
このページでは、私が実際に診た患者さんにどういった考え方で治療を行い、どういった経過を辿ったのかを出来るだけ詳しく説明しています。(治療の詳細に関しては説明しきれない部分もあります)
私にも治せない疾患は当然ありますが、ホームページでは治せた患者さんで他の方の参考になりそうな人を選んで解説しています。
痛む場所が同じであったとしても、患者さんによって細かい症状や痛む条件、改善の経過には差があって当然ですが、似たような症状をお持ちの人は是非参考にして下さいね。
大阪府吹田市から来られた60代女性Yさんの症状
数ヶ月前から右のお尻から太もも、ふくらはぎにかけて激痛。
お孫さんを抱いて走り回るイベントがあったらしく、その次の日から症状が発生。
寝ている体勢や座っている姿勢が特に辛く、少しの時間もじっとしていられない状態。夜もほとんど寝れていない期間が続いている。
(仰向けは痛くて無理。横向きで寝る姿勢はわずかなら耐えれる)
立って歩いているのが少しマシだが、それでもびっこを引いていてまともに歩く事はできていない。
病院での診断は腰椎椎間板ヘルニア、ブロック注射を行ったがほとんど効果がなく、お医者さんには手術を勧められたが、絶対に手術はしたくないという事で当院に来院。
当院の治療
いわゆる腰椎椎間板ヘルニアから発生している坐骨神経痛で、症状も手術を選択肢に入れなければいけないような重症例でした。
ヘルニアが症状に大きく関わっている場合、治療行為も含めてとにかく負担を与えない事が改善の鍵になります。
腰椎椎間板ヘルニアは腰の骨などの変形が症状に大きく関わっており、その変形部分には常に強い炎症が発生しています。
炎症は近くの神経を興奮させ、感覚を過敏にさせる特徴を持っています。
感覚が過敏になるとちょっとした動作でも負担を感じやすくなってしまうんですね。
そのため、治療を行う体勢はその患者さんが楽な体勢で行わなければいけません。
ただし、この患者さんの場合はそもそも楽な姿勢が存在しない方でしたので、正直に言って苦労しました。
まだ痛い方を上にした横向き(この人の場合は右足が上)だけが、少しマシという事だったので横向きで治療を開始。
出来るだけ寝ている姿勢が楽になるように、足と足の間にクッションを敷いたり、抱き枕などを使ったりして工夫しました。
治療の内容はわずかに足を動かすのみ。
負担なく関節を動かす事ができれば、血行は促進されて血管の中に発生している炎症は流れてくれますので、初回はとにかく負担をかけないように優しく動かす事だけを徹底しました。
20分ほどで横向きの体勢での痛みはほぼ消えましたので、仰向けでの治療に移行。仰向けの状態でも治療中には痛み発生せず。
仰向けでの治療も優しく足を動かしただけです。
初回の治療はこれで終了。
その場の痛みはだいぶ軽減していましたが、立ち上がる時に激痛などはまだあり。
初回の治療の2日後に2回目の治療に来院。
症状は少しマシになっており、痛みはあるが夜も仰向けで寝れたとの事。
そのため2回目の治療は最初から仰向けで治療開始。しかし、治療開始して10分ほどで痛みが発生してきたため、再び横向きに変更。おそらく仰向けの体勢はこの患者さんにとってはあまり良くないと判断。
残念ながら2回目の治療は仰向けの治療の負担が響いたのか、治療前に比べると症状が悪化してしまいました。
3回目、ひたすら横向きの治療のみで徹底。治療後症状はだいぶ軽減。
4回目の時点で弱い痛みはあるが強い痛みはほぼ消失。その日も横向きでの治療のみ徹底。
その後、同じ治療内容で数回治療して、痛み止めの薬なしでも日常生活を過ごせる所まで改善。
寝る時の痛みはなし。立ったり歩いたりする時の痛みも長距離歩かなければ大丈夫。座る姿勢に関しては30分ほど座っていると弱い痛み発生するが強くはない。
まとめ
治療を行う姿勢や体勢が非常に重要だという事が理解しやすい症例でした。
この患者さんに関しては、横向きの姿勢が負担なく治療を受け入れられる唯一の姿勢だったんでしょうね(人によって異なります)
残念なのは完全に症状を取りきる事は出来ませんでした。
最初に来られた時は手術しなければいけないような症状ですので、日常生活に支障がないレベルまで改善したのであれば悪くはないと思いますが、もう少し座った時の痛みをとって上げたかったですね。
今でもたまに調子を悪くされて来院されていますが、今後はさらにヘルニアが悪化する可能性もありますのである程度定期的に診て行かなければいけない症状だと思います。

















