腰痛でお悩みの人の話を聞いていると
「先生、腰痛が発生した場合は何か家で出来る事はないんでしょうか?」
といった質問をよくいただきます。
おそらくはストレッチや体操など自分で出来る有効な治療法についての質問だと思いますが、私は患者さんが家で出来る事で最も有効で安全な方法は安静にする事だと思っています。
「家で出来る事」を聞きたい人からすれば、安静にするという答えは求めている回答ではないかも知れませんが、当然私がそう考える理由も存在します。
そこでこのページでは、腰痛でお悩みの人が安静にするべき理由と、自分で行う体操やストレッチの危険性について説明させていただきます。
ちなみに私は医療系の国家資格である柔道整復師という資格を持っている人間です(ここをクリックすると私の柔道整復師免許証の写真が出ます)
医療系の国家資格を持っている人間の端くれとして、出来るだけ丁寧で分かりやすい説明を心がけていますので、こういった事に興味のある人は是非参考にして下さいね。
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ストレッチや体操などは長引く腰痛であればあるほど悪化のリスクが大きい
腰痛でお悩みの人が「家で出来る事」に興味を持つ場合、その腰の症状がなかなか治らずに長期化している人がほとんどだと思います。
しかしこういったなかなか治らずに長期化している腰痛の原因の多くは、腰椎椎間板ヘルニアなど坐骨神経痛が関わっている可能性のある症状なんですね。
腰椎椎間板ヘルニアなど坐骨神経痛とは、腰の骨や軟骨が変形する事によって近くの神経を圧迫し、その神経が支配している領域に痛みや痺れなどの症状を発生させる疾患です。
通常の筋肉だけに原因がある腰痛なのであれば1、2週間もすれば症状は改善するはずですが、もし何週間も何ヶ月も腰痛を感じているのであれば、腰椎椎間板ヘルニアなど坐骨神経痛を疑った方が良いと思います。
筋肉というのは人間の体の中でも比較的回復力は高く、1、2週間もすれば大抵治まります。
長期間に渡って症状が発生しつづけるという事は、その近くの骨や軟骨に何らかの変形や損傷がないとありえないんですね。
つまり、腰痛が何週間も何ヶ月も継続している場合は、腰の骨に何らかの問題が発生している可能性が非常に高いという事になります。
腰痛の発生に腰椎椎間板ヘルニアなど腰の骨や軟骨の変形が関わっている場合、変形している部分や神経の圧迫部分に常に強い炎症が発生しています。
炎症は近くの神経を興奮させて、感覚を過敏にさせる特徴を持っています。
つまり一般の何でもない人に比べると、少しの動きや動作で負担や負荷がかかりやすい体になっているんです。
例えばご自分の症状を振り返ってみてください。
少し腰を動かしただけで痛みが発生する。
少し足を動かしただけでも痛みが発生する。
全く体を動かさないでじっとしているだけでも痛みが発生する。
などなど、痛む条件や痛み方は人それぞれでしょうけど、共通点にお気づきでしょうか?
それは通常なら考えられない様な、弱い動きや動作や負担で痛みが発生しているという事です。
こういった弱い動作や負荷で簡単に痛みを出してしまう状態の人が、ストレッチや運動、体操などを頑張って行うとどうなるでしょうか?
最悪の場合は症状が悪化します。
悪化しなくても、症状の改善を遅らせてしまう事も多々あります。
全ての体操やストレッチを否定するつもりはありません。
中にはストレッチや体操をして楽になったという患者さんがいる事は理解しています。
しかし、長期間なかなか治っていない腰痛持ちの場合は、良くなる人に比べると悪くなる人、もしくは症状の改善を遅らせている人の割合の方が圧倒的に多い印象があります。
なかなか治らない腰痛は腰の骨の変形などが大きく関わっている可能性が高く、症状の発生や改善に炎症の特徴が密接に関わっています。
そのためストレッチや体操などの運動は、症状を悪化させるリスクが間違いなくありますので気をつけるようにして下さいね。
患者さんが家で出来る事で最も効果的な方法は安静にする事
なかなか治らない腰痛の場合は、腰椎椎間板ヘルニアなど腰椎の変形が関わっている可能性が高く、その影響でストレッチや体操が逆効果になる事が多いと上記で説明させていただきました。
患者さんにとっては少し消極的なアドバイスになってしまいますが、患者さんが家で出来る事で最も効果的な方法は安静にする事だと私は考えています。
軽い症状であれば、楽な体勢で安静にしているだけで改善する例も珍しくありません。
もちろん、信頼できる治療院などが存在するのであれば、早めにご相談される事をお勧めしますが、もし自力で何とかしたいと考えているのであれば徹底的に安静にして下さい。
