対動かしてはいけないはずの「腱板損傷」を「四十肩、五十肩」と勘違いして動かしている人が多すぎるのがこの症状の改善を難しくしている要因の一つでもあります。

さらに言わせてもらえば、我々治療家の多くにも、そしてお医者さんの多くにもこういった間違った認識をしている方が非常に多く存在しているという事を是非覚えておいてください。

つまり、本来は「腱板損傷」という症状なのに「四十肩、五十肩」と判断して無理やり動かしてさらに悪化させているケースは決して少なくありません。

ちなみに腱はレントゲンでは写りません。

腱の損傷はMRIじゃなければ写らないのです。

お医者さんの中にはレントゲンだけ撮って、骨に異常がないので「四十肩、五十肩」と診断し、無理やりに動かしまくって症状がさらに悪化するというケースが多すぎます。

もし心当たりがある方がいましたら、絶対に「肩の専門医」のところに行ってMRIを撮ってもらってくださいね。

地図イメージ

豊中市の整体、整骨院
よしだ柔整治療院

【住所】大阪府豊中市南桜塚2-7-1-114 ユニハイム桜塚
【アクセス】阪急電鉄宝塚本線 曽根駅 徒歩7分
【ご相談・ご予約】06-6858-3458
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