頚椎症や頚椎ヘルニアから発生している首や背中や腕の神経痛でお悩みの人の話を聞いていると
「今まで何度も症状が改善しては再発を繰り返しています」
といったお話をよく聞きます。
この患者さんのように頚椎症や頚椎ヘルニアから発生する首や背中や腕の神経痛は、一度症状が改善しても再発を繰り返しやすいので疑問に思っている人も多いと思います。
そこでこのページでは、頚椎症や頸椎ヘルニアから発生する首や背中や腕の神経痛が再発する理由について説明させていただきます。
ちなみに私は医療系の国家資格である柔道整復師という資格を持っている人間です（ここをクリックすると私の柔道整復師免許証の写真が出ます）
医療系の国家資格を持っている人間の端くれとして、出来るだけ丁寧で分かりやすい説明を心がけていますので、こういった事に興味のある人は是非参考にして下さいね。
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頚椎症や頚椎ヘルニアは症状が改善しても神経圧迫は残っている
冒頭でも説明したように、頚椎症や頚椎ヘルニアから発生する首や背中や腕の神経痛は症状が改善したとしても再発を繰り返しやすい厄介な疾患です。
当然ですが頚椎症や頚椎ヘルニアの症状が再発を繰り返す理由も存在しています。
ご存知の人も多いと思いますが、頚椎症や頚椎ヘルニアは首の骨や軟骨が変形して近くの神経を圧迫して発生する疾患です。
そして圧迫された神経が支配している場所に痛みやしびれなどの神経痛を発生させます。
首の近くを通っている神経は、首や肩や背中や腕や手などの上半身を主に支配しています。
そのため首で神経を圧迫して発生する頚椎症や頚椎ヘルニアの症状は、首や肩や背中や腕など上半身のどこに神経痛が発生してもおかしくないんです。
さて、頚椎症や頚椎ヘルニアの大元の原因は首周辺での神経圧迫ですが、実は症状の発生には筋肉の緊張状態や炎症反応の有無などが大きく関わっています。
そのため手術によって神経圧迫を解消しなくても、治療やリハビリによって首周辺の筋肉の緊張や炎症反応を抑えれば症状が消える事も珍しくありません。
もう一度大事な事なので同じ説明をしますが、大元の原因である首の骨や軟骨の変形や神経圧迫に変化がなくても、治療やリハビリによって筋肉の緊張や炎症反応を抑えれば症状が改善する事は決して珍しくないんです。
ただし頚椎症や頚椎ヘルニアの症状が完全に全て消えたとしても、手術をしていないのであれば大元の原因である神経圧迫は残っているんです。
残っている神経圧迫の周辺に筋肉の緊張や炎症反応がまた蓄積して溜まってしまうと、頚椎症や頚椎ヘルニアの症状がまた再発してしまうんですね。
つまり、症状が消えたとしても完全に治った訳ではないんですよ。
火山に例えると分かりやすいかも知れません。
噴火している火山が落ち着いて休火山になったとしても、またマグマが溜まっていつかは噴火してしまう訳ですね。
症状が消えると大元の原因である神経圧迫も治ったと勘違いしている人が多いのですが、現代医療で手術以外で神経圧迫が改善する事はまずないので、手術していないのであれば神経圧迫は残っています。
そして残っている神経圧迫周辺に負担が蓄積されるとまた症状は再発してしまうんです。
こういったお話が頚椎症や頚椎ヘルニアの症状が再発を繰り返す理由になります。
ヘルニアは体に吸収されてなくなる事もある？
頚椎症や頚椎ヘルニアは手術をせずに症状が改善した場合、神経圧迫は残っているのでまた再発を繰り返す可能性が高いという説明をさせていただきました。
こういった説明をすると
「数ヶ月で大半のヘルニアは体に吸収されてなくなるとお医者さんに聞いたんですが本当でしょうか？」
といった質問をいただくことがあります。
正直に言うと私はこの説やお話には結構疑問を持っているので、ここからはヘルニアが体に吸収される話について私の意見を説明させていただきます。
こういったお話に否定的な考えを持っていますが、実は手術など外科的な治療を行わずにヘルニアが体に吸収されてなくなるケースはあります。
