頚椎症や頸椎ヘルニアの症状は、体が冷えると症状が悪化する傾向があります。
昔の人は「とにかく体を冷やすな！」とアドバイスされる人も多いと思いますが、こういったアドバイスは決して間違ってはいません。
実際に患者さんの中にも体が冷えて症状が悪化した経験を持っている人も多いのではないでしょうか？
体が冷えるのは気温が寒い冬だと思っている人も多いと思いますが、意外と夏場にエアコンや冷房によって冷えてしまう事って多いんですよね。
そこでこのページでは「夏のエアコン、冷房で悪化する頚椎症、頸椎ヘルニア」について説明させていただきますね。
ちなみに私は医療系の国家資格である柔道整復師という資格を持っている人間です（ここをクリックすると私の柔道整復師免許証の写真が出ます）
医療系の国家資格を持っている人間の端くれとして、出来るだけ丁寧で分かりやすい説明を心がけていますので、こういった事に興味のある人は是非参考にして下さいね。
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体を冷やすと頚椎症や頸椎ヘルニアの症状が悪化する理由
まず頚椎症や頸椎ヘルニアの症状が、体を冷やすと何故悪化してしまうかについてを説明させていただきます。
ご存知の人も多いと思いますが、頚椎症や頸椎ヘルニアというのは、頚椎（首の骨）での神経の圧迫が原因で発生しています。
しかし、頚椎症や頸椎ヘルニアの大元の原因は神経の圧迫ではありますが、症状の発生には神経の圧迫だけではなくて筋肉の緊張状態や炎症反応なども大きく関わっています。
そしてこの炎症反応というのが、体が冷えた時に余計に強くなる傾向があるんです。
炎症という物質は組織が損傷した細胞から「血管」の中に発生する物質です。
この炎症物質を神経が感知すると、痛みの情報が脳に送られる事から発痛物質とも呼ばれています。
つまり、この炎症反応が強ければ強いほど頚椎症や頸椎ヘルニアの症状もひどくなるという事です。
さて、先ほども軽く説明しましたがこの炎症物質は「血管」の中に発生します。
血管の中に発生しているという事は、血行や血流の流れが悪くなってしまうと血管の中の炎症物質はどんどん蓄積され症状は強くなってしまうんです。
逆に血行や血流の流れが良くなれば、血管の中の炎症が血流によって流れてくれますので、その結果症状も強くなりにくくなります。
このように、血行や血流の流れというのは痛みを発生させる炎症と非常に強い関係性があるんですね。
そして、この血行や血流の流れというのは体が冷えると悪くなるという特徴を持っています。
エアコンや冷房によって体が冷えてしまうと代謝（体の調整機能）が下がってしまい、血行や血流も悪くなってしまいます。
その結果、炎症が血管の中に蓄積されてしまい症状は悪化してしまんです。
ちなみに、頚椎症や頸椎ヘルニアの症状でお悩みの人の話を聞いていると、ずっと同じ姿勢をとった後の動き出しの時が最も症状が強く感じるという人が多いと思いますが、こういった症状も血行と炎症が大きく関わっています。
寝ている時やずっと座っている時というのは体をほとんど動かさない状態で長時間いますので、血行や血流が悪くなりやすいんです。
（血行は筋肉を動かした時に良くなりますので）
そのため、長時間あまり動かずに同じような姿勢でいてしまうと血行が悪くなり、その影響で血管の中に炎症が蓄積されて症状が強くなってしまうんですね。
朝に起きる時や座っていて立ち上がった直後の痛みが強くて、動いている間に少しずつ症状が軽減してくるという人は多いと思いますが、動いている間に症状が軽減してくるのも、動いた事によって血行が促進されて血管に溜まっていた炎症が流れてくれるので発生する現象なんですね。
温める行為も頚椎症や頸椎ヘルニアには逆効果？
上記ではエアコンや冷房などで体を冷やすと血行が悪くなり、その影響で炎症反応が強くなってしまい頚椎症や頸椎ヘルニアの症状が悪化するという説明をさせていただきました。
体を冷やしたら頚椎症や頸椎ヘルニアの症状が悪化するという話をすると
「じゃあ体を温めればいいんですね？」
というように考える人も多いと思います。
実はこの考え方は少し危険なんです。
温めれば確かに血行は良くなるんですが、先ほども説明させていただいたように頚椎症や頸椎ヘルニアの症状を悪化させてしまう炎症反応は実は温めると強くなってしまう特徴を持っているんです。
