股関節の痛みでお悩みの患者さんの話を聞いていると
「私は親も股関節の痛みで悩んでいたんですが、股関節の痛みって遺伝するんでしょうか?」
といった質問をよくいただきます
確かに親子揃って股関節の痛みでお悩みの人は珍しくないので、遺伝するものなのかどうかに興味のある人は多いと思います。
そこでこのページでは股関節の痛みと遺伝との関係について説明させていただきます。
ちなみに私は医療系の国家資格である柔道整復師という資格を持っている人間です(ここをクリックすると私の柔道整復師免許証の写真が出ます)
医療系の国家資格を持っている人間の端くれとして、出来るだけ丁寧で分かりやすい説明を心がけていますので、こういった事に興味のある人は是非参考にして下さいね。
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股関節の痛みは遺伝の影響が大きい
見出しでも書いていますが、股関節の痛みに関しては遺伝の影響というのはかなり大きいと思います。
股関節は変形することによって痛みが出ている人が多いのですが、股関節の変形による症状の発生は中年以降の年齢になって初めて発生する人が多い傾向があります。
症状が出るのは中年以降の年齢である事が多いんですが、最近の研究によるとその多くは生まれつき股関節の形が歪である臼蓋形成不全(キュウガイケイセイフゼン)である事が多いそうです。
つまり歳を取ってから股関節が変形してきている人の多くは、生まれつき股関節が少し歪な形である人が多いんです。
この生まれつき股関節の形が少し歪なのは、当たり前ですが遺伝の影響がかなりあります。
実際に親子揃って中年期以降に股関節の変形でお悩みの人は多いので、もし親が股関節の変形でお悩みならそのお子さんも将来的に変形が進む可能性がありますので注意して下さいね。
遺伝は後天的な影響も大きい
また、遺伝というものは後天的な影響も大きいと思います。
後天的というのは生まれた後に親から受け継ぐモノの事です。
生まれた後に受け継ぐモノが遺伝なのか?と疑問の声が聞こえてきそうですが、、、
子供が動作を覚える時は親の動きを見て真似することによって覚える事がほとんどです。
例えば歩き方だとかしゃがみ方だとか起き上がり方だとかですね。
実際に親子の患者さんを診ていると、動作のクセとかはすごく似ているという事はよくあります
子供の頃から一緒に暮らしていますので、お子さんは親の動きを見て動作を知らず知らずのうちに覚えているので似てしまうのは当たり前の事なんですよね。
例えばその動作の中に股関節にちょっと負担の大きいような歩き方の癖だとかがあったりすると、当然ですがそれも親子で似てきちゃいます。
または生活環境もどうしても親子で似てしまう事が多いです。
例えば椅子に座る生活なのか?地べたにあぐらをかくような生活なのか?
もしくは畳に布団を敷いて寝る生活なのか?ベッドで寝る生活なのか?
などなど、親子というのは生まれつきの骨格だけじゃなく、生まれた後の生活環境や動作も子供が真似することによって似てしまう影響も大きいです。
そのため、親子揃って似たような箇所を痛めやすいというのはよくある事なんです。
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遺伝が全てではない
股関節の痛みは遺伝の影響が大きいという説明をさせていただきました。
こういった話を聞くと実の親御さんに股関節の痛みで悩んだ人がいた場合、ご自身の股関節の痛みがあるのもしょうがないと考える人は多いと思います。
ですが、しょうがないというのは少し違うと思っています。
股関節が変形する人の多くは、生まれつき股関節にいびつな変形を持ったまま生まれてくる事が多いと説明しましたが、股関節の異常に気付かないまま一生を終えるという人も恐らくですがたくさんいます。
股関節に大きな異常を感じたことはないけども、検査をしたら変形が見つかったという人はたくさんいますので。
つまり、生まれつき股関節が変形しやすいという条件があったとしても、その人の生活環境だとか普段からケアをしているのか?などによって予後は大きく変わるという事です。
また、股関節の痛みの原因の全てが股関節の変形という訳ではありません。
腰での神経圧迫によって発生する坐骨神経痛が股関節の痛みの原因である人も多いですし、股関節の変形が関わっていない場合は遺伝の影響はそれほど大きくないと思います。
そのため、遺伝だからと諦めず治療や日常生活でいかに負担を与えないかを考えて、股関節の痛みの改善を目指してください。
まとめ
ここで簡単にまとめさせていただきます。
股関節の痛みの原因として多い股関節の変形は、生まれつき股関節が歪な形で生まれて来ている人が多いと考えられています。
そのため生まれつきの親からの遺伝の影響がかなり大きいとも言えるでしょう。
ただし、遺伝が全てというわけではなく、日常の生活環境などによっても変形の進行度や症状の強さというのは大きく変わります。
また、全ての股関節の痛みが変形が関わっている訳ではなく、変形が関わっていない場合は遺伝の影響はそれほど大きくありません。
症状の重症度によっては限界もありますが、治療をする事によって日常生活にほとんど支障のないように生活する事は可能ですので、股関節の痛みを抱えている人は諦めずに治療をするように心がけてください。
ここからは少し営業トークになりますが、私は大阪府豊中市でよしだ柔整治療院という治療院を経営しています。
症状によっては限界もありますが、股関節の痛みの治療はそれなりに得意にしていますので、通える範囲にお住まいの方は遠慮なくご相談下さいね。
また、この記事以外にも股関節の痛みに特化した内容の記事をたくさん書いています。
このページの下の方にリンクを貼っていますので、興味のある人は是非ご覧ください。
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