腰痛でお悩みの人の話を聞いていると
「先生、私の腰痛は症状が発声してから結構時間が立っているんですが、似た症状を発生させる違う病気の可能性ってあるんでしょうか?」
といった質問を稀にいただきます。
いわゆる腰痛を発生させる疑われる病気に関しての質問ですね。
そこでこのページでは、腰痛に似た症状を発生させる違う病気や疑われる病気について説明させていただきます。
ちなみに私は医療系の国家資格である柔道整復師という資格を持っている人間です(ここをクリックすると私の柔道整復師免許証の写真が出ます)
医療系の国家資格を持っている人間の端くれとして、出来るだけ丁寧で分かりやすい説明を心がけていますので、こういった事に興味のある人は是非参考にして下さいね。
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ガンや内臓の病気で腰痛が発生する事もある?
見出しで既に触れていますし、テレビでも聞いた事があって心配している人も多いと思いますが、腰痛や背中の症状はガンや内臓の病気でも稀に発生する事があります。
なかなか治らない腰痛でお悩みの人の場合、こういった病気を疑う人もおられると思いますが、テレビなどの場合は少し大げさな表現を用いている場合が多いのであんまり心配しすぎない様にして下さいね。
まず大前提として、背中の痛みや腰痛が内臓の病気やガンから発生していた患者さんを、私は今まで4人しか見た事がありません。
この4人は、何回か治療をしていくつかおかしな症状がありましたので、こちらから内科での精密検査を薦めその後ガンがみつかった人数です。
実際にはこの4人以外にも「怪しいな」と感じる方が何人かはいましたが、その後の検査結果や経過を知りませんのではっきりと断定できるのはこの4人だけです。
ちなみに年間何百人単位で患者さんを診ていますし、独立開業して10年以上経過している中での4人です。
この数字を見れば、決して多くないという事は理解していただけると思います。
そこでここからは、私が実際に診た事のあるガンや内臓の病気によって腰痛や背中の痛みを発生させていた人の特徴を説明させていただきます。
もし自分の症状と似た症状がある場合は気をつけて下さいね。
私が考えるガンや内臓の病気の痛みの特徴
さて、では早速この4人の症状の特徴を3つ説明させていただきます。
① 異常に強い痛み
もちろん腰痛などでも、重症化すれば非常に強い痛みが発生しますがこの4人の場合は本当に異常に強い痛みを発生していました。
大の大人であるにも関わらず、動く度に思わず声が出てしまうほどの痛みです。
(イタっ!!、ツウっ!!、ウウウウなど)
② 痛む条件があいまい
この理由が最もおかしいと私が感じる部分です。
①の様に異常に強い痛みが発生しているにも関わらず、全く痛みを感じない時は全く感じないなど、痛みに両極端すぎる波があるんです。
もちろん腰痛の人でも痛みに波があったり、痛む条件があいまいな人は存在します。
しかし、大人が痛みで思わず声を出し、動けなくなる様な痛みがあるにも関わらず同じ動作でも「全く」痛みを感じない時もある。
立ち上がる動作が声を上げるほど痛いのに、他の動作に全く痛みや動きの制限がない。
これに似た様な症状は腰痛でも存在します。この動作は楽だけどこの動作はしんどいなどは個人によって様々です。
しかもこれほどの激痛があるにも関わらず、それ以上に負担が入る動作などで全く痛みもなければ動きのギクシャク感がないというのは考えにくい事です。
③ 急激な体重減少
これは一般的なガンの症状の一つですが、ありきたりではありますが当然この4人にも当てはまりました。
この3つの症状が4人に共通していた症状です。
また4人中3人に共通していた要因としては、過去5年以内に他のガンを発症していた事です。
この理由もありきたりではありますが、やはり過去にガンを患った事がある人は転移をしやすいわけですね。
この3つの症状の中で(4つ?)私が一番重要視しているのは「②の痛む条件があいまい」の部分ですね。
この部分は患者さんには少し理解しにくい部分でもあると思うんですが
「この動作で激痛が発生するなら、似た様なあの動作も痛いはずなのに痛くない」
などの、通常では考えにくい症状が発生します。
具体的には、少しでも腰を捻じると痛いのに、寝返りは全く痛くない。
椅子から立ち上がる時には痛いのに、寝てて立ち上がる時は痛くない。
立った状態では少しでも腰を曲げると痛いのに、座っていると曲げても痛くない。
などなど。
人によってバラバラですが、こういった理解しにくい症状が発生します。
もしここまでで説明した症状の中に、ご自分の症状と似た症状がある場合は気をつけて下さいね。
心配に感じた時はまず精密検査
ガンや内臓の病気によって腰に痛みを発生させる可能性は、個人的にはそう多くない現象だと思っています。(テレビは少し不安を煽りすぎ)
しかし、可能性は少なくてもガンや内臓の病気で腰や背中に痛みを発生させる人は実際に存在します。
必要以上に不安を煽るつもりはありませんが、少しでも不安に感じた人はまずは内科で精密検査を受けるようにして下さい。
その結果、異常がなければそれはその人にとって無駄な事ではなく、喜ばしい事でもあると思いますので。
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なかなか治らない腰痛の症状は腰椎椎間板ヘルニアなど坐骨神経痛の可能性あり
さて、ここまでは腰痛に似た症状を発生させる事のあるガンや内臓の病気について説明させていただきました。
