腰痛でお悩みの人の話を聞いていると
「先生、私はソファに座ると腰痛が悪化してしまうんですが何ででしょうか?」
といった質問や
「腰痛の症状が悪化しにくいおすすめのソファの高さや材質ってあるんでしょうか?」
といった質問をよくいただきます。
そこでこのページでは、腰痛でお悩みの人がソファに座ると悪化しやすい理由と、おすすめのソファの高さや材質について説明させていただきます。
ちなみに私は医療系の国家資格である柔道整復師という資格を持っている人間です(ここをクリックすると私の柔道整復師免許証の写真が出ます)
医療系の国家資格を持っている人間の端くれとして、出来るだけ丁寧で分かりやすい説明を心がけていますので、こういった事に興味のある人は是非参考にして下さいね。
スポンサーリンク
ソファは重心が後ろに偏りやすく腰の負担になりやすい
腰痛でお悩みの人がソファに座ると症状が悪化しやすい理由は、実は座った時の重心(体重が最も偏っている場所)の位置が深く関わっています。
人間の関節はてこの原理で動いています。
てこの原理とは、支点になっている場所から作業をする場所が遠ざかれば遠ざかるほど負担が大きくなり、近ければ近いほど負担は少ないという原理です。
座るという動作に関しては人間の体の構造上でお尻に最も重心が偏る場合が多く、重心が後ろに偏りやすいという動作上の問題が発生します。
にも関わらず、多くの座る動作というのはデスクワークにしても食事にしても、上半身は前方で作業をする事が多く、その結果お尻の重みで下半身は後ろに、上半身は前方という逆方向の力が支点である腰にかかってしまって大きな負担になってしまう訳ですね。
つまり重心が後ろに下がれば下がるほど腰への負担は大きくなってしまうんですが、ソファというのは通常のイスと比べても重心が後ろに偏りやすい理由が主に2つ存在しています。
① ソファは通常のイスに比べて高さが低い事が多い
ソファというのは通常のイスと比べて、地面からの高さが低い物が多いと思います。
座る位置が低いという事は座った時に膝の位置がお尻の位置よりも高くなってしまう事が多く、膝の位置がお尻の位置より高くなってしまうと、必然的にお尻に体重が偏りやすくなってしまいます。
お尻に体重が偏りやすくなってしまうという事は、重心が後ろに偏ってしまいやすくなってしまいますので、座っている時の腰の負担はより大きくなってしまうんですね。
② ソファの材質によってはお尻が下方向に沈む事が多い
ソファというのは通常のイスと比べてクッション性が高いという部分が大きな特徴となっています。
しかし、中には座った時にクッションが軟らかすぎて下にお尻が沈みこんでしまう物も珍しくありません。
①の理由と似たような理由ですが、お尻の位置が下がるという事は、それだけお尻に体重がかかりやすくなってしまい、結果的に重心が後ろに偏りすぎて腰への負担が大きくなってしまうんですね。
スポンサーリンク
おすすめのソファの高さや材質は?
ここまではソファに座ると腰痛が悪化しやすい理由について説明させていただきました。
ここからは腰に負担のかかりにくいソファの条件を説明させていただきます。
上記でも説明させていただいたように、地面からの高さが低めのソファと、下に沈みこみやすい材質のソファは腰に負担がかかりやすいという条件に当てはまります。
つまり、逆に地面からの高さが比較的高いソファや座った時に下に沈みこみにくい材質のソファは負担が少ないという事になります。
具体的なソファの高さに関してですが、座った時に膝の位置がお尻の位置と平行か、お尻の方が膝の位置より高めであれば負担は少なくて済むはずです。
ちなみに患者さんに協力してもらって実際に測ってみた所、そこそこ身長の大きい人でも37センチ以上の高さがあれば、イスに座った時に膝の位置がお尻の位置よりも高くなる事はなかったです。
ソファのクッションの材質によって少しお尻が沈むと考えても、少し高めに考えれば40センチ以上の高さがあるソファなのであれば腰への負担は少なくて済むと思います。
ソファの材質に関しては実際に座ってみて試してもらうしかありません。
硬めのクッションを探すというよりも、下にお尻が沈み込まない材質を探してみて下さい。
