変形性膝関節症など膝の痛みでお悩みの人の話を聞いていると、痛む場所が人によってはお皿の上だったり、膝の内側が痛かったり、外側が痛かったりなどみなさんバラバラの場所の痛みを訴えます。
このように膝の痛みと言っても、人によって痛む場所は異なる事は多く、また微妙に痛める原因も異なります。
そこでこのページでは、お皿の上、内側、外側の痛み別に原因となっている動作について説明させていただきたいと思います。
ちなみに私は医療系の国家資格である柔道整復師という資格を持っている人間です（ここをクリックすると私の柔道整復師免許証の写真が出ます）
医療系の国家資格を持っている人間の端くれとして、出来るだけ丁寧で分かりやすい説明を心がけていますので、あくまでも原因動作となっている一例の説明にはなりますが、こういった事に興味のある人は是非参考にして下さいね。
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膝の内側や外側を痛めている場合は膝に捻じれをかけて痛めている可能性が高い
見出しでも触れていますが、膝の内側や外側のように片側に痛みが偏っている場合は捻じれる動作が関わっている可能性が高いと思います。
膝にとって負担のかかりやすい動作というのは、膝の関節の解剖学的特徴から説明できます。
単純な話ですが膝の関節は構造上、曲げたり伸ばしたりする事は出来ても捻じる動きやひねる動きには適していません。
つまり、膝は捻じる動きやひねる動きのように関節が回転するような動作は負担になりやすいという事になります。
スポーツを除いた場合で膝を痛める可能性が最も高い動作は歩行動作だと思いますので、膝の内側や外側に痛みが発生している場合は歩行時に膝を捻じっている可能性が高いと思います。
あくまでも原因動作になっている事が多いという一例ではありますが、膝の内側を痛めている人の場合は、方向転換をする時に行きたい方向とつま先の向いている方向が一致していない事が多く、その影響で膝の内側を捻じって痛めていると思われます。
股関節と膝の関節と足首の関節は歩行動作において連動して動いています。
その中で進行方向に対してつま先が向いているかどうかは非常に重要であり、例えば真っ直ぐ歩いていて右折するのであれば、足が地面に着地する前につま先の方向が右に向いていれば膝を捻じる事はありません。
ただし、つま先の方向が真正面に向いたまま右折しようと思うと、足首は前に向かっているのに膝は右に向かおうとしてしまい思いっきり捻じってしまいます。
その為、方向転換をする時には出来るだけ進行方向に向けてつま先を向けるようにしましょう。
膝の外側を捻じって痛めている人の場合は、歩行時に足の着地する場所が内側に入り込みすぎている人が多い印象を持っています。
内股のような形で歩く人の場合に多く、歩行時に足の着地が内側（ご自分の中心）に近い場所に着地してしまうと、膝の外側に捻じれるような力が絶えず発生してしまいます。
心当たりがある人は、歩く時は膝のお皿を出来るだけ真っ直ぐ前に突き出すように歩いて下さいね。
（マラソンやジョギングなど走っている人にも多い傾向があります）
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お皿の上や太ももの真正面に近い場所を痛めている人の場合は重心が後ろに下がりすぎている事が多い
上記では膝の内側や外側を痛めている人の原因について説明させていただきました。
膝の内側や外側を痛めている人の場合は、捻じる動作で痛めている可能性が非常に高いんですが、お皿の上や太ももの真正面などを痛めている人の場合は少し痛めている動作が異なります。
見出しでも触れているように、足が着地した時に重心（体重が最も加わっている場所）の位置が後ろに下がりすぎている動作が大きく関わっています。
少し難しい話になってしまいますが、歩行時で地面に足が着地した時というのは、足首や膝の関節、股関節がスムーズに曲がる事によって地面からの圧力をバネのように吸収してくれています。