こういった腰痛でガンなどの内臓の病気を疑う人のほとんどは、その症状がなかなか治らずに悩んでいる期間が長いからだと思います。
もしあなたの腰痛の原因が単なる筋肉痛に近い症状なのであれば、それほど症状が長期間も続くという事は考えにくい現象です。
筋肉痛というのは生きていれば誰もが経験した事があると思いますが、通常であれば数日、長くても1、2週間もすれば大抵の症状は改善するはずです。
筋肉というのは人間の体の中でも比較的回復力が高い組織ですので、何週間も何ヶ月もただの筋肉痛が継続するなんて事は通常では考えられないんですね。
つまり、何週間も何ヶ月も腰痛が発生している場合は、その原因は単なる筋肉だけの問題じゃないという事です。
こういったなかなか治らない腰痛の多くは腰椎椎間板ヘルニアなど、腰の骨の変形によって坐骨神経痛を発生させている可能性が最も高いと思います。
腰椎椎間板ヘルニアなど坐骨神経痛とは、腰の骨や軟骨が変形する事によって近くの神経を圧迫し、その神経が支配している領域に痛みや痺れなどの症状を発生させる疾患です。
軽症から重症例までの症状がかなり幅広く、重症であれば夜も疼いて寝れない、足も動かせないなどの症状を発生させる事もありますが、軽症であれば筋肉痛に似た痛みや筋肉の張り感だけを腰に感じる場合もあります。
このように重症であれば、ただの腰痛では考えられない症状を発生させますので分かりやすいんですが、腰椎椎間板ヘルニアなど坐骨神経痛で症状が発生していたとしても、軽症であれば筋肉痛に近い症状を発生させますので分かりにくいんですね。
少し極論かも知れませんが、なかなか治らない腰痛、どこに相談しても改善しない腰痛のほとんどはこういった腰の骨の変形などが関わっていると思います。
(もちろん、中には本当に稀ですが内臓の病気やガンが関わっている人もおられます)
腰椎椎間板ヘルニアなど坐骨神経痛の症状であっても、初期であれば異常なしと診断される事が多い
上記ではなかなか治らない腰痛の症状の多くは、ガンや内臓の病気が原因ではなく腰椎椎間板ヘルニアなど坐骨神経痛を疑うべきという事を説明させていただきました。
しかし、このページを読まれている人の中には、病院で腰のレントゲンやMRI検査を受けて「異常なし」と診断された事のある人も決して少なくないと思います。
実は初期の腰椎椎間板ヘルニアの場合は、病院でレントゲンやMRIの検査を行っても「異常なし」と診断される事が決して珍しくありません。
お医者さんの診断基準はどうしても手術をするべきかどうかで判断される事が多く、腰の骨や軟骨の変形、神経の圧迫などの問題点があったとしても、手術するほどの大きい問題じゃなければ「異常なし」と言われる事が多いんですね(こういった事は実際にお医者さんに聞いた事のある話です)
そのため、異常なしと言われたとしても本当に異常がないとは限らないんです(決してお医者さんを否定するつもりはありませんが)
腰椎椎間板ヘルニアなど坐骨神経痛から発生している腰痛の症状なのであれば、弱い刺激で行う治療が効果的
もしあなたが現在感じている腰痛の症状が腰椎椎間板ヘルニアなど坐骨神経痛が原因で発生しているのであれば、残念ながら一般的な整骨院などで行われているマッサージや治療では改善しにくい症状のはずです。
実は腰椎椎間板ヘルニアなど坐骨神経痛の症状は非常に治療が難しく、お悩みの人が非常に多い疾患でもあります。
腰椎椎間板ヘルニアや坐骨神経痛のように、腰の骨や軟骨の変形などが症状に大きく関わっている場合、その周辺には常に強い炎症が発生しています。
炎症は近くの神経を興奮させて、感覚を過敏にさせる特徴を持っています。感覚が過敏になると、簡単に言えば少しの負担やちょっとした動作でも痛みを感じやすくなってしまうんです。
つまり、こういった症状の方にマッサージやバキボキするような、比較的強い刺激で行う治療を行うと、あまり効果がない所か逆効果になってしまう可能性があるんですね。
どこの治療院やマッサージに通っても改善しなかったという人は多いと思いますが、そのほとんどの治療が割と刺激量の多い治療である事が多いと思います。(そちらの方が患者ウケは良いと思いますので)
逆に、優しく弱い刺激で行う治療であれば、治療行為が負担になりませんので改善する可能性があります。
腰椎椎間板ヘルニアや坐骨神経痛のように、骨や軟骨の変形や神経の圧迫が痛みに大きく関わっていたとしても、その症状には筋肉の緊張状態や炎症の有無も痛みにはかなりの部分で関わっています。
強い刺激で行う治療では、強い炎症による過敏性が邪魔をして改善する可能性は低いと思いますが、弱い刺激で行う治療であれば、しっかり腰周辺の筋肉を動かし、血行を促進する事が出来れば炎症や筋緊張は軽減して症状が改善する事も珍しくありません。
弱い刺激の治療を行っている治療院は、あまり多くはないと思いますが、もしよろしければこのページで書かれている事を治療院選びの参考にして下さいね。
もしどこに相談していいか分からない、どこに相談してもダメだったという人は一度私にお気軽にご相談して下さいね。
どこに行っても治らないしつこい腰痛の症状や、腰椎の変形が関わっている坐骨神経痛の治療にはそれなりに自信を持っていますのできっとお力になれると思います。
以上で「腰痛に似た症状を発生させる違う病気や疑われる病気について」のページの説明を終了させていただきますが、下記に腰痛に関連するページのリンクも載せていますので、興味のある人はそちらも是非参考にして下さいね。
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