腰痛でお悩みの人の話を聞いていると
「先生、シップやサロンパスなどの貼り薬って腰痛に効果あるんでしょうか?」
といった質問をよくいただきます。
また、冷シップと温シップとどちらがオススメなのか?といった質問も稀にいただきます。
シップやサロンパスなどの貼り薬の効果に関しては、症状や個人との相性もありますが、中には大きな効果を感じる人もおられます。
そこでこのページでは、腰痛にシップやサロンパスなどの貼り薬が効果的なのかどうかの説明をさせていただきます。
ちなみに私は医療系の国家資格である柔道整復師という資格を持っている人間です(ここをクリックすると私の柔道整復師免許証の写真が出ます)
医療系の国家資格を持っている人間の端くれとして、出来るだけ丁寧で分かりやすい説明を心がけていますので、こういった事に興味のある人は是非参考にして下さいね。
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筋肉痛のような腰痛なのであればシップやサロンパスなどの貼り薬は効果が期待できる
見出しでも触れていますが、シップやサロンパスなどの貼り薬は、痛みの原因が単なる筋肉痛に近い腰痛なのであれば非常に効果的な方法だと思います。
腰痛に関わらず、体の痛みというのは必ず「炎症」という物質が関わります。
炎症というのは、細胞組織が破壊された時に血の中に発生する物質で、この炎症物質を神経が感知すると痛みの情報を脳に伝えてしまうため、発痛物質とも呼ばれています。
つまり、この炎症反応を抑える事が出来れば腰痛は改善するという事です。
シップやサロンパスにはこの炎症反応を抑える薬品が入っていますので、筋肉痛程度の炎症反応なのであれば、シップやサロンパスなどの貼り薬は非常に効果が期待できますので積極的に利用するべきでしょう。
冷シップと温シップであれば冷シップがおすすめ
さて、シップの効果について質問されると、高い確率でもう一つ聞かれる事の多い質問があります。
「冷シップと温シップどちらがオススメなの?」
という質問ですね。
これも見出しで既に触れていますが、私は冷シップをオススメしています。
先ほども説明したように、腰痛には炎症という物質が非常に密接に関わっています。
少し難しい話になってしまいますが、この炎症は人間の細胞膜が破壊された時に、細胞が化学変化を起こして炎症物質に変化するんですが、その化学変化には熱が伴います。
つまり簡単に説明すれば、温めると炎症を発生させる化学変化が起こりやすくなるという事です。
冷シップでも温シップでも炎症を改善させる薬品はどちらも入っていると思いますが、冷やした方が炎症を発生させる反応そのものも抑える事が出来るという事ですね。
こういった理由から、私は冷シップの方をオススメしています。
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シップの効果をあまり感じない腰痛は坐骨神経痛の可能性あり
上記では、シップは単純な筋肉痛が原因で発生する腰痛には効果が高いという説明をさせていただきました。
しかし、当然シップやサロンパスなどの貼り薬でも、あまり効果を感じない腰痛に心当たりがある人も多いと思います。
そういった腰痛の症状に心当たりがある人の場合、その症状の原因は単なる筋肉痛ではなく坐骨神経痛などの症状が関わっている可能性が高いと私は考えています。
坐骨神経痛とは、腰椎(ようつい)と呼ばれている腰の骨や軟骨が変形し、近くの神経を圧迫して発生する痛みや痺れの事です。
病名で説明すれば、腰椎椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、腰椎分離すべり症などが坐骨神経痛を発生させる代表的な疾患でしょう。
上記でも説明したように、シップやサロンパスなどの貼り薬の目的というのは主に炎症の改善だと思われます。
腰椎椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、腰椎分離すべり症など坐骨神経痛が発生している疾患においても、炎症というのは密接に症状に関連しているため炎症を改善する方向性は正解だと思います。
しかし、坐骨神経痛を発生させている場合は、腰椎の変形などが症状に大きく関わっています。
こういった組織の損傷や変形部分には、通常では考えにくい強い炎症が発生しています。
湿布薬というのは炎症を抑える薬を皮膚から浸透させる訳ですから、あまり劇的な効果を発生させる事は考えにくいんですね。
皮膚からの薬品の浸透はどうしても口から摂取するよりも効果は落ちますから。
また、腰椎椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症、腰椎分離すべり症など坐骨神経痛を発生させる疾患の場合は、シップやサロンパスといった貼り薬と比べてかなり強い薬品である痛み止めを服用しても、効果のない場合が多い強い痛みを発生させています。
つまりシップの効果はあまりないというより、症状の強さに比べて効果が薄すぎて意味があまりない。
もしくは症状が強すぎて焼け石に水という表現の方が正しいかもしれません。
単なる筋肉痛が原因で発生する腰痛であれば、貼り薬もそれなりに効果が期待できると思うのですが、このように組織の変形が関わって発生している坐骨神経痛のような腰痛であれば、シップやサロンパスなどの貼り薬はあまり効果的じゃない印象を持っています。
逆に言えば、シップやサロンパスを貼ってみて、あまり効果を感じない場合は坐骨神経痛などを疑った方が良いかと思います。
まとめ
ここで簡単にまとめさせていただきますね。
シップやサロンパスなどの貼り薬は、単純に筋肉だけに原因があるような腰痛であれば効果は期待出来ると思います。
ただし、腰椎など骨や軟骨の変形が症状に大きく関わっている腰痛にはあまり効果は期待できません。
そのため、シップやサロンパスを貼って効果を感じない場合は坐骨神経痛などの問題を疑った方が良いかと思います。
しかし、仮にあなたの症状が坐骨神経痛だったとしても、シップを貼る事によって坐骨神経痛が悪化するリスクもありませんので、気休めなども含めて使う事には何の問題もありません。
(貼りすぎによって発生する皮膚のかぶれにだけは注意して下さいね)
ですが、やはりあまり効果的な方法とも言えませんので、そういった改善の可能性の低い湿布薬を渡すだけの病院に通っているのであれば、違う病院や治療院に相談する事をお勧めします。
もしどこに行ってもダメだった。どこに相談して良いか分からないという人は、遠慮なく私に相談して下さいね。
どこに行っても治らないしつこい腰痛の症状や、腰椎の変形が関わっている坐骨神経痛の治療にはそれなりに自信を持っていますのできっとお力になれると思います。
以上で「シップやサロンパスなど貼り薬は腰痛に効果的か?冷と温どちらがオススメ?」のページの説明を終了させていただきますが、下記に腰痛に関連するページのリンクも載せていますので、興味のある人はそちらも是非参考にして下さいね。
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