頚椎症や頚椎ヘルニアなどは、首、肩、背中、腕や手に神経痛を発生させる非常に厄介な疾患です。
一般的に治療での改善も非常に難しく、長期間に渡って苦しんでいる人も多いのではないでしょうか?
また頚椎症や頚椎ヘルニアの患者さんの場合、デスクワークやパソコンの作業をすると症状が悪化する人は非常に多い印象を持っています。
そこでこのページでは「デスクワーク、パソコンで悪化する頚椎症、頚椎ヘルニア」に関しての説明をさせて頂きます。
ちなみに私は医療系の国家資格である柔道整復師という資格を持っている人間です(ここをクリックすると私の柔道整復師免許証の写真が出ます)
医療系の国家資格を持っている人間の端くれとして、出来るだけ丁寧で分かりやすい説明を心がけていますので、こういった事に興味のある人は是非参考にして下さいね。
(デスクワークやパソコン時の悪化を防ぐ座り方も説明していますので、長文ですがお付き合いください)
スポンサーリンク
頚椎症、頚椎ヘルニアがデスクワークで悪化する理由
まずデスクワークやパソコンで頚椎症や頚椎ヘルニアの症状が悪化する理由を説明させていただきますね。
知っている人も多いと思いますが、頚椎症や頚椎ヘルニアは頚椎(首の骨)での神経の圧迫によって発生します。
つまり首にかかる負担や圧が強ければ強いほど症状は悪化してしまう訳ですね。
デスクワークやパソコンをしていて症状が悪化するという事は、デスクワークやパソコンによって首に負担がかかっているという事になります。
こういったデスクワークやパソコンの作業で首に負担がかかる理由は主に2つです。
1つは首の角度をずっと同じ位置で固定している事です。
人の筋肉は腕や関節を動かすよりも、ずっと同じ体勢を維持する方が疲労は溜まりやすい傾向があります。
例えば腕を上げたり下げたりを繰り返すよりも、上げた状態を維持する方がしんどいですよね。
そのため首がずっと同じ角度を維持した状態でパソコンの画面を眺めていると、負担が大きくなりますので気をつけてください。
ただし、この理由に関してはあまり解決策はないと思います。
しんどくなったら勝手に首の角度や位置を無意識に変化させていると思いますので、患者さんが特別何かを意識する必要はないと思います。
あまりにも集中しすぎると、ずっと同じ状態で首の角度を固定される人もいますので、そういった人は気をつけて下さい。
(最近ではスマホで痛めている人も非常に多いです)
大事なのは2つめの理由です。
2つ目は作業をする場所が自分の位置から遠い事です。
人間の関節は全て「てこの原理」で力を発生させています。
支点になる場所から、作業点の場所との距離が遠ければ遠いほど支点にかかる負担は大きくなります。
この場合の支点とは重心(体重がかかっている場所)の事で、作業点は手の位置になります。
つまり、デスクワークでのパソコンの作業をする時に、重心と作業点(手)の位置を近づけて作業をすれば首への負担は少なくて済むという事です。
逆に言えば、体重が一番かかっている場所と手の位置が離れれば離れるほど、支点になっている首の負担は大きくなってしまいます。
スポンサーリンク
首に負担のかかりにくい座り方
上記ではデスクワークが首に負担がかかる理由について説明させていただきました。
こんな事を説明してもピンと来ないと思いますので、ここからは具体的な方法(座り方)を説明させていただきますね。
① 片方の足を少し前のデスクに近づけて置いて、つま先の方向は前を向けて下さい。
② 逆の足は少し自分に近い位置に置いて、つま先の方向は外に向けて下さい。その時に膝も軽く外に開いてください。
③ ①②の状態で、前に置いている方の足側のお尻、もしくは太ももに軽く体重を置くように意識して下さい。
これで完了です。
人間の体はお尻が最も重い場所になりますので、座っているとどうしてもお尻に重心が偏ってしまいます。
そのためデスクワーク時の手の位置とお尻の重心の位置が離れてしまい、その中間地点である首への負担が大きくなってしまいます。
こういった事から重心を前にもってくるためには、どちらかの足を前に出して体重を偏らせないといけないんですね。
このページで教えている座り方をすれば、前方に重心を移動させる事ができるので首への負担を減らす事が可能なはずです。
ただし、いくつか注意点があります。
まず、前方に出す方の足は、より症状が強い側の足を前に出して下さい。
(もし右首や右腕に症状が強いのであれば、右足が前、左足が後ろです)
そして、少し後ろに引いたほうの足のつま先の方向は、必ず少し外に向ける様にして下さい。
気をつけてほしいのは、絶対に両足のつま先の方向が揃わない様にして下さいね。
両足のつま先がどちらも前に向いてしまうと、どうしても重心の移動が発生しにくくなってしまい、自然とお尻の重さによって重心が後ろに近くなってしまいます。
そうすると、首への負担も大きくなってしまうので気をつけて下さい。
意外と思われるかもしれませんが、首と足の位置やつま先の方向というのは、作業をする上で非常に密接に関わります。
今回説明したこの方法は、実際に私が患者さんに指導をして多くの実績を出している座り方です。
