頚椎症や頚椎ヘルニアの症状でお悩みの人の話を聞いていると
「親が頚椎症や頚椎ヘルニアで悩んでいたんですが遺伝が関係する事はありますか?」
といった質問をよくいただきます。
この患者さんのように親子そろって頚椎症や頚椎ヘルニアになってしまうケースは珍しい話ではなく、そのため 遺伝が関係するのか興味がある人も多いと思います。
そこでこのページでは、頚椎症や頚椎ヘルニアは遺伝が関係しているのかどうかについて説明させていただきますね。
ちなみに私は医療系の国家資格である柔道整復師という資格を持っている人間です(ここをクリックすると私の柔道整復師免許証の写真が出ます)
医療系の国家資格を持っている人間の端くれとして、出来るだけ丁寧で分かりやすい説明を心がけていますので、こういった事に興味のある人は是非参考にして下さいね。
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頚椎症や頚椎ヘルニアの発生には遺伝の影響もある
頚椎症や頚椎ヘルニアの発生に遺伝は関係するのか?
まずこの質問に対しての答えを言わせてもらうと、頚椎症や頚椎ヘルニアの発生には少なからず遺伝の影響があると私は考えています。
ご存知の人も多いと思いますが、頚椎症や頚椎ヘルニアは首の骨や軟骨が変形して近くの神経を圧迫して発生する疾患です。
この骨の変形や神経圧迫の発生には、元々の首の骨の形や形状によって頚椎症や頚椎ヘルニアになりやすくなるケースもおそらくあると思っています。
そしてこの骨の形状は当たり前ですが生まれつきの先天的な遺伝の影響を受けます。
実際に私が今まで診させていただいた患者さんの中にも、背骨の骨が本来存在していない所に1本発生している人がいて、その人のお子さんも同じような骨の異常を持っていました。
また、頚椎症や頚椎ヘルニアの話ではありませんが、股関節が変形する事によって痛みが発生する変形性股関節症になる人も、生まれつき股関節の形状が歪である人が多く遺伝の影響があると考えられています。
このように明らかな骨の異常であっても遺伝するケースがある訳ですから、正常な範囲であっても骨の形状が親子で似る事は珍しくないんですね。
そして骨の形状によっては生まれつき骨と骨の間にある椎間板が狭い人もいますし、そういった人の場合は通常の人よりも神経圧迫は発生しやすくてもおかしくありません。
そしてこれらの骨の形状は親子で遺伝する訳ですから、頚椎症や頚椎ヘルニアの発生に少なからず遺伝の影響がある事は間違いないかと思います。
後天的な遺伝の影響も大きい
頚椎症や頚椎ヘルニアの発生には先天的な遺伝の影響が少なからずあるという話をしましたが、私は個人的には後天的な遺伝の影響もかなり大きいと考えています。
先天的という言葉は生まれつきの影響の事で、後天的というのは生まれた後に生活環境などによって影響されるる部分の事になります。
親子というのは動作や姿勢が非常に似ている事が多いです。
これは何故かと言うと、赤ちゃんは自分の親の動作や姿勢の真似をして動作などを習得していくからです。
そのため歩き方や立ち方、もしくは座っている時の姿勢などあらゆる動作や姿勢が親子で非常に似ているというケースは全く珍しい話ではないんです。
少し話が脱線してしまいますが、寝ている状態から立ち上がる動作で両手の拳を床に突き立てて立ち上がる患者さんを昔診た事がありますが、その息子さんも患者さんとして診た時に全く同じ立ち方をしていて驚いた事もあります。
このように個性的な動作や姿勢であっても親子間で受け継がれる事は結構多いんですね。
先ほども説明しましたが、頚椎症や頚椎ヘルニアは首の骨や軟骨が変形して近くの神経を圧迫して発生する疾患です。
大元の原因は首周辺での神経圧迫ですので、首の関節に大きな負担が加わると発生しやすくなる傾向があります。