少し乱暴な言い方になってしまいますが、素人の判断で下手な事をするより安静にする方が絶対に無難で改善効果の高い行為です。
もちろん、安静にしているだけでは改善しない様な症状も存在しますし、仕事などの生活環境によってどうしても安静にできない場合もあると思います。
しかし、そもそも徹底的に安静にしても改善しないような重症の症状なのであれば、素人で行うストレッチや体操で症状が改善する可能性も低いと思います。
体操やストレッチを行って効果がないだけならまだ良いんですが、先ほども説明させていただいたようにストレッチや体操は症状を悪化させるリスクもあるんです。
ご自分の努力で症状の改善を目指す考え方は非常に素晴らしい事だと思いますが、素人の行える事にはやはり限界があります。
そのため、まずはとにかく安静にする事を意識して症状の改善を目指して下さい。
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腰椎椎間板ヘルニアなど坐骨神経痛の症状であっても、初期であれば異常なしと診断される事が多い
上記ではなかなか治らない腰痛の場合は、腰椎椎間板ヘルニアなど腰の骨の変形によって発生する坐骨神経痛の可能性が高いと説明させていただきました。
しかし、このページを読まれている人の中には、病院で腰のレントゲンやMRI検査を受けて「異常なし」と診断された事のある人も決して少なくないと思います。
実は初期の腰椎椎間板ヘルニアの場合は、病院でレントゲンやMRIの検査を行っても「異常なし」と診断される事が決して珍しくありません。
お医者さんの診断基準はどうしても手術をするべきかどうかで判断される事が多く、腰の骨や軟骨の変形、神経の圧迫などの問題点があったとしても、手術するほどの大きい問題じゃなければ「異常なし」と言われる事が多いんですね(こういった事は実際にお医者さんに聞いた事のある話です)
そのため、異常なしと言われたとしても本当に異常がないとは限らないんです(決してお医者さんを否定するつもりはありませんが)
腰椎椎間板ヘルニアなど坐骨神経痛から発生している腰痛の症状なのであれば、弱い刺激で行う治療が効果的
もしあなたが現在感じている腰痛の症状が腰椎椎間板ヘルニアなど坐骨神経痛が原因で発生しているのであれば、残念ながら一般的な整骨院などで行われているマッサージや治療では改善しにくい症状のはずです。
実は腰椎椎間板ヘルニアなど坐骨神経痛の症状は非常に治療が難しく、お悩みの人が非常に多い疾患でもあります。
腰椎椎間板ヘルニアや坐骨神経痛のように、腰の骨や軟骨の変形などが症状に大きく関わっている場合、その周辺には常に強い炎症が発生しています。
炎症は近くの神経を興奮させて、感覚を過敏にさせる特徴を持っています。感覚が過敏になると、簡単に言えば少しの負担やちょっとした動作でも痛みを感じやすくなってしまうんです。
つまり、こういった症状の方にマッサージやバキボキするような、比較的強い刺激で行う治療を行うと、あまり効果がない所か逆効果になってしまう可能性があるんですね。
どこの治療院やマッサージに通っても改善しなかったという人は多いと思いますが、そのほとんどの治療が割と刺激量の多い治療である事が多いと思います。(そちらの方が患者ウケは良いと思いますので)
(もちろん、ご自分で行うストレッチや体操との相性もあまりよくありません)
逆に、優しく弱い刺激で行う治療であれば、治療行為が負担になりませんので改善する可能性があります。
腰椎椎間板ヘルニアや坐骨神経痛のように、骨や軟骨の変形や神経の圧迫が痛みに大きく関わっていたとしても、その症状には筋肉の緊張状態や炎症の有無も痛みにはかなりの部分で関わっています。
強い刺激で行う治療では、強い炎症による過敏性が邪魔をして改善する可能性は低いと思いますが、弱い刺激で行う治療であれば、しっかり腰周辺の筋肉を動かし、血行を促進する事が出来れば炎症や筋緊張は軽減して症状が改善する事も珍しくありません。
弱い刺激の治療を行っている治療院は、あまり多くはないと思いますが、もしよろしければこのページで書かれている事を治療院選びの参考にして下さいね。
もしどこに相談していいか分からない、どこに相談してもダメだったという人は一度私にお気軽にご相談して下さいね。
どこに行っても治らないしつこい腰痛の症状や、腰椎の変形が関わっている坐骨神経痛の治療にはそれなりに自信を持っていますのできっとお力になれると思います。
以上で「安静にする事が腰痛に対して家で出来る事で最も有効な理由」のページの説明を終了させていただきますが、下記に腰痛に関連するページのリンクも載せていますので、興味のある人はそちらも是非参考にして下さいね。
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