軟らかくても下にあまり沈まないソファというのはあると思いますので。
まとめ
ここで簡単にまとめさせていただきますね。
ソファに座ると腰痛が悪化しやすい理由は、地面からの高さが低く、クッションの材質によってお尻の位置が低くなってしまい重心が後ろに偏ってしまう部分にあります。
つまり、比較的地面から高いソファであり、尚且つ材質が下に沈みこみにくい物であれば腰への負担は少なくてすみます。
しかし、ここで説明している負担は軽減できるという事であって、座った時の腰への負担をゼロにする事は出来ません。
ソファは相性も大きく関係しますので、どういった理由であっても座った時に痛みを感じるのであればあまりオススメできる物ではありません。
また、座るという条件で常に痛みを発生させているのであれば、出来るだけ早く信頼できる病院や治療院に相談するようにして下さい。
もしどこに相談していいか分からない、どこに行ってもダメだったという人は1度私にお気軽にご相談してくださいね
腰の痛みの治療にはそれなりの自信を持っていますのできっとお力になれると思います。
以上で「腰痛におすすめのソファの材質や高さとは?」についてのページを終了させていただきますが、下記に腰痛に関連するページのリンクも載せていますので、興味のある人はそちらも是非参考にして下さいね。
おすすめ記事
スポンサーリンク
腰痛に関しての記事
「腰痛の症状別重症、危険度チェック。筋肉痛とヘルニアとの見分け方や違いは?」
「シップやサロンパスなど貼り薬は腰痛に効果的か?冷と温どちらがオススメ?」
「腰痛に自転車やエアロバイクはおすすめ?サドルの位置や高さについて」
「固定するべき?腰痛にサポーターやコルセット、骨盤ベルトについて」
「レントゲン、MRIなどの画像検査で異常なしと診断された腰痛の原因とは?」
「腰痛の人が日常生活で気をつける事、してはいけない事などの注意点」
「腰痛を強く押したり揉むと揉み返しが発生して悪化する可能性あり」
「低気圧や雨の日など天気や気圧の変化によって腰痛が悪化する原因」
「腰痛に腹筋や体幹トレーニングなど筋肉を鍛える行為は意味がない!?」
「精神的ストレス、思い込みや気のせいによって腰痛が発生する事はある?」
「お風呂や温泉などの入浴は腰痛に有効なのか?悪化する可能性もあり」
「冬、夏、梅雨時期など季節の変わり目で腰痛が悪化しやすい理由」
「びっこを引いて歩けないほど痛い、歩行困難になる腰痛でも歩くべきか!?」
「寝返り時に腰痛が悪化する場合の注意点や痛みが発生しにくい寝返り方」
「腰痛と同時にふくらはぎやスネに痛みや痺れや違和感が発生した時は注意」
「腰痛の原因に心当たりがない人は悪いクセが関わっている事が多い」
「腰痛と同時にお尻や股関節、足の付け根(鼠径部)に痛みや痺れが発生した時は注意」
「猫背が必ずしも悪いとは限らない?腰痛と正しい姿勢について」
「腰痛と同時に踵やアキレス腱、足裏や土踏まずの痛み痺れが発生した時は注意」
「腰痛の症状がひどい時の美容院や歯医者は悪化する可能性があるので注意」
「歩いていて頻繁につまずいたりつま先立ちが出来ない腰痛は注意」
「腰痛に似た症状を発生させる違う病気や疑われる病気について」
「夜中に寝れない眠れないほどの夜間痛を発生させる腰痛の正体」
「整形外科など病院でリハビリとして行われる牽引は腰痛に効果なし?」
「腰痛持ちの人が座る椅子(イス)の理想的なおすすめの高さとは」
「なかなか治らない腰痛を放置するとどうなるのか?その後の経過」
「腰痛にバキバキボキボキ鳴らす整体やカイロ、骨盤矯正は危険」
「腰痛で背骨や脊椎、椎間板や軟骨の間隔が狭いと診断された場合の注意点」
「腰痛と同時に顔の痛みや痺れ、目の疲れや歯痛を感じる事もある?」
「スポーツジムなどで行うウェイトトレーニングは腰痛を悪化させる可能性あり」
「冷やしたりアイシングは腰痛に効果あり?おすすめの時間とは」
「掃除機をかけると腰が痛い。腰痛が悪化しにくい掃除機のかけ方」
「チクチク、ビリビリ、ズキズキ、ジンジンするような腰痛は要注意」
「腰痛と同時にあばらや肋骨、わき腹にも痛みが発生した時は注意」
「産後、子育てや育児中の女性の腰痛は改善しにくい理由と抱っこについて」