そのためこういったお話を全否定するつもりはありません。
ただし、「大半のヘルニア」が数か月で体に吸収されてなくなるというのは流石に言い過ぎです。
むしろヘルニアが体に吸収されてなくなるケースはかなり稀だと思います。
おそらくですがヘルニアが体に吸収されてなくなるというお話と、手術をせずに症状が改善するお話がごちゃ混ぜになっている可能性が高いと思うんですよね。
先ほども説明しましたが、頚椎症や頚椎ヘルニアの症状は手術をしなくても症状が改善するケースは決して珍しくありません。
治療やリハビリで筋肉の緊張や炎症を抑えれば症状は改善しますし、症状の重症度によっては安静にしているだけで自然に症状が改善する人もいるでしょう。
こういった症状が改善した人の全てがヘルニアが体に吸収されてなくなっている訳ではないんですよ。
何度も言いますが、ヘルニアが体に吸収されて無くなる人の方がむしろ少なくて、神経圧迫が残った状態で症状が落ち着いている人の方が多いと思います。
何故なら、頚椎症や頚椎ヘルニアは再発を繰り返しやすい疾患だからです。
もし本当に大半のヘルニアが症状の改善と一緒になくなっているなら、再発を繰り返す人は多くないはずです。
ですが実際には頚椎症や頚椎ヘルニアは症状の改善と再発を繰り返す人が非常に多いので、症状が改善した場合はヘルニアが無くなったのではなく神経圧迫が残った状態で症状が落ち着いているケースがほとんどなんでしょう。
ヘルニアが体に吸収されて無くなる人がいる事は事実ですが、大半の人が放置していれば無くなるという事はなくむしろ稀なケースだと思うので注意して下さい。
頚椎症や頚椎ヘルニアは手術をしても再発する事がある
頚椎症や頚椎ヘルニアは症状が改善したとしても神経圧迫が残っているケースが多く、再発を繰り返す事が多い厄介な疾患です。
では手術をすればもう再発する事はないのか？
残念ながら、頚椎症や頚椎ヘルニアは手術をしたとしても再発する事があります。
先ほども説明しましたが、頚椎症や頚椎ヘルニアは首の骨や軟骨が変形して近くの神経を圧迫して発生する疾患です。
首の骨や軟骨が変形する原因は人によって様々だと思いますが、頚椎症や頚椎ヘルニアになった事がある場合は首の関節に大きな負担をかける動作や姿勢が日常生活の中に存在している可能性が高いんです。
ほとんどの人は身に覚えが無いでしょうけども、例えば普段の姿勢や動作の中に首の関節にとって負担の大きい癖などが隠れているケースが多いんですね。
手術をすれば一度は頚椎症や頚椎ヘルニアが完治する可能性は高いと思います。
ただし頚椎症や頚椎ヘルニアが手術して完治したとしても、首の関節にとって負担の大きい生活環境が変わっていないのであれば、また 時間をかけて少しずつ首の骨や軟骨が変形して神経の圧迫が発生してしまうんです。
そのため生活環境が変わらないのであれば、手術をしてもまた頚椎症や頚椎ヘルニアが再発する事は決して珍しい事ではないんですね。
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再発の予防は首の関節に負担をかけない事と定期的なメンテナンスが重要
ここまでは頚椎症や頚椎ヘルニアが再発を繰り返す理由について説明させていただきました。
頚椎症や頚椎ヘルニアは再発を繰り返しやすい厄介な疾患ではありますが、症状自体が改善する事は決して珍しい話ではありません。
症状が改善した状態で予防などをしっかり意識すれば、再発するリスクをかなり下げる事も十分可能です。
そこでここからは、頚椎症や頚椎ヘルニアの再発を防ぐための予防について説明させていただきます。
頚椎症や頚椎ヘルニアの症状が改善した人からは
「再発を防ぐために何かした方が良い事はありませんか？」
といった質問をよくいただきます。
頚椎症や頚椎ヘルニアの再発を防ぐために何らかのセルフケアを考えている人は多いんですが、私は個人的に頚椎症や頚椎ヘルニアの人がセルフケアをする事はオススメしていません。
