脊柱管狭窄症の症状でお悩みの人の話を聞いていると
「先生、私は色々な症状が発生しているんですが、脊柱管狭窄症はどういった症状が発生するのが普通で、症状の種類によって軽度や重症度は分かるんでしょうか?」
といった質問をよくいただきます。
このように、脊柱管狭窄症の症状は人によって痛む場所も含めて大きく異なりますし、やはりご自分の症状が他の人と比べて重症なのかどうかは気になるようですね。
そこでこのページでは、脊柱管狭窄症で発生しやすい症状の説明についてと、私の個人的な基準ではありますが軽度、重症度チェック用の症状の説明をさせていただきます。
ちなみに私は医療系の国家資格である柔道整復師という資格を持っている人間です(ここをクリックすると私の柔道整復師免許証の写真が出ます)
医療系の国家資格を持っている人間の端くれとして、出来るだけ丁寧で分かりやすい説明を心がけていますので、こういった事に興味のある人は是非参考にして下さいね。
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脊柱管狭窄症で発生する症状について
まずは簡単ではありますが、脊柱管狭窄症がどういった症状を発生するかを説明させていただきますね。
ご存知の人も多いと思いますが、脊柱管狭窄症とは神経が通っている脊柱管の変形によって中の神経を圧迫してしまい、神経痛という症状を発生する疾患です。
神経痛はライン状に症状が発生しやすい
神経痛とは、圧迫された神経が支配している領域に痛みや痺れを発生させる症状の事であり、ほとんどの場合で神経の通り道にライン状に発生します。
これが筋肉痛なら明確に「ここが痛い!」という場所があると思うのですが、神経痛の場合は明確に痛い場所が特定出来ずぼんやりしている事が多いと思います。
(激痛であってもです)
そのため人によってはチクチクと感じたり、ビリビリ、ズキズキ、ジンジンなど様々な痛み方を訴えますが、これは表現の仕方によって違いがあるだけで「なんだか表現しにくい痛み」という点では共通しています。
むしろこういった様々な不思議な表現の痛み方をするのは、脊柱管狭窄症の特徴でもあるんですね。
表面が痛いのか?中が痛いのかすらよく分からない事から、強く押して痛みを確認しようと試みる人も多いかも知れませんうが、そういった強い刺激は逆に症状を悪化させる可能性もありますので行わないようにして下さいね。
こういった不明確な痛みがぼんやりと広範囲に発生するのは、脊柱管狭窄症の症状としては決して珍しくありませんので。
神経を圧迫している場所によっては全身に症状が発生する
そしてこの神経を圧迫している場所によって神経痛が発生する場所も大きく異なります。
首の骨(頚椎)周辺に脊柱管狭窄症が発生している場合は、首や背中、腕や手に痛みや痺れが発生します。
これは首の骨を通っている神経が腕や手などを支配しているからですね。
背中の骨(胸椎)に脊柱管狭窄症が発生している場合は、背中やあばらなどに痛みが発生する事があり、腰の骨(腰椎)に脊柱管狭窄症が発生している場合は腰やお尻や足など下半身に痛みや痺れが発生します。
このように、脊柱管狭窄症は神経を圧迫している場所によっては、身体の様々な所に症状が発生します。
ざっくりした説明をするのであれば、全身のどこに症状が発生してもおかしくない疾患でもあるんですね。
運動障害や感覚障害が発生する事もある
また、脊柱管狭窄症によって発生する症状は痛みや痺れだけではありません。
圧迫される神経の中には、筋肉を動かす運動神経や熱さや冷たさを感じる感覚神経も含んでいます。
そのため、脊柱管狭窄症の症状によって腕や手、足が動かしにくくなったりなどの運動障害が発生したり、身体が冷たく感じたり熱く感じたりなどの感覚異常を発生させる事もあります。
間欠性跛行
この運動障害で一番有名なのが、間欠性跛行と呼ばれる歩き方です。
歩いていると痛みが強くなってきてしまい、少し休むと症状が改善し歩き出すとまた痛みが発生してしまうという症状ですね。
多くの場合、前屈みになって休んでいると症状が一次的に楽になるという特徴を持っています。
このように、脊柱管狭窄症は身体の様々な場所に色々な症状を発生させる可能性のある非常に厄介な疾患なんですね。
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脊柱管狭窄症の軽度、重症度チェック
上記では簡単ではありますが、脊柱管狭窄症によって発生する症状について説明させていただきました。
ここからは、あくまでも私の個人的な経験則を踏まえた説明になりますが、脊柱管狭窄症の症状を「軽度」「中程度」「重症」の3つに分けて説明させていただきますね。
軽症の症状
軽症の脊柱管狭窄症の痛み方は、軽い突っ張り感や重だるさなど、筋肉痛に似ている症状が発生します。
強い痛みがあったとしても長時間続く事は少なく、「特定の動作」で痛む事が多いようです。
例えば重たい荷物を持った時にだけ痛い、長時間歩いた時にだけ痛いなど、何か特定の動作を行うと痛いけども、痛みが持続する事が少ない場合は、私の中では軽度の症状と考えています。
