変形性膝関節症や半月板損傷など膝の痛みは重症化すると、夜中や朝方に痛みを悪化させて寝れない、寝にくくなる事がよく起こります。
不思議な事に朝方や朝起きる時の痛みがピークで、動いている内に少し症状が軽減するという人は多いのではないでしょうか？
（人によっては日中も常に強い痛みを抱えている場合もあり得ます）
もちろん朝方に症状が悪化するのも、 動いている内に症状が軽減するのも理由があります。
そこでこのページでは「朝方や夜中に膝の痛みや変形性膝関節症が悪化して寝れない理由」について説明させていただきたいと思います。
ちなみに私は医療系の国家資格である柔道整復師という資格を持っている人間です（ここをクリックすると私の柔道整復師免許証の写真が出ます）
医療系の国家資格を持っている人間の端くれとして、出来るだけ丁寧で分かりやすい説明を心がけていますので、こういった事に興味のある人は是非参考にして下さいね。
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膝の痛みが夜中や朝方に強くなる理由
さて、早速ですが先に結論を言わせていただきますね。
重症の膝の痛みが朝方や朝起きる時に悪化して寝れない原因は、寝ている体勢によって発生する負担のせいです。
ありきたりな答えですみません。
この答えに異論がある人も多いと思います。
「寝ているだけで負担になるんですか？」
こういった質問も実際によく頂きます。
この「寝ているだけ」で負担になる可能性があるのが、重症の変形性膝関節症や膝の痛みの特徴なんですね。
長期間に渡ってなかなか膝の痛みが改善しない場合、単純な筋肉痛などではなく関節組織の変形や損傷が深く関わります。
（半月板、軟骨、靭帯の変形や損傷などです）
骨の変形などによって損傷した組織の周辺には、常に他の部分より炎症が強い状況が発生します。
炎症は発痛物質とも呼ばれており、この物質を神経が感知すると痛みを感じると考えられています。
また、炎症には近くの神経を興奮させ神経の感覚を過敏にさせる特徴も持っています。
感覚が過敏になるという事は、普段では問題にならない様な軽い負担や動きでも強い負担になってしまうという事です。
「寝ているだけ」の様に、本来であれば問題のないような弱い負荷で負担になって症状を悪化させるのも、こういった炎症の特徴が関わっているからなんですね。
そして炎症というのは血の中に存在します。
寝ている時というのは動きが少ないため、血流が悪い状態になっているため一か所に炎症が溜まり続けてしまいます。
そうやって炎症が一定以上に溜まると朝方に痛みが強くなってしまうわけですね。
しかし動き出すと体全体の血流が良くなり、一か所に溜まっていた炎症が血流によって流れてくれるので症状は軽減します。
夜中、朝方や朝起きる時の痛みがピークで、動いている内に少し症状が楽になるというのもこういった炎症の特徴が関わっているわけです。
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夜中や朝方の痛みの改善方法
こういった夜中や朝方の症状を改善する可能性があるとすれば、大きく分けて２つだと思います。
１つは徹底的にその人にとって「楽な体勢」を模索して寝る事です。
重症の膝の痛みで最も厄介な点は、膝の組織損傷や変形部分に発生する炎症による感覚の過敏性です。
つまりわずかな負担すらほとんどかけないように寝る事が出来れば、簡単に言えば徹底的に負担の少ない「楽な体勢」で寝る事が出来れば朝方や朝起きる時の症状は軽減します。
しかし「楽な体勢」というのはその人によって大きく個人差があるため正解を示す事が出来ません。
まずは仰向け、横向き、うつ伏せ、どの体勢が楽に寝れるのか？
マットレスの固さや軟らかさが自分に合っているのか？
さらにクッションなどを膝の下に引いたり、抱き枕を使って楽になるのか？
そしてそのクッションの高さや軟らかさは？
ぱっと思いつくだけでもいくつも条件が思い浮かびます。
そしてその全てが個人によって楽な条件が異なるため、先ほども説明した様に私が正解を示す事が出来ません。
この部分に関してはご自分で判断して、試行錯誤をして自分にとっての「楽な体勢」を探してみてくださいね。
２つ目の方法は治療によって膝周辺の炎症を改善させる方法です。
この方法は残念ながら患者さん個人には難しい方法かもしれません。
ストレッチや体操などの様に、インターネットの世界では膝に効果的と煽っている方法論が多数存在しています。
しかし寝ているだけで痛みが発生するほど感覚が過敏になっている膝にとって、こういった運動を行うのは非常に危険です。
感覚の過敏性から、治療の内容もかなり優しく丁寧な治療でなければ改善が難しい場合が多く、ストレッチなどの様にご自分で行われる治療では悪化するリスクが高まってしまいます。
こういった理由からご自分での「治療行為」はオススメする事はできません。
（全ての方法論を全否定するつもりはありませんが）
また、優しくて丁寧な治療が有効になる可能性が高い事から、マッサージなどの強めの刺激を行っている治療院をオススメする事もできません。
もし治療院に行かれるのであれば、できるだけ優しく丁寧な治療を行っている治療院に行かれる様にして下さいね。
このページでも説明しましたが、夜中や朝方に症状が悪化する膝の痛みは重症化している可能性が高いので、決してほうっておかないようにして下さいね。
まとめ
ここで簡単にまとめさせていただきます。
膝の痛みが夜中や朝方に強くなる理由は、膝の組織損傷から発生する強い炎症が原因で発生します。
炎症はとことん安静にすれば症状が改善する事もありますので、まずは安静にする事を心がけて下さい。
もちろん、中には安静にしているだけでは改善しない症状もあると思います。
そういった症状の場合は、ご自分でストレッチなどをせずに信頼出来る病院や治療院に早めにご相談して下さい。
寝ているだけで痛みが発生する様な重症例の場合、ご自分での治療行為は逆効果になる可能性が非常に高いと思いますので。
もしどこに相談していいか分からない、どこに行ってもダメだったという人は１度私にお気軽にご相談してくださいね
膝の痛みの治療にはそれなりの自信を持っていますのできっとお力になれると思います。
以上で「朝方や夜中に膝の痛みや変形性膝関節症が悪化して寝れない理由」についてのページを終了させていただきますが、下記に膝の痛みに関連するページのリンクも載せていますので、興味のある人はそちらも是非参考にして下さいね。
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