つまり、動作や姿勢の中で首に大きな負担をかけるようなクセや特徴を持っている人の場合は、頚椎症や頚椎ヘルニアになりやすいという訳です。
もし親の動作や姿勢の中に首の負担になるようなクセや特徴がある場合は、子供はそれを真似をして動作を習得するので、子供も首に負担の大きいクセなどを受け継いでしまう事が多いんですね。
こういった事が後天的な遺伝の影響になります。
簡単に説明すれば親が頚椎症や頚椎ヘルニアになってしまうような動作上のクセを持っている場合は、その子供も同じようなクセを持っているケースが多いので頚椎症や頚椎ヘルニアになりやすいという事です。
こういった後天的な遺伝の影響もあるので、親が頚椎症や頚椎ヘルニアの場合は注意した方が良いと思います。
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頚椎症や頚椎ヘルニアになりやすい動作のクセ
ここまでは頚椎症や頚椎ヘルニアの発生と遺伝との関係性について説明させていただきました。
先天性の生まれつきの遺伝の影響もあれば、生まれた後に親から自然と教わってしまう後天的な遺伝の影響も大きく関わっています。
ただし、頚椎症や頚椎ヘルニアの発生に遺伝は関係しますがそれが全てではありません。
生まれつきの遺伝の影響はどうする事もできませんが、後天的な遺伝の影響は修正する事も可能だからです。
私は個人的にはこの後天的な遺伝の影響の方が大きいと思っているので、そこを修正する事が出来れば症状の発生を抑えたり、神経圧迫などの進行をかなり遅らせる事が出来るとも考えています。
後天的な遺伝というのは先ほども説明しましたが、頚椎症や頚椎ヘルニアになりやすくなったり悪化させる動作上のクセのようなものです。
つまりそのクセを直す事が出来れば頚椎症や頚椎ヘルニアの予防に繋がる訳ですね。
とは言いながらも、頚椎症や頚椎ヘルニアになりやすい動作上の特徴やクセは個人によって人それぞれなので、その全てをこのページで説明する事は残念ながら出来ません。
そこでここからは頚椎症や頚椎ヘルニアになりやすいクセで特に多い動作を二つ紹介しますので、もし興味のある人は是非参考にして下さい。
ちなみに今から説明する二つの特徴は親子でそろっているケースも多いので、親が頚椎症や頚椎ヘルニアになった事がある人は特に注意して下さいね。
① 下を向く時に首の関節だけを単独で動かしている
人間が何らかの動作を行う場合は、複数の関節を連動して同時に動かした方がそれぞれの関節にかかる負担は少なくなります。
逆に言えば、首の関節だけを単独で動かして何らかの動作を行うと首の関節への負担は大きくなるんですね。
こういった動作で最も多いのは、下を向く時に背筋がピンと伸びた状態で首の関節だけを極端に下に向けている動作です。
下を向く時は首だけを動かすのではなく、少し背中を丸めたりおじぎをするように前屈したり、首だけではなく他の関節も同時に使って下を向いた方が首の関節への負担は少なくてすみます。
意外と勘違いしている人が多いのですが、背筋をピンと伸ばしている姿勢が必ず良くて猫背のように背中を丸める姿勢が必ず悪いという訳ではありません。
どの姿勢も行う動作によって良いか悪いか相性があるんです。
下を向くという動作においては、背筋をピンと伸ばしている状態で行うと首の関節に大きな負担が加わってしまう為オススメできません。
下を向く場合は少し猫背の方がむしろオススメです。
顔を下に向けるのではなく顔を真正面に向けて何らかの作業をする場合は背筋は伸ばした方が良いでしょう。
このように行う動作によって楽な姿勢は違ってくるんです。
読書やスマホや携帯電話を使用したり、もしくは台所での作業など下を見ながら何らかの作業をする事は日常生活で多いと思いますが、その時は出来るだけ背筋をピンと伸ばさずに背中を少し丸めて行うようにして下さい。
このクセは親子間で受け継がれているケースが非常に多いので注意して下さいね。
