腰痛でお悩みの人の話を聞いていると
「先生、私は最近体重が増えて太ってしまったんですが、太りすぎると腰痛の原因になるんでしょうか?」
といった質問をよくいただきます。
このように体重が増えてから腰痛の症状が悪化する人は非常に多く、そのため太りすぎたり肥満になる事が腰痛と関係あるのか?と疑問に思っている人もおられると思います。
そこでこのページでは、太りすぎ、肥満と腰痛との関係について説明させていただきます。
ちなみに私は医療系の国家資格である柔道整復師という資格を持っている人間です(ここをクリックすると私の柔道整復師免許証の写真が出ます)
医療系の国家資格を持っている人間の端くれとして、出来るだけ丁寧で分かりやすい説明を心がけていますので、こういった事に興味のある人は是非参考にして下さいね。
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体重の増加は腰痛の症状に悪影響
さて、まずは結論を言わせてもらいますね。
残念ながら体重の増加と腰痛の症状の悪化には非常に深く関わりがあります。
当たり前の話ではありますが、腰痛が発生しているという事は腰の関節への負担が大きいという事になります。つまり、腰への負担が大きければ大きいほど症状は発生しやすく悪化してしまう訳ですね。
体重が増えてしまうと腰の関節にかかる荷重も当然増えてしまいますので、その結果腰への負担は入りやすくなります。
そういった事が長期間に渡って続けば、腰の骨や軟骨などの軟部組織の損傷や変形につながる事だってあり得ます。
その結果、単なる筋肉痛ではなく腰椎椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、腰椎分離すべり症などの原因になる可能性もあります。
逆にダイエットなどで痩せる事によって、腰痛の症状が治ったという人もいます。
こういった事からも分かる様に、極端な体重の増加や体の重みというのは腰の痛みと密接に関わっているんですね。
肥満は動作にも影響を与える
上記では太りすぎると、その体重の増加の影響は腰にとって悪影響になるという事を説明させていただきました。
ただし、肥満体型になると腰痛になりやすいのは、単純な重さだけの問題だけでもありません。
体重が増加してしまうと、その影響によってバランス能力が低下し、動作時の重心の位置が乱れて腰に負担のかかる様な動作になってしまう人がいます。
例えは歩行で説明させてもらいますね。
正しい歩行というのは、股関節と膝の関節、足首が綺麗に連動して動きます。
股関節と膝の連動というのは、簡単に言えば膝が軽く前上方に上がる動きの事を指します。
逆に言えば、膝がしっかり上がらずに引きずるような歩き方になればおかしな歩き方になります。
おなか周りに脂肪が増えると、どうしても重心が前下方に集中してしまいます。
その影響で歩く時に前につんのめる様な歩き方になってしまい、膝がほとんど上がらない様な歩き方になります。
膝が上がらなければ足の着地時に膝の角度が伸びきった状態に近い角度で着地してしまい、その結果地面からの圧力を関節で吸収しきれずに腰などを痛めてしまいます。
また、お尻や太ももに脂肪が集中する人の場合は重心が後ろに集中してしまい、その結果足が前に出にくくなって引きずる様な歩き方になります。
重心が極端に後ろに集中すると、常にへっぴり腰のような体勢になりやすくなって負担が大きくなります。
肥満により歩行時の重心の位置が偏ると、この様に腰に負担が入りやすくなってしまうんです
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腰痛の人がダイエットする時の注意点
極端に太っている人や短期間で急激に太った人の場合は、ダイエットをすれば腰痛の症状が改善する可能性はあります。
ただし、ダイエットの方法に関しては注意して下さい。
ウォーキングやランニングなどの運動はダイエットには効果的な方法だと思いますが、先ほども少し説明したように、肥満体型になると歩いた時や走った時の動作に影響を及ぼし、腰への負担が入りやすい状況になっています。
その結果、運動によるダイエットで腰痛の症状が更に悪化するという事もあり得ます。
実際に腰痛を改善するために運動によるダイエットを試みて、その結果さらに腰痛の症状が悪化する人は珍しくありません。
「じゃあどうすれば痩せれるの?」
と質問されると正直に言うとコメントに困ります・・・
腰痛の人は運動によるダイエットで悪化するリスクが高い事から、やはり食事制限によって少しずつ痩せていくしか方法はないと思います。
ただし極端な食事制限は体にもよくありませんので、適度な食事制限を長期間に渡って行う様にして下さい。
(ダイエットに関しては専門家ではありませんので、在り来たりなアドバイスしか出来ず申し訳ありません)
体重の増加が必ず腰痛に影響する訳ではない
このページでは肥満や体重の増加が、腰痛の悪化に関わるという事を説明させていただきました。
しかし、肥満や体重の増加が腰痛の原因の全てではありません。
腰痛の症状の発生には、様々な原因が複雑に絡み合って発生します。
腰や下肢の動きに関連する筋肉の過緊張。
腰部周辺の炎症状態の有無。
普段の日常生活での負担の質や量。
加齢や老化による組織の損傷や変形。
などなど、例を上げればキリがないほど原因は存在します。
肥満や体重の増加はこういった原因のひとつに過ぎません。
そのため、当然痩せている人でも腰痛を発生させている人は大勢存在します。
極端に太っている人や急激に体重が増加した人の場合、痩せれるのであれば痩せた方が良いのですが、痩せなくても筋肉の過緊張や炎症状態を改善できれば腰痛の症状を改善する事は可能です。
そのため、変に運動などでダイエットを試みる前にまずは信頼できる病院や治療院に相談する様に心がけてください。
もしどこに相談していいか分からない、どこに相談してもダメだったという人は一度私にお気軽にご相談して下さいね。
どこに行っても治らないしつこい腰痛の治療にはそれなりに自信を持っていますのできっとお力になれると思います。
以上で「太りすぎが原因?肥満と腰痛との関係」のページの説明を終了させていただきますが、下記に腰痛に関連するページのリンクも載せていますので、興味のある人はそちらも是非参考にして下さいね。
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