頚椎症や頸椎ヘルニアの症状は、重症化すると強い痛みや痺れを発生させる非常に厄介な疾患です。
しかし、頚椎症や頸椎ヘルニアの症状は痛みや痺れだけではありません。
頚椎症や頸椎ヘルニアの症状の中には手や腕が熱く感じたり、逆に冷たく感じるなどの症状が発生する人もいます。
実際に触ってみると、特別に体温が高い訳でも低い訳でもないのにです。
この他にも手がむずむずする、皮膚を触ると感覚がぼやけている、手や腕に布が乗っているような感触がする、痛みではない弱い痺れ。
などなど、この様に痛みではないけど知覚異常や感覚異常を頚椎症や頸椎ヘルニアは発生させる事があります。
痛みではないので、日常生活に支障はそれほどないのですがなんだか気持ちの悪い症状だと思います。
そこでこのページでは「手が熱い、冷たいなどの知覚異常と頚椎症、頸椎ヘルニア」について説明させていただきます。
ちなみに私は医療系の国家資格である柔道整復師という資格を持っている人間です(ここをクリックすると私の柔道整復師免許証の写真が出ます)
医療系の国家資格を持っている人間の端くれとして、出来るだけ丁寧で分かりやすい説明を心がけていますので、こういった事に興味のある人は是非参考にして下さいね。
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頸椎ヘルニアから発生する知覚異常や感覚異常は単なる冷え性とは違う?
さて、頚椎症や頸椎ヘルニアの方が体が冷えたり熱く感じる理由について早速説明していきたいのですが、まずは知覚異常や感覚異常の症状と冷え性との違いについて簡単に説明させていただきますね。
頚椎症や頸椎ヘルニアの人は腕や手が冷たく感じたり熱く感じたりする事があるという説明をすると
「先生、私は冷え性なんですがそれが体が冷える原因だと思っていました」
といった質問をよくいただきますので。
実は頚椎症や頸椎ヘルニアの人は通常の人に比べて冷え性になりやすいという事は実際にありえます。
ご存知の人も多いと思いますが、頚椎症や頸椎ヘルニアは首の骨や軟骨が変形する事によって近くの神経を圧迫して発生する疾患です。
また圧迫された神経が支配している筋肉に強い緊張を発生させる事も特徴の一つです。
首の骨や軟骨の近くを通っている神経は肩や背中、腕や手などを主に支配している神経ですので、上半身に強い筋肉の緊張が発生しやすくなります。
筋肉が緊張してしまうと血行が悪くなりやすくなってしまいます。
(スムーズな筋肉の動きは血流を良くするポンプの役割を果たしていますが、筋肉が緊張すると血流が悪くなってしまうんですね)
頚椎症や頸椎ヘルニアは肩や腕や手の筋肉の緊張を発生させますので、腕や手の血行が悪くなってしまい冷えやすくなってしまうんです。
こういった事が頚椎症や頸椎ヘルニアの人が腕や手が冷える冷え性になりやすい理由です。
このように頚椎症や頸椎ヘルニアは腕や手の血行が悪くなって冷えてしまう冷え性になりやすい疾患なんですが、このページで説明させていただきたい感覚異常や知覚異常と冷え性の症状は似ていても実は全然違います。
先ほども説明させていただきましたが、頚椎症や頸椎ヘルニアは首の骨や軟骨の変形によって近くの神経を圧迫して発生する疾患です。
そしてその圧迫される神経の中には、体の熱さや冷たさを脳に伝える感覚神経も含まれています。
感覚神経が圧迫されてしまうと、体の熱さや冷たさの情報を脳に伝える機能に誤作動が発生してしまい、実際には体が冷えていないのに冷たく感じたり、実際には体が熱くないのに熱く感じてしまうという現象が起こる事があります。
こういった症状の事を感覚異常や知覚異常と呼ばれています。
このように実際には体が冷えていないのに体が冷えて感じてしまう感覚異常と、血行が悪くなって実際に体が冷えてしまっている冷え性とは明確に違いがあるんですね。
血行が悪くなってしまった事によって発生している冷え性の場合は、血行をよくするような行為(例えば運動など)を行ったり、血行を悪くしている原因である筋肉の緊張などを治療によって改善すると症状が軽減する事は決して珍しくありません。