単なる筋肉痛や使い痛みと勘違いされる事が多く、安静にして放置しているだけでも、症状が治まる事が結構多い症状だとも言えます(もちろん個人差はありますが)
ですが大した事ないと放置していると、その後急激に重症化する事もあり得ます。
単なる筋肉痛が何週間も何ヶ月間も発生し続ける事は考えにくいので、不思議な症状が長期間続く場合は気をつけましょう。
脊柱管狭窄症の場合は、とにかく重症化させない事が重要になりますので、できるだけ早めに病院や治療院に相談するようにしてくださいね。
中程度、重症の症状
次に「中程度」の症状を説明していきたいのですが、「中程度」と「重症」の症状は似ている部分も多いため、同時に説明をさせていただきますね。
「中程度」の症状からは、患者さんが症状に非常に苦しんでいると思われます。
痛み方や痛む場所も個人によって色々であり、痛みは強烈で、歩行もまともにできていない人も少なくありません。
また、夜や朝方に疼く方が多く、そのため睡眠障害を伴っている人が非常に多い印象を持っています。
実は痛み方や痛みの強さは、「中程度」の神経痛と「重症」の症状とではそうは変わりません。
「中程度」と「重症」との症状の最大の違いは、その症状の「経過」や「過程」にあります。
「中程度」の神経痛の方は強い痛みの中にも「変化」があります
例えば
「この体勢ならまだマシ」「この足の位置なら痛みは和らぐ」
など、特定の体勢なら症状が和らぐといったものや
「昨日は辛かったけど、今日は昨日よりはマシ」「朝起きた時は痛いけど日中はマシ」
という様に、症状の経過の中に「変化」がある場合は、強烈な痛みや症状があったとしても、適切な治療を行えばほとんどの人は改善する事が多いです。
それに比べて、重症」の神経痛の方は症状に「変化」がありません。
「四六時中ずっと、同じ様に痛いのが何週間も続いている」「楽な姿勢は存在しない」
などなど、「常」に同じ状態が続いている人は改善させるのに苦労します。
つまり症状の強さではなく、症状の経過の中に、変化があるかないかで重症度が変わるという事になります。
また、手足に力が入らないなどの運動障害や、数メートルから数十メートル歩いただけで歩けなくなるほどの間欠性跛行など、運動障害が強く発生している場合はやはりかなり重症度は高いと思います。
運動神経は神経の中枢部に集中している事が多く、運動障害が強く発生しているという事は神経の圧迫が中枢まで侵されている可能性が高いという事でもあるんです。
いずれにしても、こういった症状に心当たりがある人は気をつけて下さいね。
脊柱管狭窄症から発生している症状なのであれば、弱い刺激で行う治療が効果的
もしあなたが現在感じている症状が脊柱管狭窄症が原因で発生しているのであれば、残念ながら一般的な整骨院などで行われているマッサージや治療では改善しにくい症状のはずです。
実は脊柱管狭窄症の症状は非常に治療が難しく、お悩みの人が非常に多い疾患でもあります。
脊柱管狭窄症のように、背骨の骨や軟骨の変形などが症状に大きく関わっている場合、その周辺には常に強い炎症が発生しています。
炎症は近くの神経を興奮させて、感覚を過敏にさせる特徴を持っています。感覚が過敏になると、簡単に言えば少しの負担やちょっとした動作でも痛みを感じやすくなってしまうんです。
つまり、こういった症状の方にマッサージやバキボキするような、比較的強い刺激で行う治療を行うと、あまり効果がない所か逆効果になってしまう可能性があるんですね。
どこの治療院やマッサージに通っても改善しなかったという人は多いと思いますが、そのほとんどの治療が割と刺激量の多い治療である事が多いと思います。(そちらの方が患者ウケは良いと思いますので)
逆に、優しく弱い刺激で行う治療であれば、治療行為が負担になりませんので改善する可能性があります。
脊柱管狭窄症のように、骨や軟骨の変形や神経の圧迫が痛みに大きく関わっていたとしても、その症状には筋肉の緊張状態や炎症の有無も痛みにはかなりの部分で関わっています。
強い刺激で行う治療では、強い炎症による過敏性が邪魔をして改善する可能性は低いと思いますが、弱い刺激で行う治療であれば、しっかり周辺の筋肉を動かし、血行を促進する事が出来れば炎症や筋緊張は軽減して症状が改善する事も珍しくありません。
弱い刺激の治療を行っている治療院は、あまり多くはないと思いますが、もしよろしければこのページで書かれている事を治療院選びの参考にして下さいね。
もしどこに相談していいか分からない、どこに相談してもダメだったという人は一度私にお気軽にご相談して下さいね。
症状によっては限界もありますが、私は脊柱管狭窄症の治療をそれなりに得意にしていますので。
以上で「脊柱管狭窄症で発生する症状や軽度、重症度チェックについて」のページの説明を終了させていただきますが、下記に脊柱管狭窄症に関連するページのリンクも載せていますので、興味のある人はそちらも是非参考にして下さいね。
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