逆に言えば、足に体重をかけた時に足首や膝の関節、股関節がスムーズに曲がってくれなければ自分の体重の圧力を吸収しきれずに、その中間地点である膝を痛める可能性が高いという事になります。
特に膝の関節と股関節の動きは連動する事が多く、地面に足が着地して膝が曲がる時に股関節が曲がっていない場合に膝を痛めているケースが多い印象を持っています。
地面に足が着いた時に股関節が曲がっていないというのは、簡単に言えば後ろに体重が残っているという動作です。
膝に痛みを抱えている人の場合は、足に体重をかける事を怖がって出来るだけ体重をかけないようにしている人が多いと思います。
膝に体重をかける事を怖がってしまうと、必然的に足が地面についた時に体の体重を前（膝）にかけないように後ろに残す人が非常に多いんですね。
実はこの動作が逆に膝にとっては大きな負担になっています。
試してもらえば分かると思うんですが、立っている状態で膝を曲げてしゃがもうとした時に、背筋を伸ばしてお尻を後ろに突き出してしゃがむとかなり辛くないですか？
ちょうど空気イスのような姿勢になると思います。
空気イスなんて動作は健康な人でも膝に大きな負担が入ってしんどい動作です。
しかし、足が地面に着地した時に膝に体重をかけるのを怖がってしまい、後ろに重心を過度に残してしまうと空気イスのような姿勢に近い動作になってしまうんですね。
（空気イスのような動作で最も負担が集中するのは太ももからお皿の上の真正面の位置になります）
つまり、怖がって体重をかけないようにすればするほど、膝にとっては大きな負担になってしまうんです。
歩いている時など膝に体重が加わる時は、逆にしっかり本人の上半身が膝の真上に位置するような姿勢で行った方が膝への負担は少なくてすむんですね。
歩行時でこういった変なクセが発生している人もいますが、多くの場合は階段の上り時に発生している事が多い印象を持っています。
そのため、階段を上る時に足が地面に着地して、膝に体重が加わる時と同時に両手を膝の上に乗せて下さい。
先ほども説明したように、足が地面に着地して膝に体重が加わる時に、怖がってしまい重心が後ろにあると膝への負担は大きくなります。
そこで膝の上に両手を乗せる動作を行うと、自然に重心は前に偏ってくれますので膝への負担は少なくてすむんですね。
注意点は両手を膝に乗せる時には、しっかり両手にも体重をかけるようにして下さい。
（稀に触れるだけのような置き方をしている人もいますので）
この方法は、年配の人の中には知らず知らずの間に行っている人もおられる方法だと思いますが、非常に有効な方法ですので、階段の上り時の痛みでお困りの人は是非参考にして下さいね。
また、こういった事を何度も行っていると、階段の上り時にしっかり重心を前にもってくるクセがちゃんとついてくれますので、そういった正しい動作を行えるようになれば、いちいち両手を乗せる必要はなくなりますので頑張って下さいね。
まとめ
ここで簡単にまとめさせていただきます。
膝の内側や外側を痛めている場合は膝を捻じる動作が関わっており、膝のお皿の上に痛みが集中している場合は重心が後ろに下がりすぎている事が原因になっている可能性が高いです。
そのため、このページで説明させていただいた注意点を意識すれば症状の予防や改善に繋がると思います。
（あくまでも原因が歩行動作の中にある方限定ではありますが）
ただし、膝の重症度によっては本当にわずかな動作だけで激痛が発生する人もおられます。
何にしても日常生活に支障が出るほどの症状に悩まされているのであれば、出来るだけ早く信頼できる病院や治療院に相談するように心がけて下さい。
もしどこに相談していいか分からない、どこに相談してもダメだったという人は一度私にお気軽にご相談して下さいね。
私は変形性膝関節症など膝の症状の治療にはそれなりに自信を持っていますのできっとお力になれると思います。
以上で「お皿の上、内側、外側など膝の痛みの場所によって原因は違う？」のページの説明を終了させていただきますが、下記に膝の痛みに関連するページのリンクも載せていますので、興味のある人はそちらも是非参考にして下さいね。
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