(この時に単純にお風呂やホッカイロなどで過度に体を温めてしまうと余計に頚椎症の症状が悪化する事もありますので注意して下さいね)
しかし、感覚異常や知覚異常によって体が冷たく感じたり熱く感じている症状の場合は、単なる冷え性に比べてかなり改善しにくい傾向があります。
今あなたが感じている症状が単なる冷え性なのか?もしくは感覚異常や知覚異常なのかを判断するには、症状を感じる場所を他人に触ってもらい、実際に他の部分と比べて冷たいのか?熱いのか?を判断してもらえば簡単に分かると思いますので、心当たりがある人は一度確認して下さいね。
知覚異常や感覚異常は治療や手術でも取れにくい
こういった肩や背中や腕手が熱い、冷たく感じるなどの知覚異常や感覚異常ですが、正直に言って治療で非常にとれにくい症状でもあります。
同じ頚椎症や頸椎ヘルニアの症状であっても、痛みや痛みに近い痺れに関しては改善したとしても、これらの知覚異常や感覚異常が残るという事はよくあります。
こういった知覚異常や感覚異常の発生は、おそらく筋肉の緊張や炎症の状態とはあまり関係がないのだと思われます。
(単なる冷え性であれば筋肉の緊張や血行を改善すると治る事も珍しくないのですが)
また「手術をして痛みは取れたけど、弱い痺れは残った」という話をよく聞く事からも分かるように、神経の圧迫が除去されても残る事も多いんですね。
こういった事から推測すると、おそらく知覚異常や感覚異常は神経が圧迫された事によって神経細胞のダメージで発生しているのだと思われます。
一度傷ついた神経細胞は再生しにくいと考えられていますので、そのため手術をして神経圧迫の原因を取り除いても、筋肉の緊張や炎症を改善しても取れにくいのでしょう。
症状に変化がある場合は改善する事もある
しかし、全くこういった症状が取れないという事でもありません。
肩や背中や腕や手が熱い、冷たいなどの症状でも、強くなったり弱まったりして「変化」があるのであれば、経験上治療をすれば改善する例も数多くあります。
もしくは、こういった症状が発生しても早めに治療を行えば症状が改善する事も多い印象を持っています。
しかし全く症状の強弱に変化がなく常に発生している状態が長期間続いている場合は、改善はかなり難しいと思います。
(また、症状が指先などの様に先っぽになればなるほど改善しにくい傾向があります)
そのため、こういった症状を感じた場合は出来るだけ早く治療を開始するようにして下さいね。
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まとめ
ここで簡単にまとめさせていただきますね。
実際に触ってみると異常を感じないのに、肩や背中や腕や手が熱い、冷たく感じるなどの知覚異常や感覚異常は治療や手術でも非常に改善が難しい症状の一つです。
しかし症状の発生に変化があったり、発生してすぐに治療を行えば症状が改善する事も多い印象を持っています。
こういった症状は痛みではありませんので、日常生活にはほとんど支障はないと思います。
ですが改善できるのであれば改善しておいた方が良いと思いますので、症状を感じた時は出来るだけ早く信頼できる病院や治療院に相談する様に心がけて下さい。
また、頚椎症や頸椎ヘルニアは単純な冷え性も発生させやすい疾患ですので、まず体に冷えなどを感じた時はその症状が単純な冷え性なのか?感覚異常や知覚異常などを確認するようにして下さい。
(確認する方法は他人に触ってもらえば簡単に分かると思います)
もしどこに相談していいか分からない、どこに行ってもダメだったという人は1度私にお気軽にご相談してくださいね。
頸椎症や頚椎ヘルニア、首、肩、背中、腕や手の神経痛の治療には自信を持っていますので、きっとお力になれると思います。
以上で「手が熱い、冷たいなどの知覚異常と頚椎症、頸椎ヘルニア」のページの説明を終了させていただきますが、下記に頚椎症や頚椎ヘルニアに関連するページのリンクも載せていますので、興味のある人はそちらも是非参考にして下さいね。
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