変形性膝関節症など、膝の痛みを発生させてる患者さんを治療していると
「先生、湿布(シップ)って効果あるんでしょうか?」
という質問をよくいただきます。
病院に行って痛み止めや湿布を渡されるだけの患者さんも多いので、疑問に思っている人も多いのだと思います。
そこでこのページでは「湿布(シップ)は膝の痛みや変形性膝関節症に効果があるのか?」について説明させていただきます。
ちなみに私は医療系の国家資格である柔道整復師という資格を持っている人間です(ここをクリックすると私の柔道整復師免許証の写真が出ます)
医療系の国家資格を持っている人間の端くれとして、出来るだけ丁寧で分かりやすい説明を心がけていますので、こういった事に興味のある人は是非参考にして下さいね。
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変形性膝関節症、膝の痛みと湿布(シップ)の効果
さて、結論から言わせてもらいますね。
湿布は筋肉の緊張だけが原因で発生している膝の痛みには効果はあります。
何やら含みがある言い方で申し訳ありません。
膝の痛みと言っても色々あると思いますが、極端に分ければ2種類に分ける事が出来ると思います。
1 単純な筋肉の緊張だけが関わって発生する膝の痛み(単なる筋肉痛)
2 膝の関節組織の変形や損傷が関わる膝の痛み(軟骨、靭帯、半月板損傷や変形性膝関節症など)
1の膝の痛みはいわゆる筋肉痛です。
こういった膝の痛みには湿布(シップ)は効果的だと思います。
しかし、なかなか改善せずに長引く膝の痛みの多くは2の組織損傷や変形が関わっている場合がほとんどだと思います。
仮にレントゲンなどで異常なしと言われても、組織損傷や変形は必ず関わっていると思います。
何故なら単純な筋肉痛が何週間も何ヶ月も痛み続けるなんて事は通常では考えられない事だからです。
(筋肉痛は個人差があっても数日で改善しますし、長引いても1週間程度でしょう)
また画像診断でも、損傷している場所などによっては写りにくい組織損傷は頻繁に存在します。
こういった組織損傷や変形が関わっている膝の痛みには、残念ながら湿布(シップ)はあまり効果はありません。
全く効果がないと極論を言うつもりはありませんよ。
湿布薬の目的というのは主に炎症の改善だと思われます。
ただし、湿布薬というのは炎症を抑える薬を皮膚から浸透させる訳ですから、あまり劇的な効果を発生させる事は不可能です。
皮膚からの薬品の浸透はどうしても口から摂取するよりも効果は落ちますから。
膝の関節組織を損傷していたり変形している場合、損傷や変形部分に常に強い炎症が発生しています。
単純な筋肉痛程度の炎症であれば、湿布(シップ)でも効果はあるでしょう。
しかし、組織損傷や変形の様な強い炎症を発生させている疾患にはあまり湿布の効果は期待できません。
というより、炎症の強さに比べて効果が薄すぎて意味があまりない。
もしくは、炎症が強すぎて「焼け石に水」という表現の方が正しいかもしれません。
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湿布(シップ)のリスク
上記では、長引く膝の痛みにはあまり湿布薬の効果は期待出来ない事を説明させていただきました。
ただしストレッチや体操などと比べて、湿布薬の場合は症状を逆に悪化させるリスクはありません。
(稀に湿布薬を貼ると痛みが強くなるという人の話を聞きますが、そういった人達の場合は失礼ながら鬱などの精神疾患が関わっている事が多い印象を持っています)
また症状の軽減にはほとんど役立っていないけど、貼っていると少し痛みがごまかされる感じがするという人が多いのも事実です。
そのため、湿布薬を貼る事自体は症状の改善の邪魔になる事はないと思いますので、患者さんが望むのであれば貼る事に対して否定する気は全くありません。
(ストレッチや体操、筋トレに関しては患者さんが良かれと思って行っていても、逆効果になっている可能性の高い行為ですの気をつけて下さいね)
ただし、湿布薬だけで変形性膝関節症など、長引く膝の痛みを改善できる可能性は低く、また貼りすぎると皮膚がかぶれてしまう場合もありますので気をつけて下さいね。
逆に言えば、そういった改善の可能性の低い湿布薬を渡すだけの病院に通っているのであれば、違う病院や治療院に相談する事をお勧めします。
もしどこに相談していいか分からない、どこに行ってもダメだったという人は1度私にお気軽にご相談してくださいね
膝の痛みの治療にはそれなりの自信を持っていますのできっとお力になれると思います。
以上で「湿布(シップ)は膝の痛みや変形性膝関節症に効果があるのか?」についてのページを終了させていただきますが、下記に膝の痛みに関連するページのリンクも載せていますので、興味のある人はそちらも是非参考にして下さいね。
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