股関節の痛みの場合はなかなか治らずにお悩みの人が多い印象を持っています。
そこでこのページではなかなか治らない股関節の痛みの原因についていくつか説明させていただきます。
ちなみに私は医療系の国家資格である柔道整復師という資格を持っている人間です(ここをクリックすると私の柔道整復師免許証の写真が出ます)
医療系の国家資格を持っている人間の端くれとして、出来るだけ丁寧で分かりやすい説明を心がけていますので、こういった事に興味のある人は是非参考にして下さいね。
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股関節の痛みの原因は大きく分けて3つ
さて、股関節の痛みの原因について早速説明していきます。
見出しでも触れているように、股関節の痛みの原因は主に次の3つである事が多いです。
① 股関節の骨や軟骨が変形して痛みが発生している場合
② 腰椎(腰の骨)周辺で神経を圧迫して発生する坐骨神経痛の場合
③ 特定のスポーツの動作が原因で痛めているスポーツ疾患の場合
この3つで全ての股関節の痛みが説明できる訳ではありませんが、経験則で言えばほぼこの3つで説明がつくと思います。
それぞれ治りにくい理由がありますので、ここからは個別に詳しく説明していきますね。
① 股関節の骨や軟骨が変形して痛みが発生している場合
股関節という関節は骨盤の骨と太ももの骨を繋ぐ関節です。
この骨や軟骨などが変形してしまい、正常に関節が動かなくなると強い痛みが発生しやすくなります。
一般的に変形性股関節症(へんけいせいこかんせつしょう)や臼蓋形成不全(きゅうがいけいせいふぜん)と病名がつけられる状態の事です。
痛む場所は人によって結構個人差が大きいですが、股関節周辺やお尻周辺に痛みが発生する事が多いと思います。
軽症の場合は歩いた時や足に体重をかけた時だけなどに痛みが発生しますが、重症化すると歩けなくなったり安静にしている時でも痛みを感じてしまう厄介な疾患です。
変形した骨や軟骨は基本的には元に戻る事はありませんので、単純な筋肉痛とかと比べると股関節の痛みはなかなか治りにくい印象があります。
痛み自体は筋肉の緊張や炎症反応も関わっていますので、そういった部分に焦点を当てた治療を行えば症状が改善する事も決して珍しくはありません。
ただし、変形の重症度によっては治療による改善にも限度はありますし、場合によっては手術をしなければいけない人もいますので注意して下さい。
一般的にはレントゲンの検査を行えば股関節の骨や軟骨の変形は診断が可能だと思いますので、股関節の痛みがなかなか改善しない場合は一度検査を受けてみましょう。
② 腰椎(腰の骨)周辺で神経を圧迫して発生する坐骨神経痛の場合
股関節に痛みが発生している場合、当たり前ですが股関節そのものに問題が発生している可能性をまず考えるかと思います。
ただし、股関節のレントゲンを撮って「骨に異常なし!」と診断された場合は、股関節の痛みのほとんどは坐骨神経痛である事が多いと思っています。
坐骨神経痛とは、腰の骨や軟骨が変形する事によって近くの神経を圧迫してしまい発生する痛みの事です。
坐骨神経痛は圧迫された神経が支配している領域に痛みや痺れなどの症状を発生させます。
坐骨神経痛によって発生する股関節の痛みの場合は、大元の原因が股関節じゃないのでレントゲンで股関節を撮っても異常が見つからない事が多いんですよね。
「坐骨神経痛=股関節の痛み」という訳ではないんですが、坐骨神経痛は下半身のどこに痛みが出てもおかしくないので、股関節に痛みが集中する事も珍しくありません。
変形性股関節症や臼蓋形成不全などとの違いを挙げるとすれば、変形性股関節症などは股関節周辺に痛みが集中する事が多いんですが、坐骨神経痛の場合は股関節の痛みだけではなく太ももなど股関節から少し離れた場所にも痛みが発生する事が多いかと思います。
場合によってはふくらはぎやスネなどにも何らかの違和感や痛みが発生している人も多いので、股関節周辺以外にも痛みを感じる場合は坐骨神経痛の可能性があります。
また、痛みだけではなくて痺れなどを感じる場合は高い確率で坐骨神経痛だと思いますので注意して下さい。
坐骨神経痛も重症化すると最悪の場合は手術を考えなければいけない事もありますが、軽症であれば神経の圧迫があっても症状が改善するケースは珍しくありませんので腰を中心に治療を心がけて下さい。
③ 特定のスポーツの動作が原因で痛めているスポーツ疾患の場合
最後に説明するのは症状の発生にスポーツが大きく関わっている場合です。
スポーツを行った時や行った後にだけ股関節に痛みが発生し、それ以外では痛みが治まるといった経過を辿る場合は、スポーツの中に過度に股関節に負担をかけている癖が存在している事が多い印象を持っています。
こういった人の場合は、「治療」よりも問題になっている動作を見つけて修正出来るかどうかが最重要になります。
仮に治療院や病院などで治療を行って症状が楽になったとしても、痛みの原因になっている動作を改善しない限りはスポーツをするとすぐに再発してしまいます。
逆に、問題となっている動作を修正する事が出来れば簡単に治る事も珍しくありません。
股関節の痛みの原因になっている動作や癖は人によって全然違いますので、細かく説明する事は出来ませんがサッカーでボールを蹴る時の軸足やバトミントンで一歩大きく片足を前に踏み出す時の動作など、片足に体重をかけて方向転換する時などに問題が発生している事が多いかと思います。
スポーツを行った時にだけ股関節の痛みが目立つ場合は、中々難しいとは思いますが動作の問題点が無いか探るようにして下さいね。
④ ペルテス病
もう一つ股関節に痛みを発生させる可能性がある病気について簡単に説明しておきます。
幼稚園~小学校低学年ぐらいの子供の場合は、股関節に関わる太ももの骨が壊死してしまうペルテス病という病気が存在しています。
私自身も疑いがある人を含めて今まで数例しか診た事がありませんのでかなり珍しい病気だと思いますが、もし子供で股関節の痛みがなかなか改善しない場合は疑うようにして下さい。
(調べてみると1万人に一人二人ぐらいの確率で発生する病気の様なのでかなり珍しいです)
子供の股関節の痛みのほとんどはすぐ改善したり、長引く場合はスポーツが関わっている事が多いと思いますが例外も存在しますので頭の片隅には置いておいてくださいね。
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まとめ
ここで簡単にまとめさせていただきますね。
なかなか治らない股関節の痛みの場合は原因が単純な筋肉痛ではなく、股関節の変形や神経の圧迫など厄介な条件が関わっている可能性が高いと思われます。
どういった条件であっても最悪の場合は手術を考えなければいけない可能性もありますが、軽症であれば手術なしで改善する可能性も十分残されています。
それぞれの原因によって治療する場所やポイントも異なりますので、このページを参考にご自分の股関節の痛みの原因が何なのかを判断する参考にしていただけるとありがたいです。
ここからは少し営業トークになりますが、私は大阪府豊中市でよしだ柔整治療院という治療院を経営しています。
症状によっては限界もありますが、股関節の治療はそれなりに得意にしていますので、通える範囲にお住まいの方は遠慮なくご相談下さいね。
また、この記事以外にも股関節の痛みに特化した内容の記事をたくさん書いています。
このページの下の方にリンクを貼っていますので、興味のある人は是非ご覧くださいね。
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