説明通りに行えば症状の改善に役立つと思いますので是非試してみて下さいね。
まとめ
ここで簡単にまとめさせていただきますね。
頚椎症や頚椎ヘルニアがデスクワークで悪化する原因は、座った時の重心の位置と手の位置が離れすぎている事によって発生します。
そのため今回このページで説明した座り方を実践すれば、症状の悪化を防ぐ事に役立つと思います。
しかしこういった座り方は、あくまでも負担を軽減させる方法であって負担をゼロにする事はできません。
また治療行為でもなく、あくまでも症状を今以上に悪くさせない為の処置でしかありません。
症状が強すぎれば役に立たない事もあり得ます。
デスクワークやパソコンの作業が辛くなるほどの頚椎症や頚椎ヘルニアの症状が発生しているのであれば、出来るだけ早く病院や治療院に相談する様にして下さい。
もしどこに行ってもダメだった。どこに相談して良いか分からないという人は遠慮なく私に相談して下さいね。
頸椎症や頚椎ヘルニア、首、肩、背中、腕や手の神経痛の治療には自信を持っていますので、きっとお力になれると思います。
以上で「デスクワーク、パソコンで悪化する頚椎症、頚椎ヘルニアのページの説明を終了させていただきますが、下記に頚椎症や頚椎ヘルニアに関連するページのリンクも載せていますので、興味のある人はそちらも是非参考にして下さいね。
おすすめ記事
スポンサーリンク
関連するページ
「当院で行う頚椎症、頚椎ヘルニア、首、肩、背中、腕や手の神経痛の具体的な治療方法」
「頸椎症や頸椎ヘルニアの人が気をつける事、やってはいけない動作」
「病院で首の牽引をすると悪化の可能性がある頸椎症、頸椎ヘルニア」
「頸椎症や頚椎ヘルニアにおすすめの枕の高さ、楽な寝方や姿勢」
「頸椎症や頸椎ヘルニアなど首が原因で発生する神経痛は何科に受診するべき?」
「首のストレッチや体操後に悪化する頸椎症、頸椎ヘルニア、神経痛」
「頸椎症、頸椎ヘルニア、首からの神経痛の軽度、重症度チェック」
「首の筋肉を鍛える、筋トレ後に悪化する頸椎症や頸椎ヘルニア」
「再発を繰り返す頸椎症や頸椎ヘルニアなど、首、背中、腕の神経痛」
「頸椎症や頚椎ヘルニアを治す、緩和、改善できる治療院選びのポイント」
「レントゲンやMRIで異常なしと診断される頸椎症や頚椎ヘルニア」
「頸椎症や頚椎ヘルニアなど、腕や手の神経痛の予防法や注意点」
「坐骨神経痛や腰、背中の痛みと内臓の病気やガンとの関連について」
「運動で悪化する頸椎症や頚椎ヘルニアから発生する肩や腕の神経痛」
「頸椎症や頚椎ヘルニア、首、肩、腕、背中が朝方に痛みが強くなる原因」
「頸椎症や頚椎ヘルニアなど、首の神経痛で痛む場所が変化する事」
「お風呂に入って温めるべき?頸椎症や頚椎ヘルニアなど首の神経痛の場合」
「鍼治療は頸椎症や頚椎ヘルニアなど、首や腕の神経痛に効果があるのか?」
「湿布(シップ)は頸椎症や頚椎ヘルニア、首の神経痛に効果はあるのか?」
「雨や天気によって悪化する頸椎症や頚椎ヘルニア、首の神経痛」
「お酒、アルコールと頸椎症や頚椎ヘルニア、首、肩、腕の神経痛」
「安静が大切な頸椎症、頚椎ヘルニアや首、肩、背中、腕の神経痛」
「頸椎症や頚椎ヘルニア、首の神経痛の人が痛み止めを常用するリスク」
「頸椎症や頚椎ヘルニア、首や背中や腕の神経痛は完治するのか?」
「鬱(うつ)やストレスと頸椎症、頚椎ヘルニア、首、腕の神経痛」
「放置や我慢をすると危険な頸椎症、頚椎ヘルニア、首や腕の神経痛」
「骨盤矯正やカイロで悪化する頸椎症や頚椎ヘルニア、首の神経痛」
「ケアやメンテナンスが重要な頚椎症、頚椎ヘルニア、首の神経痛」
「運動不足と頚椎症、頚椎ヘルニア、首、肩、背中、腕の神経痛」
「ロキソニン、ボルタレンが効かない事もある頚椎症、頚椎ヘルニア」
「ヨガやピラティスで悪化する可能性がある頚椎症、頚椎ヘルニア」
「タブレット、スマートフォン(スマホ)と頚椎症、頚椎ヘルニアとの関係」
「更年期障害、自律神経失調症と頚椎症、頚椎ヘルニアとの関係」
「頚椎症や頚椎ヘルニアの人が重たいものを持つ、運ぶ時の注意点」
「マラソンやランニング、ジョギングで頸椎症や頚椎ヘルニアが悪化する理由」
「上を向くと頚椎症や頚椎ヘルニアなどの症状が痛くなる理由と注意点」
「頚椎症や頚椎ヘルニアから発生する神経痛の症状と筋肉痛との違いについて」
「同じ姿勢を維持する事が頚椎症や頚椎ヘルニアに良くない理由」
「右肩(腕や手)、左肩だけ頚椎症や頚椎の症状が片方に偏る理由」
「頚椎症や頚椎ヘルニアの人が注意すべきカバンやバックの種類や持ち方」
「昔の交通事故によるむちうちが頚椎症や頚椎ヘルニアの原因になる事がある?」
「顎が痛い、だるいなどの違和感と頚椎症や頚椎ヘルニアとの関係は?」
「猫背は悪いとは限らない?頚椎症や頚椎ヘルニアと猫背との関係」
「お香やアロマテラピーは頚椎症や頚椎ヘルニアなどの症状に効果はあるのか?」
「美容院や歯医者で悪化する可能性のある頚椎症や頚椎ヘルニア」
「頚椎症や頚椎ヘルニアから発生する長引く背中の痛みやしびれの特徴」
「頚椎症や頚椎ヘルニアの症状にピップエレキバンは効果があるのか?」