② 手作業をする時に首や肩が極端に力んでいる
何らかの手作業をする時に、極端に首や肩に力が入っているケースも頚椎症や頚椎ヘルニアを発生させやすいクセの一つです。
少し文章では説明しにくいんですが、手を下に降ろした状態で肩だけを上に引き上げるような動作の事です。
デスクワークであったり台所の作業やスマホを触る時など、何らかの手作業をする時に力んで肩が上に上がってしまう人は珍しくありません。
力んでしまい肩を上に引き上げてしまうと、肩甲骨や首の関節の正常な動きに制限をかけてしまいます。
首の関節や肩甲骨の動きに制限をかけた状態で手作業を行うと首や肩への負担が大きくなってしまうんです。
肩こりの原因になっているケースも少なくないと思います。
それだけ首や肩への負担が大きくなってしまうクセであり、この動作も親子そろってクセとして持っているケースが多いので注意が必要です。
ただし、実はこのクセを直すのは結構難易度が高くて厄介になります。
普段から腕や手を動かす時に肩に力を入れているのが当たり前になっているので、指摘されても力んでいる事を理解できない人が非常に多いんですね。
そこでここからは、首や肩に力みが入るクセを直すための方法について説明させていただきます。
首や肩に力が入っている人に「力を抜け」とアドバイスしてもほとんど意味がありません。
まずは力が抜けている状態がどういう感覚なのかを体験しなければ理解できないんです。
強制的に首や肩に入っている力を抜きやすくする方法が存在していますのでそれを試してください。
まずは腕や手を持ち上げずに下に垂らして立った姿勢をとってください。
その状態で脇を閉めて首や肩に強く力を込めて、両肩を顔にくっつけるような意識で上に引き上げて下さい。
実際に両肩が顔にくっつく事はありませんが、肩をすぼめるような動作です。
こういった動作で首や肩に強い力を入れた状態を数秒間維持した後に解除すると首や肩の力が抜けます。
これは人間の反射反応で、極端に筋肉を緊張させた後はその反動で筋肉は一時的に緩んでくれるんです。
デスクワークや台所での作業など何らかの手作業をする前に一度この運動を行ってもらい、首や肩周辺の力が抜けた感覚を維持しながら作業をするようにして下さい。
全ての人がこの方法でクセが直る訳ではありませんが、繰り返す事によってこのクセが直る人も多い良い方法ですので心当たりがある人は試して下さいね。
まとめ
ここで簡単にまとめさせていただきます。
頚椎症や頚椎ヘルニアは首の骨や軟骨が変形して近くの神経を圧迫して発生する疾患です。
首の骨の形状は遺伝の影響を受けるので頚椎症や頚椎ヘルニアの発生に遺伝は少なからず関わっています。
頚椎症や頚椎ヘルニアになりやすい動作の特徴やクセも親子間で後天的に受け継がれるケースは多いので、親が頚椎症や頚椎ヘルニアの人は注意した方が良いです。
動作上の問題点は 修正する事も可能ですので、心当たりがある人はこのページを参考にクセを直す努力をしてみてください。
頚椎症や頚椎ヘルニアの症状の重症度によっては、日常生活上の動作を修正するだけでも症状が改善したりする事もありますので。
ただし強い痛みが発生している場合は、できるだけ早めに信頼できる医療機関で治療やリハビリを受ける事も忘れないでくださいね。
ここからは少し営業トークになりますが、私は大阪府豊中市でよしだ柔整治療院という治療院を経営しています。
症状によっては限界もありますが頚椎症や頚椎ヘルニアの治療はそれなりに得意にしていますので、通える範囲にお住まいの方は遠慮なくご相談下さいね。
また、この記事以外にも頚椎症や頚椎ヘルニアに特化した内容の記事をたくさん書いています。
このページの下の方にリンクを貼っていますので、興味のある人は是非ご覧くださいね。
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