ストレッチや体操などのセルフケアは頚椎症や頚椎ヘルニアの人にとって、予防や改善効果よりも逆に症状を悪化させるリスクの方が個人的には高いと思っているので。
頚椎症や頚椎ヘルニアは首周辺での神経圧迫が原因なので、首の関節に大きな負担をかけてしまうとまた症状は再発しやすくなります。
そのため予防のために何かセルフケアを行うよりも、日常生活の中で首の関節にとって負担の大きい動作や姿勢を排除した方が予防効果は高いと思います。
首の関節にとって負担の大きい動作や姿勢の具体的な話は、申し訳ありませんが個人差が大きすぎて具体的なアドバイスは難しいです。
ただし首の関節にとって負担の大きい動作や姿勢はある程度の法則が存在しています。
首の関節に大きな負担を加えている一番多い動作や姿勢は、首の関節だけを単独で動かしている動作や姿勢です。
例えば 顔を右に向ける動作の場合は、首の関節だけを単独で動かして顔を右に向けるよりも、首と同時に体の向きも少し右に向けると首の関節への負担は少なくなります。
このように何らかの動作を行う時は、首と同時に他の関節も連動して一緒に動かす事が出来れば首の関節への負担は減るんです。
逆に何らかの動作や姿勢を行う時に、首の関節だけを単独で動かして行ってしまうと負担は大きくなるんですね。
例えば読書や台所の作業やスマホを見る時など、首や顔を下に向けて何らかの動作をする時も首の関節だけを単独で動かして行うと負担は大きくなります。
下を向く時は首だけを動かすのでなく、背中を少し丸めて下を向けば首の負担は少なくなるんです。
頚椎症や頚椎ヘルニアになるような人は、首の関節に大きな負担をかけるこういった癖や動作上の特徴を持っている人が非常に多いんですね。
今ここで説明した内容はたくさんある動作や姿勢の一つではありますが、このように首の関節だけを単独で動かさないように普段から意識してみてください。
日常生活の中でこういった首の関節にかかる負担を少なくする事が出来れば、頚椎症や頚椎ヘルニアの予防に繋がるので頑張って下さいね。
また、定期的なケアやメンテナンスをしているかどうかによっても、頚椎症や頚椎ヘルニアが再発するリスクは大きく下がります。
首への負担が少ない生活を意識する事は非常に大切ではあるんですが、それと同時に定期的に筋肉の緊張や炎症を抑えるための治療やメンテナンスをしているとやっぱり再発はしにくいんです。
定期的なケアや ンテナンスは、大元の原因である神経圧迫の進行を遅らせる事にも繋がるので、もし信頼できる治療院があるなら症状が改善した後も定期的に通う事をオススメします。
あくまでも私の経験則ではありますが、月に１回程度のメンテナンスを行っていれば再発するリスクはかなり下げれると思うので参考にして下さい。
まとめ
ここで簡単にまとめさせていただきます。
頚椎症や頚椎ヘルニアは症状が改善したとしても手術をしていないなら神経圧迫は残っていますので、首周辺に筋肉の緊張や炎症が蓄積されるとまた症状が再発していまいます。
再発を繰り返しやすい厄介な疾患ではありますが、日常生活の中で首の関節に大きな負担をかけないように意識したり定期的なケアやメンテナンスで再発のリスクを大幅に下げる事は十分可能です。
そのためもし信頼できる治療院に心当たりがあるのであれば、症状が改善した後も定期的に治療やリハビリを受けるようにして下さい。
ここからは少し営業トークになりますが、私は大阪府豊中市でよしだ柔整治療院という治療院を経営しています。
症状によっては限界もありますが頚椎症や頚椎ヘルニアの治療はそれなりに得意にしていますので、通える範囲にお住まいの方は遠慮なくご相談下さいね。
また、この記事以外にも頚椎症や頚椎ヘルニアに特化した内容の記事をたくさん書いています。
このページの下の方にリンクを貼っていますので、興味のある人は是非ご覧くださいね。
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