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頚椎症や頸椎ヘルニアの人が注意すべきカバンやバックの種類や持ち方

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頚椎症や頸椎ヘルニアの症状でお悩みの人の話を聞いていると

「先生、私は普通に歩いているだけなら問題ないんですが、カバンやバックを持って歩くと症状が悪化してしまいます。症状が悪化しない方法ってありますか?」

といった質問をよくいただきます。

このようにカバンやバックを持って歩くと症状が悪化するという人は非常に多くお困りの人もおられると思います。

そこでこのページでは、頚椎症や頸椎ヘルニアの人が注意すべきカバンやバックの種類や持ち方について説明させていただきます。

ちなみに私は医療系の国家資格である柔道整復師という資格を持っている人間です(ここをクリックすると私の柔道整復師免許証の写真が出ます)

医療系の国家資格を持っている人間の端くれとして、出来るだけ丁寧で分かりやすい説明を心がけていますので、こういった事に興味のある人は是非参考にして下さいね。
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どの種類のカバンでも肩紐は短めの方が首への負担は少ない?

ご存知の人も多いと思いますが、頚椎症や頸椎ヘルニアとは首の骨や軟骨の変形によって近くの神経を圧迫してしまい、その神経が支配している領域に痛みや痺れといった症状を発生させる疾患です。

つまり大元の原因は首の骨の組織変形であるため、首の関節に加わる負担が大きければ大きいほど症状が悪化する傾向があります。

カバンやバックの種類と言っても色々あると思いますが、大きく分ければ両腕を肩紐に通すリュックサックと、片方の肩に肩紐をかけるショルダーバックの2種類に分けられます。

見出しでも触れていますが、どういった種類のカバンであっても、一般的には肩紐が出来るだけ短い方が首の負担にはなりにくい傾向があります。

もちろんその理由もちゃんとあります。

カバンを肩にかけた状態で歩行を行うと、その歩行の動きに伴って肩にかけているカバンも少なからず揺れたり動いたりしますよね?

カバンの中には荷物が当然入っていますので、カバンが揺れたり動いたりした時には、その荷物の重みが肩紐がかかっている肩や首に大きく加わります。

カバンが揺れた時の重みは、肩紐の長さが長ければ長いほど遠心力の影響で重みが大きくなります。

これは簡単な物理学ですが、遠心力は支点の位置から重りがついている部分との長さが長ければ長いほど力が大きくなるからです。

肩紐が長くても短くても、体が静止状態であれば肩にかかるカバンの重みはほとんど差はありません。しかし、歩いた時にカバンが揺れる事によって発生する重みに関しては、肩紐が長いほど負担は大きく、短ければ短いほど首にかかる負担は少なくてすみます。

また、こういった事はリュックサックでも同様です。

リュックサックは両肩で固定をするため、動いた時に揺れる要素はショルダーバックよりは少なくてすみます。

しかし、リュックサックの肩紐が長い場合は、荷物の重みによって体を後下方向に引っ張ってしまうため、その影響で首や肩を後ろに引っ張るような力が常に加わってしまいます。

首の関節の構造上、後ろに引っ張る動作は神経を圧迫する可能性の高い最も負担の大きい動作でもありますので、やはり頚椎症や頸椎ヘルニアにとってはあまりよくはありません。

また、歩行動作というのは当たり前ですが前方に移動する動作になるため、体全体の重心(体重が最もかかる場所)は通常であれば前方に位置しています。

体全体の重心は前方に移動しようとしているのに、カバンやバックの重みによって反対方向の後下方に首や肩が引っ張られてしまうと、首や肩関節には大きな負担が生じます。

こういった動作本来の正しい動きと正反対の方向の重みや抵抗は、関節に大きな負担を与えるので注意が必要です。

余談ではありますが、例えばソファなどに座るとソファのクッションは軟らかいのでお尻の重みで重心の位置は後下方に下がります。

この状況で上半身だけ前に倒して読書をしたり携帯電話を操作したりすると、下半身は後下方に、上半身は前方に重心が移動して反対方向の力が支点となっている腰や首に加わって大きな負担となってしまいます。

頚椎症や頚椎ヘルニアには直接関係ありませんが、リュックサックの肩紐の長さが長いほど後ろに引っ張られるような力が強く加わってしまうため、その影響で歩行時の重心が後ろに集中しすぎた事によって膝を痛めている人を今まで何人か診た経験もあります。

このように、日常生活の多くの動作は前方で行う事が多いので、リュックサックなどの重みによって後ろ方向に重みや抵抗感を与える事は頚椎症や頸椎ヘルニアの人にとっては注意が必要です。

こういった事も含めて、肩紐の長さは短ければ短いほど体への負担は少ない傾向がありますので、ショルダーバックなのであれば出来るだけ肩紐が短い物を選択するようにして下さい。

リュックサックの肩紐に関しては長さを調節できる物が多いと思いますので、出来るだけ肩紐を短く調節するようにして下さいね。
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ショルダーバックのように片方にかけるカバンの方が負担にはなりにくい?

