脊柱管狭窄症の症状でお悩みの人の話を聞いていると
「先生、私は寝ている状態から起き上がる時が最も辛くて大変なんですが、何か良い方法はありませんか？」
といった質問をよくいただきます。
このように脊柱管狭窄症の患者さんでまともに起き上がれないという人は多く、お困りの人も非常に多いと思います。
そこでこのページでは、脊柱管狭窄症の人が朝などの起き上がり時に痛みが強くなる理由と、まともに起き上がれない人の楽な起き上がり方について説明させていただきます。
ちなみに私は医療系の国家資格である柔道整復師という資格を持っている人間です（ここをクリックすると私の柔道整復師免許証の写真が出ます）
医療系の国家資格を持っている人間の端くれとして、出来るだけ丁寧で分かりやすい説明を心がけていますので、こういった事に興味のある人は是非参考にして下さいね。
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夜寝て朝起きる時は炎症が最も強く発生しやすい時間帯
まずは起き上がる時に脊柱管狭窄症の症状が強く発生する理由について説明させていただきますね。
起き上がる時に痛みを強く感じる人の多くは、夜寝て朝方や朝に強い症状を感じている人がほとんどだと思います。
ご存知の人も多いと思いますが、脊柱管狭窄症は背骨の脊柱管の変形によって神経を圧迫して発生しています。
こういった組織の変形や損傷部分には常に強い炎症が発生してしまいます。
炎症は痛みを脳に伝える物質ですので、この炎症が強ければ強いほど痛みは強くなってしまう訳ですね。
ちなみにこういった炎症物質は血管の中に存在します。
寝ている時というのは動かずにじっとしている訳ですので、血の流れが停滞してしまい血管の中に炎症が溜まりやすい環境が作られてしまう訳です。
その結果、長い時間動かずに寝ていた後の朝に痛みは強くなってしまうんですね。
余程の重症例ではない限り、起き上がるのは辛いけど動いている間に痛みは少しマシになってくる人も多いと思います。
この現象は体を動かしている間に全身の血行がよくなり、血管の一部に溜まっていた炎症が流れてくれるから発生する現象なんです。
脊柱管狭窄症の人が注意したい楽な起き上がり方
先ほども説明させていただいたように、脊柱管狭窄症は背骨の脊柱管が変形して神経を圧迫して発生します。
脊柱管の変形や神経が圧迫する場所は人によって異なりますが、腰部に発生する人が圧倒的に多い事から脊柱管狭窄症の人は腰に負担を加えると症状が悪化しやすい傾向があります。
つまり、朝起き上がる時に腰への負担が少ない動作であれば症状は発生しにくいという事にもなる訳です。
ただし、朝というのは炎症が強くなっている事からちょっとした動作でも痛みが発生しやすい状態になっています。
そのため、出来るだけ腰に負担がかからないように慎重に起き上がらなければいけません。
しかし意外とみなさんの起き上がる動作を見ていると、腰に負担がはいりやすい起き上がり方をしている人をよくみかけます。
動作というのはみなさんが思っている以上に繊細で、脊柱管狭窄症が軽症である場合は腰に負担がはいりにくい起き上がり方をするだけで症状が改善する事もあります。
（炎症が強い朝は特にこういった事を意識しなければいけません）
では早速、楽な起き上がり方の説明をさせていただきますね。
仰向けで寝ている人が起き上がる時は、まず必ず横向きに寝転がり、膝を曲げた状態で四つんばいの様な体勢になってから起き上がる様にして下さい。
（寝返りする時は出来るだけその場で回転しないで、赤ちゃんの寝返りのように横に多めに移動しながら体を回転させましょう）
これだけです。
逆に仰向けで寝ている場合、簡単に言えば筋トレの腹筋運動の様に起き上がる方法は腰への負担が大きく、脊柱管狭窄症の人が起き上がる方法としては適していません。
（手で地面を支えていたとしても同様です）
こういった起き上がり方を意識するだけで、軽症であれば朝の起き上がり時の痛みが改善する人も少なくありません。
もしかしたら「この起き上がり方はもう既にやってます」という人も多いかもしれません。
人間の体は正直ですので、知らず知らずの間に最も楽な起き上がり方を意識せずにされている人も当然おられます。
そういった人はこれから先も、気にせずに同じような起き上がり方を実践して下さいね。
もし、この起き上がり方でも強い痛みが発生しているのであれば、それだけ症状が重症なんだと思います。
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まとめ
ここで簡単にまとめさせていただきますね。
脊柱管狭窄症の朝の痛みが強い理由は、脊柱管の変形や神経の圧迫部分から発生している炎症が寝ている間に溜まってしまうからです。
そのため、普段の動作以上に体への負担がかからないような動作を気にしなければいけません。
このページで説明しているように、一度横向きになってから四つんばいのような体勢で体を起こせば症状の悪化を防ぐのに役立つと思います。
しかしあくまでもこのページで説明した起き上がり方は、起き上がり時の負担を軽減させる方法です。
決して負担がゼロになる訳ではありません。
症状が重症化していればどんなに気をつけた動作でも痛みは発生してしまいます。
また、そもそも寝返り時に激痛が発生したり、動いていないのに激痛が発生している人の場合はこの起き上がり方の意味が無い場合が多いと思います。
そういった人の場合は、ご自分が一番マシだと思う方法を選択して下さい。
このページで説明しているような方法でも全く症状が軽減しない場合は、症状が重症化している可能性がありますので出来るだけ早く信頼できる病院や治療院に相談するようにして下さい。
もしどこに相談していいか分からない、どこに行ってもダメだったという人は１度私にお気軽にご相談してくださいね。
症状によっては限界もありますが、私は脊柱管狭窄症の治療をそれなりに得意にしていますので。
以上で「脊柱管狭窄症の症状でまともに起き上がれない人の楽な起き上がり方」のページの説明を終了させていただきますが、下記に脊柱管狭窄症に関連するページのリンクも載せていますので、興味のある人はそちらも是非参考にして下さいね。
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