
長引く首や肩の痛みでお悩みの人の中には、病院のレントゲン検査でストレートネックと診断された人も多いと思います。
そういったストレートネックと診断された人の話を聞いていると
「先生、私は産後の育児の抱っこで首に大きな負担が加わっていると思うんですが、何か良い方法はありませんか?」
といった質問をよくいただきます。
女性にとっては産後の育児は非常に負担が大きく、その中でも抱っこの動作は首への負担が大きくストレートネックの症状を発生させている人も珍しくありません。
そこでこのページでは、産後の育児、抱っこでストレートネックの人が注意したい動作などについて説明させていただきます。
ちなみに私は医療系の国家資格である柔道整復師という資格を持っている人間です(ここをクリックすると私の柔道整復師免許証の写真が出ます)
医療系の国家資格を持っている人間の端くれとして、出来るだけ丁寧で分かりやすい説明を心がけていますので、こういった事に興味のある人は是非参考にして下さいね。
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産後の育児、抱っこがストレートネックの症状を悪化させやすい理由
まずは簡単にストレートネックの説明をさせていただきますね。
ご存知の人も多いと思いますが、ストレートネックとは本来であれば少しカーブしている首の骨がまっすぐになっている状態の事を指しています。
カーブする事によって首への衝撃をバネの様に吸収して、首の負担を本来であれば防いでくれているんですが、その首の形状が真っ直ぐになってしまうと衝撃を吸収しきれずに痛めやすくなってしまうんですね。
そのため、ストレートネックの人は通常の人に比べて首周辺の筋肉が緊張しやすく、その影響で血行が悪くなる事から肩こりなどの筋肉痛が発生しやすい状態と考えられています。
つまり、ストレートネックというのは首の関節への負担が大きければ大きいほど症状が悪化しやすくなります。
産後の育児で最も首に負担のかかる動作といえば、おそらく抱っこで間違いないでしょう。
授乳の時も、お子さんが泣いてあやす時も、場合によっては一日中抱っこをしなければいけない時もあると思います。
(それこそ夜中も含めてですね)
首は腕や手で重たい物を持つと大きな負担になってしまいます。
当たり前ですが、首にかかる荷重が重ければ重いほど首や肩周辺の疲労が溜まり血行が悪くなり筋肉も緊張してしまいます。
短い期間であれば単なる筋肉痛で終わる所ですが、産後のお母さんの場合は抱っこによって長い期間こういった負担が続いてしまうわけですね。
こういった首への負担が長期間に渡り続けば、ストレートネックの人は症状が悪化しますし、首の骨の変形が更に重症化してしまう可能性もあります。
その結果、頚椎症や頚椎ヘルニアなど神経圧迫の原因になる可能性もあるので、出来れば抱っこのしすぎは避けれるのであれば避けた方が良いでしょう。
首や肩に負担のかかりにくい抱っこの方法
上記では産後の育児や抱っこがストレートネックの症状の悪化の原因になる理由と、出来れば避けた方が良いという説明をさせていただきました。
ただし、現実的には育児で忙しい方の場合抱っこをやめる事は出来ないと思います。
そこでこのページでは首や肩に負担のかかりにくい抱っこの方法を説明させていただきますので是非参考にして下さい。
(出来る事が可能なのであれば、抱っこの頻度を減らした方が良いとは思いますが)
抱っこが何故首や肩に悪いかというのは単純です。
子供の体重分の重みが、腕を介して首や肩に圧力として関わってしまうからですね。
子供一人の体重自体はそこまで重くはないでしょうけど、抱っこの様に長時間に渡ってその重みを首に与え続けるとやはり痛みの大きな原因になってしまいます。
さて、こういった負担を軽減させる方法は主に2つです。
1 真正面で抱っこするのではなくて、横腹に近いすこし半身の体勢で抱っこをする。
立っていても、座っていても抱っこをしている以上、首や肩にかかる圧力そのものを消す事はできません。
しかし首の一か所に集中している圧を分散する事は可能です。
どんな楽な体勢であっても、ずっとその状態を維持し続けるのは大きい負担になります。
真正面に近い場所で抱っこをしてしまうと、どうしてもずっと同じ体勢での抱っこになってしまいます。
しかし、半身に近い体勢で抱っこをすれば、疲れたら反対側の半身に切り替えられるんです。
出来れば、その時に赤ちゃんを下から支える方の手も左右で変えて下さい。
こういった動作によって、首の1か所に圧が集中する事を防いでくれます。
圧がかかる場所を分散する事が出来れば、当然首にかかる負担も軽減します。
