膝の痛みでお悩みの患者さんの話を聞いていると
「先生、膝の痛みってどれぐらいで治るんでしょうか?」
といった質問をよくいただきます。
我々のお仕事は痛みを改善する事ですので、出来るだけ早く改善してあげたいとは思うんですが、正直に言って人によって膝の症状の重症度は違うためこういった質問に正確な答えを返す事は出来ません。
ただし、痛み始めて一週間以上続いている場合は、その膝の症状の正体がただの一時的な筋肉痛とは考えにくい現象だと私は考えています。
そこでこのページでは、一週間以上続く膝の痛みの原因について説明させていただきます。
ちなみに私は医療系の国家資格である柔道整復師という資格を持っている人間です(ここをクリックすると私の柔道整復師免許証の写真が出ます)
医療系の国家資格を持っている人間の端くれとして、出来るだけ丁寧で分かりやすい説明を心がけていますので、こういった事に興味のある人は是非参考にして下さいね。
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筋肉痛が長続きする事は考えにくい
冒頭でも見出しでも触れていますが、一般的な筋肉痛が原因で発生している膝の痛みが長続きするという事は考えにくい現象です。
筋肉は体の組織の中でも比較的回復力が高い組織ですので、仮に破壊されたとしても軽い筋肉痛であれば数日程度、長引いたとしても1、2週間もすれば大まかな症状はかなり軽減しているはずです。
逆に言えば、もし膝の痛みが一週間以上も継続して発生しているのであれば、その原因は単なる筋肉ではなく別の場所に何らかの組織損傷が関わっている可能性が高いという事になります。
膝の場合で説明すれば、関節の中にある半月板など軟骨や靭帯の損傷や変形などが症状の発生に大きく関わっている可能性が高いという事ですね。
膝の痛みが長続きしている場合の多くは、こういった軟骨などの損傷や変形が関わっている可能性が高い事から、一週間以上も痛みが引かない場合は病院で検査を受けた方が良いかと思います。
ただし、スポーツを毎日のように行っている人なのであれば、その動作に問題があれば筋肉痛が何週間も継続する事もあります。
その場合は走り方やジャンプの仕方などに問題が隠れている可能性が高いと思います。
膝の異常はレントゲンだけでは分からない
上記では、長引く膝の痛みは軟骨の損傷や変形が関わっている可能性が高く検査を受けるべきという説明をさせていただきました。
この半月板や軟骨、靭帯の細かい損傷や傷はレントゲンでは写りません。
大事な事ですのでもう一度言います。
半月板や軟骨、靭帯の損傷はレントゲンでは写りません。
それなのにレントゲンだけを撮って
「異常なし」
というお医者さんが多すぎます。
別に病院やお医者さんの悪口を言いたくて書いている訳ではありませんが膝の痛みの主原因である半月板や軟骨、靭帯の損傷を調べるにはMRIでの画像診断が有効です。
何故お医者さんは骨の異常を調べるレントゲンだけで診断を済ませるのか理解ができません。
その骨の異常すら、例えば「膝の骨壊死」などの病気も初期ではレントゲンで写らずMRIなら診断可能なのに・・・
おそらくレントゲンに比べてMRIは検査をするのに一人一人時間がかかるなどの病院側の業務的な理由があるんでしょうね。
このようにレントゲンだけでは膝の痛みの明確な原因を特定するのには不十分な場合が多いんです。
お医者さんにレントゲンだけを撮って
「異常なし」
もしくは
「骨と骨の間が少し狭くなっていますねー」
という様な加齢による当たり前の現象だけを言われた場合は病院を変えた方が良いかと思います。
その場合はMRI検査を行ってくれる膝の専門医を探して行かれる様にしてくださいね。
「整形外科なんてどこに行っても同じでしょ?」
という様な声が聞こえてきそうですが全然違います。
腰でも肩でも股関節でももちろん膝でもそうですが、やはり一つの関節を長年専門的に診られているお医者さんとその辺の整形外科とではかなりの差があります。
少々遠い場所にある病院だとしても、近所の病院を何度もはしごするぐらいなら膝の専門医に行かれた方が効率は良いと思いますので是非参考にしてくださいね。
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MRIも膝の診断に万能ではない
ではMRIを撮ればあなたを苦しめている膝の痛みの正体が必ず見つかるものなのでしょうか?
申し訳ありませんがMRI検査も絶対ではありません。
レントゲンもMRIもいわゆる画像診断は非常に有効な診断方法であると思います。
しかし撮る角度や問題点が発生している場所によっては写りにくかったり、判別できない事も多々あるようです。
実際に過去に私の患者さんで、明らかに半月板を損傷している症状を発生させているのに、どこの病院でMRIを撮っても異常が見つからなかった例も存在します。
その人の場合は日常生活での膝の痛みは私の治療でほぼ完治していたのですが、体をぶつけ合うスポーツをされていましたので、そのスポーツでの痛みが取りきれず最終的には手術をされました。
後々その患者さんから聞いた話なんですが、MRIでは全く異常が見られなかったのに、実際に手術を執刀したお医者さんによるとやはり半月板が割れていたそうです。
この様に実際に膝に問題点があったとしても、画像診断では発見できない事はあるんです。
膝の痛みは弱い刺激で行う治療が効果的
このページでは、長引く膝の痛みの正体について説明させていただきました。
ここからはどういった治療法が長引く膝の痛みに有効なのか説明させていただきますね。
長引く膝の痛みの場合は膝の骨や軟骨の変形などが症状に大きく関わっている場合が多く、その周辺には常に強い炎症が発生しています。
炎症は近くの神経を興奮させて、感覚を過敏にさせる特徴を持っています。感覚が過敏になると、簡単に言えば少しの負担やちょっとした動作でも痛みを感じやすくなってしまうんです。
つまり、こういった症状の方にマッサージなどの強い刺激で行う治療を行うと、あまり効果がない所か逆効果になってしまう可能性があるんですね。
どこの治療院やマッサージに通っても改善しなかったという人は多いと思いますが、そのほとんどの治療が割と刺激量の多い治療である事が多いと思います。
逆に、優しく弱い刺激で行う治療であれば、治療行為が負担になりませんので改善する可能性があります。
骨や軟骨の変形や損傷が痛みに大きく関わっていたとしても、その症状には筋肉の緊張状態や炎症の有無も痛みにはかなりの部分で関わっています。
強い刺激で行う治療では、強い炎症による過敏性が邪魔をして改善する可能性は低いと思いますが、弱い刺激で行う治療であれば、しっかり膝周辺の筋肉を動かし、血行を促進する事が出来れば炎症や筋緊張は軽減して症状が改善する事も珍しくありません。
弱い刺激の治療を行っている治療院は、あまり多くはないと思いますが、もしよろしければこのページで書かれている事を治療院選びの参考にして下さいね。
もしどこに相談していいか分からない、どこに相談してもダメだったという人は一度私にお気軽にご相談して下さいね。
私は膝の症状の治療にはそれなりに自信を持っていますのできっとお力になれると思います。
以上で「一週間以上続く膝の痛みは一時的な筋肉痛ではない?」のページの説明を終了させていただきますが、下記に膝の痛みに関連するページのリンクも載せていますので興味のある人はそちらも是非参考にして下さいね。
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