（組織損傷した細胞から炎症が発生するのには熱が必要ですので、温めるとその反応が強くなってしまいます）
よく足首の捻挫は温めるのではなくて冷やせ！というアドバイスを聞く事も多いと思いますが、炎症反応が強い時は温めるとこの炎症反応が余計に強くなってしまう可能性がありますので注意が必要なんですね。
もちろん、その時の炎症反応の強さによっては個人差も大きい事ですので、温めて血行が促進されれば楽になったという人もおられると思いますが、自分の体温以上の物で患部を温めすぎて症状が重症化する人も珍しくありませんので気をつけて下さいね。
頚椎症、頸椎ヘルニアは温めるでも冷やすでもなく保温が一番大事
頚椎症や頸椎ヘルニアにとって、一番大事な事は温めるでも冷やすでもなく実は「保温」する事なんです。
簡単に言えば、少し多めに服を着込んで体温を逃がさない様にして下さい。
先ほども説明した様に、体をエアコンや冷房などによって冷やしてしまうと血行が悪くなってしまい症状が悪化してしまいます。
かといって、ホッカイロや赤外線の機械などで体温以上に体を温めてしまうと炎症反応が強くなってしまい悪化してしまう可能性もあります。
（夏場にホッカイロを貼る人は少ないと思いますが過去に何人かおられましたので）
つまり、体を冷やしたら症状が悪化する可能性があり、また体を温めても症状が悪化する可能性がある訳です。
そのため、頚椎症や頸椎ヘルニアの症状を悪化させない為に大事なことは、「体温を下げない事」＝「保温」となるんです！
実はエアコンや冷房がよく効いている夏場というのは体が冷えやすい条件が揃っています。
夏場はどうしても患者さんが薄着である事が多いと思いますが、どこか外出をすればどの場所でもエアコンの冷房が稼動しています。
薄着で冷気を直接体に当ててしまうと当たり前ですが体は冷えてしまいます。
冬場は気温が寒くても、その分皆さんちゃんと厚着していますので意外と体は冷えにくいんですね。
患者さんの話を聞いていると、天気に関係なく体が冷えて悪化している人は夏場に多い印象を持っていますので注意して下さいね。
ただし、極端に冷えた体を平熱に戻すという事を目的に体を温めるという行為は決して否定はしませんし、むしろおススメします。
例えば雨などで体が濡れてしまって体が冷えた時などにお風呂に入って体を温めるなどですね。
（通常であっても普通にお風呂に入る事は問題がないと思います）
しかし、必要以上に長風呂になって体を温めしすぎてしまうと症状が悪化してしまう可能性がある事は頭の片隅に置いておいて下さいね。
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まとめ
ここで簡単にまとめさせていただきますね。
体が冷えると頚椎症や頸椎ヘルニアの症状が悪化する理由は、体が冷えた事によって血行が悪くなり炎症反応が改善しにくくなるからです。
だからといって体を温めてしまうと、炎症反応が強くなりすぎて症状を悪化させる事があります。
頚椎症や頸椎ヘルニアにとって最も大事な事は保温をする事です。
特に夏場は薄着である場合が多く、冷房などの冷気が直接体に当たるとすぐに体が冷えてしまうので気をつけて下さい。
また、もしわずかな体の冷えで簡単に症状が悪化するのであれば、それだけ体の中の炎症反応が強くなっている可能性が高く、炎症反応が強いという事はそれだけ重症化している可能性が高い事を示唆しています。
そのため、ちょっとした体の冷えに敏感に反応する人は出来るだけ早く病院や治療院に相談する様に心がけて下さい。
もしどこに相談していいか分からない、どこに行ってもダメだったという人は１度私にお気軽にご相談してくださいね。
頸椎症や頚椎ヘルニア、首、肩、背中、腕や手の神経痛の治療には自信を持っていますので、きっとお力になれると思います。
以上で「夏のエアコン、冷房で悪化する頚椎症、頸椎ヘルニア」のページの説明を終了させていただきますが、下記に頚椎症や頚椎ヘルニアに関連するページのリンクも載せていますので、興味のある人はそちらも是非参考にして下さいね。
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