2つ目の方法は、出来るだけ抱っこをする時に子供に近づくという事です。
先ほどの1つ目の方法が抱っこをしている時の方法で、こちらの方法は持ち上げる時、もしくは降ろす時の方法になります。
人間の関節のほとんどは「てこの原理」を利用して力を発生させます。
「てこの原理」というのは、支点から作業点が遠ければ遠いほど作業をするのにより多くの力を必要とし、近ければ近いほど少ない力で作業を行う事が出来る法則です。
簡単に説明すれば、子供を持ちあげる時やどこかに置こうと思った時に、その場所に自分が近づけば近づくほど首や肩への負担は少なく、自分の位置が遠ければ遠いほど負担は大きくなるという事です。
正確には自分の位置というよりも、自分の重心の位置(体重が最も集中している場所)から子供を持ち上げたり置いたりする場所が近ければ近いほど負担は少なくてすむという事になります。
物を持ち上げたり運んだりする時において、この法則は非常に重要になり、尚且つ首の症状で悩んでいる人の動作を確認していると意外と出来ていない人が多い動作でもあります。
ほとんどの人は子供を持ち上げる時、もしくは子供を運んでどこかに置こうとした時、両足に均等に体重を乗っけて地面を踏ん張っていると思います。
両足に均等に体重をかけてしまうと、一見力が入りやすく思えるかもしれません。
しかし、両足に均等に体重をかけた状態で物を持ち上げてしまうと、そのバランスをとるために必ずお尻が後ろに突き出す様な動作になってしまいます。
人間の体の中で最も重たい部位はお尻になりますので、お尻を後ろに突き出してしまうと、重心の位置も後ろに下がってしまうんですね。
その子供がいる場所と重心の位置が遠くなってしまい、首や肩への負担が大きくなってしまいます。
(へっぴり腰の様な状態ですね)
重心を前に持ってきて作業をする場所に最も近づける簡単な方法は、実は片足に体重を偏らせる事なんです。
ここからは具体的な楽な抱っこの方法を説明させていただきますね。
まずは右足でも左足でも結構ですので、どちらか片方の足を前に出して下さい。
この時出来るだけ子供の場所、もしくは子供を置く場所に近い部分に前足を置いて下さいね。
そしてその状態で子供を持ち上げる、もしくは子供を置く時には後ろ足の踵を少し浮かして、体重の8割から9割ぐらいを前足に偏らせて下さい。
(場合によっては後ろ足を完全に浮かして、全体重を前足にかけてもかまいません)
こうする事によって、重心を最も前に近づき首への負担は少なくなります。
また、片足に体重をかければ力が入らないから重たい子供を持てないんじゃないか?という疑問をお持ちの人もおられると思います。
もちろん、じっと「動かさず」にその場で子供を持ち続ける場合は、両足に均等に体重をかけなければいけません。
しかし物を持ち上げる時や置く時というのは、物を「動かす」といった動作が関わります。
物を「動かす」のであれば、どちらかの足に体重を偏らせて、その後の体重の移動を利用して物を持ち上げる事が出来るため、私がこのページで説明している様な方法の方が間違いなく適しています。
百聞は一見にしかずです。
実際に試してみて下さい。
絶対にこの持ち方や運び方の方が楽に感じると思いますので。
以上の2つが抱っこをする時の注意点になります。
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まとめ
ここで簡単にまとめさせていただきますね。
ストレートネックの症状は抱っこなど重たい物を手で持つと悪化する傾向があります。
このページで説明させていただいた抱っこの仕方を実践すれば、症状の改善に役立つと思います。
ただし、あくまでもこれらの方法は抱っこをした時の首や肩の負担を軽減させる方法であって、負担をゼロにする方法ではありません。
どんな方法でも抱っこをしすぎればストレートネックの症状は悪化します。
そんな時は辛い事かも知れませんが、少し抱っこを控える努力をして下さいね。
また、日常生活に支障が発生するほどの症状なのであれば、出来るだけ早く信頼できる病院や治療院に相談する様に心がけて下さい。
もしどこに相談していいか分からない、どこに行ってもダメだったという人は1度私にお気軽にご相談してくださいね。
どこに行っても治らない首の治療にはそれなりの自信を持っていますので、きっとお力になれると思います。
以上で「産後の育児、抱っこでストレートネックの人が注意したい事」のページの説明を終了させていただきますが、下記にストレートネックに関連するページのリンクも載せていますので、興味のある人はそちらも是非参考にして下さいね。
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