一般的にはショルダーバックのように片方の首肩に負担をかけるカバンよりも、リュックサックのように両肩に万遍なく負担をかけるカバンの方が、負担にはなりにくいと考えている人は多いと思います。

ですが私はこういった考え方とは逆で、ショルダーバックなどのように片方の肩に偏ってカバンを持った方が首の負担にはなりにくいと考えています。

しかし、それには少し工夫が必要です。

ショルダーバックのように片方の肩に負担を偏ってかけてしまうと、首や肩にとっては当然大きな負担になってしまいます。しかし、ショルダーバックにはリュックサックにないある利点が一つあるんですね。

その利点とは、カバンを持つ側の手を変更する事が出来る事です。

例えば最初に右肩にカバンをかけて持っていても、疲れれば左肩にカバンを持ち変える事によって右肩を休める事が出来るんです。

「そんな事は自然にやっているよ!!」と言う人も多いかもしれませんが、出来れば疲れる前に頻繁にカバンを持ち変える事をオススメします。

そして、カバンを持っていない方の手は歩いている時に出来るだけ力を抜いて、腕を振り子のように振って歩くようにして下さい。

首周辺の筋肉の緊張は血行不良も大きく関わって発生しているため、軽症であれば肩を動かせば動かすほど症状は改善します。

つまりカバンを持って多少負担が首や肩に加わったとしても、軽症であれば腕を振って歩いていればある程度症状は改善するという事です。

ショルダーバックと比べてリュックサックではどんなに腕を振って歩いても、常に両肩に重みがかかっているため、肩甲骨の動きを制限してしまうので血行不良は改善しにくいんですね。

少し面倒くさいかもしれませんが、ショルダーバックで頻繁にカバンの持ち手を変更しながら、空いている方の腕は振って回復させながら歩けば首や肩への負担はかなり少なくてすみます。

頚椎症や頸椎ヘルニアの原因は骨や軟骨の変形による神経圧迫ですが、症状の発生には筋肉の緊張状態や炎症反応の状態も大きく関わっています。

細かい事ではありますが、首や肩周辺の筋肉の緊張や炎症が発生する血管の血行状態を良好に保つ事が出来れば、頚椎症や頸椎ヘルニアの症状の予防にも繋がりますので、興味のある人は是非参考にして下さいね。

まとめ

ここで簡単にまとめさせていただきますね。

カバンやバックの肩紐に関しては、種類に関わらず出来るだけ肩紐が短い物を使用するようにして下さい。

肩紐が長ければ長いほど首や肩に加わる負担は大きくなり、リュックサックに関しては重みの影響で重心が後ろに偏ってしまい、その影響で体を痛めるリスクが発生しやすくなってしまいます。

また、仕事などの状況によっては選べないかも知れませんが、リュックサックのように両肩に重みをかけるカバンよりは、ショルダーバックのように片方の肩にだけ重みをかけるカバンやバックの方が首や肩への負担は少なくてすみます。

ただし、片方の肩にカバンやバックを持つ場合は、頻繁に持つ手を左右で交代するようにしていただき、カバンを持っていない方の手は出来るだけ力を抜いて腕を振るようにして下さい。

そうする事によって、筋肉の緊張や血行不良を防ぐ事に繋がり、頚椎症や頸椎ヘルニアの症状の予防に繋がりますので。

そして当たり前の話ではありますが、カバンの中の荷物が重ければ重いほど首や肩への負担は大きくなります。

このページで書かれている内容は、実際に患者さんにアドバイスしてそこそこの結果を出している方法ではありますが、あくまでも負担を軽減する方法であって負担をゼロにする方法ではありません。

荷物が重すぎれば、どんなに気をつけていても負担が大きく症状の発生の原因になってしまうため、ありきたりなアドバイスではありますが出来るだけ軽いカバンにしたり、荷物は入れすぎないように心がけて下さい。

また、頚椎症や頸椎ヘルニアの症状の重症度によっては、どんなに工夫した持ち方を行っても症状の悪化を防げない事もあります。

そういった場合は、出来るだけ早く信頼できる病院や治療院に相談するようにして下さい。

もしどこに相談していいか分からない、どこに相談しても解決しなかったという人は遠慮なく私に相談してくださいね。

以上で「頚椎症や頸椎ヘルニアの人が注意すべきカバンやバックの種類や持ち方」のページの説明を終了させていただきますが、下記に頚椎症や頸椎ヘルニアに関連するページのリンクも載せていますので興味のある人はそちらも是非参考にして下さいね。

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