股関節の痛みでお悩みの人の話を聞いていると
「アイシングって股関節の痛みに効果はあるんでしょうか?」
といった質問をいただくことがあります。
そこでこのページではアイシングは股関節の痛みに有効なのかどうかについて説明させていただきます。
ちなみに私は医療系の国家資格である柔道整復師という資格を持っている人間です(ここをクリックすると私の柔道整復師免許証の写真が出ます)
医療系の国家資格を持っている人間の端くれとして、出来るだけ丁寧で分かりやすい説明を心がけていますので、こういった事に興味のある人は是非参考にして下さいね。
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アイシングの効果は股関節の痛みの原因によって違う
私は個人的にアイシングというセルフケアは非常に有効性の高い方法だと思っています.
ただしアイシングも万能ではなく、アイシングと非常に相性の良い疾患もあればあまり相性の良くない疾患も存在します。
では股関節の痛みの場合はどうなのか?
股関節の痛みの原因によってアイシングの有効性は違ってきます。
ちなみにしつこい股関節の痛みの原因は主に次の3つに分類されるでしょう。
1 股関節の変形
2 腰周辺での神経圧迫から発生する坐骨神経痛
3 特定のスポーツをした時だけ発生するスポーツ疾患
主にこの3つがしつこい股関節の痛みの原因として多いと思います。
そこでここからは、この3つの原因についてそれぞれアイシングが有効なのかどうかを説明させていただきます。
股関節の変形が原因で股関節に痛みが発生している場合はアイシングはイマイチ
まず股関節の痛みの原因が股関節の変形から発生している人の場合を説明します。
率直に言うと、股関節の変形が原因で発生してる股関節の痛みにはアイシングはあまり有効ではありません。
アイシングを行う最大のメリットというのは冷やすことによって炎症反応を軽減させることです。
炎症は組織が損傷した時に発生する物質なんですが、その発生には熱が必要とされています。
つまり冷やせば炎症が発生しにくくなるんですね。
そして変形している股関節というのは一般的にこの炎症が非常に強い反応を起こすんですが、それでも何故かアイシングとの相性というのはあまり良い印象がありません。
一番考えられる理由として思う事は、股関節が変形してる人というのは割と体が冷えることに対して非常に過敏に反応する人が多いです。
簡単に言えば、体が冷えたりすると余計に股関節の痛みが強くなる人は非常に多いんですね。
股関節周辺や太ももというのは太い血管がいっぱい通っていますので、その周辺を冷やしてしまうと身体全体が冷えやすくなってしまうということが考えられます。
足元を冷やすと体がすごく冷えるという事です。
こういった事から股関節の変形というのは、冷やす事に対して悪い意味で非常に過敏に反応する事が多い為アイシングの効果が低いのかなと感じています。
もしくは単純に、股関節の変形がある人というのは非常に強い炎症反応が発生するので、アイシング程度ではちょっと効果が薄いというのもあるのかもしれません。
いずれにしても、股関節の変形が原因の痛みの場合はアイシングがそこまで有効ではないというケースが多いです。
余計に冷やしすぎて悪くなるというリスクを抱えるぐらいなのであれば、アイシングは無理してしなくても良いと思います。
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坐骨神経痛が原因で発生する股関節の痛みもアイシングの効果はイマイチ
次に坐骨神経痛から発生している股関節の痛みについて説明させていただきます。
単刀直入に言うと、坐骨神経痛から発生している股関節の痛みもアイシングがあまり有効であるという印象はありません。
ちなみに坐骨神経痛とは、腰周辺の骨や軟骨が変形する事によって近くの神経を圧迫して発生する疾患です。
つまり、坐骨神経痛の場合は股関節に痛みが発生していたとしても、大元の原因は腰になりますので股関節をどれだけ冷やしてもそんなに意味はないんですよね。
では、大元の原因である腰をアイシングしたら効果があるのか?と聞かれるとそれもあまり良い印象がありません。
坐骨神経痛も変形性股関節症と同様に非常に炎症が発生しやすい疾患ではあるんですが、先ほどの股関節の変形と同じように冷えに対して非常に過敏に反応する印象があります。
やはり体が冷えると非常に痛みが悪化しやすいという疾患の場合は、アイシングはそこまで有効じゃない可能性が高いんだと思います。
スポーツ疾患で発生する股関節の痛みはアイシングが有効
最後にスポーツ疾患として股関節に痛みが出ている人の場合を説明させていただきます。
スポーツが原因で股関節に痛みが出ている場合は、アイシングは非常に有効に反応する事が多い印象を持っています。
そもそもスポーツ疾患とは何?という話ですが、、、
ある特定のスポーツをした時にだけ、もしくはそのスポーツをした後にだけ痛みが発生するが、それ以外の日常生活ではそんなに痛くないという症状が一般的にスポーツ疾患とされています。
まあ簡単に説明すれば、普段は痛くないけどスポーツが関わった時だけ痛いというような症状の事です。
このスポーツ疾患によって股関節に痛みが発生している場合、その原因は行なっているスポーツの中に過度に股関節に負担をかけているような動作が必ず存在しています。
例えばサッカーの蹴り方などですね。
サッカーの蹴り方の中に股関節を過度に捻るような変な癖を持っている人の場合は、そのスポーツをした時もしくはその後にだけ股関節に強い痛みが発生します。
こういった人の場合は一時的に強い炎症が発生しているだけですので、割とアイシングをすると症状が急激に和らぐというケースが多いんです。
このように特定のスポーツをした時、した後にだけ痛みが強くなるよというケースの場合は積極的にアイシングをしてみてください。
きっと股関節の痛みの改善に繋がるはずです。
ただし、アイシングはどちらかと言うと痛みを軽減する方法であって治す方法ではありません。
スポーツ疾患の場合は原因となっている動作を特定して、その動作を正しく修正しないと治りませんのでその部分に関しては注意してください。
まとめ
ここで簡単にまとめさせていただきます。
アイシングが股関節の痛みに対して有効かどうかは、その股関節の痛みの原因によって異なります。
股関節の変形が原因で痛みが出ていたり、坐骨神経痛によって股関節に痛みが発生している場合は残念ながらアイシングはあまり有効ではありません。
特定のスポーツをした時、もしくはした後に強い痛みが発生するというようなスポーツ疾患の場合はアイシングは非常に有効です。
もし股関節の痛みにスポーツが深く関わっていそうな場合は、アイシングは積極的に行うと症状の改善に繋がると思います。
ただし、スポーツ疾患の場合は原因となっている動作を特定して修正しなければ完治は難しい疾患です。
そのため完治を目指すのであれば、原因動作の特定と修正をするように心がけてください。
ここからは少し営業トークになりますが、私は大阪府豊中市でよしだ柔整治療院という治療院を経営しています。
症状によっては限界もありますが、股関節の痛みの治療はそれなりに得意にしていますので、通える範囲にお住まいの方は遠慮なくご相談下さいね。
また、この記事以外にも股関節の痛みに特化した内容の記事をたくさん書いています。
このページの下の方にリンクを貼っていますので、興味のある人は是非ご覧ください。
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