頚椎症や頚椎ヘルニアの症状でお悩みの人の話を聞いていると
「頚椎症や頚椎ヘルニアがあっても無症状や痛みを感じない人がいると聞いたんですが本当でしょうか？」
どういったを質問をよくいただきます。
実は頚椎症や頚椎ヘルニアがあっても痛くない無症状というケースはそれほど珍しい話ではありません。
そこでこのページでは、なぜ頚椎症や頚椎ヘルニアがあるのに痛くなかったり無症状の人がいるのかについて説明させていただきます。
ちなみに私は医療系の国家資格である柔道整復師という資格を持っている人間です（ここをクリックすると私の柔道整復師免許証の写真が出ます）
医療系の国家資格を持っている人間の端くれとして、出来るだけ丁寧で分かりやすい説明を心がけていますので、こういった事に興味のある人は是非参考にして下さいね。
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神経圧迫があっても筋肉の緊張や炎症反応が弱ければ痛みは発生しにくい
ご存知の人も多いと思いますが、頚椎症や頚椎ヘルニアは首の骨や軟骨が変形して近くの神経を圧迫して発生する疾患です。
大元の原因は首周辺での神経圧迫になりますが、実は症状の発生には筋肉の緊張や炎症反応の有無なども大きく関わっています。
もっと分かりやすく説明すると、骨の変形や神経圧迫があったとしてもその周辺の筋肉の緊張や炎症反応が強くならないと人は痛みをあまり感じないんです。
つまり頚椎症や頚椎ヘルニアであったとしても、首周辺の筋肉の緊張状態や炎症反応の状態が良好であれば痛みを全く感じていなかったり、無症状である事は決して珍しい話ではないんですね。
こういった体の痛みの発生に筋肉の緊張や炎症反応が大きく関わっている現象は、頚椎症や頚椎ヘルニアに限定した話ではなく他の疾患でもよくみられる現象です。
例えば高齢者が転倒して発生する圧迫骨折はまともに動けない程の強烈な痛みが発生する事がありますが、転倒直後は痛くなくてその数日後に強い痛みが発生するケースが珍しくありません。
転倒した時点で骨は折れているんですが、その時はまだ強い炎症反応が発生していないので痛みをあまり感じず、その後に骨折部分の炎症反応が強くなった事によって強烈な痛みを感じるようになるんですね。
もしくは膝の半月板が割れていたり損傷していても、その周辺の筋肉の緊張や炎症反応の状態が良好であれば痛みを感じないという話もよく聞きます。
このように体の痛みというのは組織の損傷や変形などがあっても、その周辺の筋肉の緊張や炎症反応が強くならなければあまり感じないというケースは珍しくないんです。
そしてこういった痛覚の仕組みが、頚椎症や頚椎ヘルニアの症状が手術をせずに改善できる一つの根拠にもなっています。
頚椎症や頚椎ヘルニアの大元の原因である首の骨の変形や神経圧迫は、残念ながら手術をしなければ改善は難しいと思います。
ただし頚椎症や頚椎ヘルニアの症状の発生には筋肉の緊張や炎症反応が深く関わっているので、治療やリハビリで首周辺の筋肉の緊張や炎症反応を抑える事が出来れば、手術をしなくても症状を改善する事が出来るんです。
ちなみに余談ではありますが、私の師匠はこの根拠を証明する為だけにヘルニアの手術をした変人です。
師匠は全く何の症状も感じていないのにMRIで体中を調べて、神経を圧迫しているヘルニアがご自分にあるのを発見しました。
何の症状も出ていないので手術する必要は無いのですが、本当に神経を圧迫しているかを確認する為に知り合いのお医者さんに頼んで動画撮影しながら手術をしてもらったんです。
私も実際にその手術の動画を見させてもらいましたが、ヘルニアの箇所では神経を確実に圧迫しているのが動画に記録されていました。
つまり、師匠は確実に神経が圧迫されていたのにも関わらず全く痛みを感じていなかったという事です。
この話からも分かるように、頚椎症や頚椎ヘルニアなどの骨の変形や神経圧迫があったとしても、その周辺の筋肉の緊張状態や炎症反応の有無などによって無症状である事はあり得るんですね。
無症状だとしても頚椎症や頚椎ヘルニアが治った訳ではない
頚椎症や頚椎ヘルニアの症状の発生は筋肉の緊張や炎症反応によって左右される事が多く、 神経圧迫があっても筋肉の緊張や炎症反応の状況によっては無症状になる事も多いと説明させていただきました。
つまり頚椎症や頚椎ヘルニアの人でも痛くなかったり無症状の人の場合は、首周辺の筋肉の緊張や炎症反応の状態が良好であるという証拠でもあります。
また、首周辺の筋肉の緊張や炎症反応などを抑える事が出来れば無症状になる可能性も決して低くないので、もし症状を感じているなら信頼できる医療機関で治療やリハビリを早めに受けて下さい。
ただし、注意してほしい事が一つあります。
頚椎症や頚椎ヘルニアでも痛くなかったり無症状になる事は珍しくないんですが、もし無症状だとしても頚椎症や頚椎ヘルニアが治った訳ではないんです。
症状を感じていなくても神経圧迫は残っているので、首周辺に筋肉の緊張や炎症反応が蓄積されてしまうと症状は再発してしまいます。
基本的に頚椎症や頚椎ヘルニアの大元の原因である骨の変形や神経圧迫は手術以外で完治する事はまずありません。
そのため頚椎症や頚椎ヘルニアの症状が手術をせずに改善した場合は、いつかまた症状が再発してしまう可能性が高いという事は頭の片隅に置いておいた方が良いです。
一度落ち着いた症状が次にいつ再発してしまうのか？
それはその人の骨の変形や神経圧迫の重症度や生活環境にかなり左右されるので、誰にも答えは分かりません。
早い人であれば数か月や１年以内に症状が再発してしまう人もいますし、人によっては１０年や２０年近く再発しない人もいるぐらいです。
いずれにしても、日常生活で首の関節に大きな負担を加えている人であればあるほど再発しやすい傾向があるので、症状がなくなったとしても大きな負担が首に加わらないように注意して生活した方が良いと思います。
頚椎症や頚椎ヘルニアは自然治癒する事はあるのか？
痛みがなくなったり無症状になっても、頚椎症や頚椎ヘルニアの大元の原因である神経圧迫は残っているという説明をすると
「手術をせずに自然に頚椎症や頚椎ヘルニアが完治する事はないんでしょうか？」
といった質問をよくいただきます。
もしくは
「ヘルニアは数ヶ月で自然に体に吸収されるという話を聞いたんですが本当でしょうか？」
といった質問もよくいただきます。
どちらの質問も手術なしで頚椎症や頚椎ヘルニアは完治するのか？といった質問ですね。
あくまでも私の個人的な意見ですが、頚椎症や頚椎ヘルニアの原因である骨の変形や神経圧迫の完治を目指すのであれば、残念ながら手術以外で完治する方法はないと私は考えています。
ただし非常に稀な話ではありますか、頚椎症や頸椎ヘルニアの原因である神経圧迫が自然になくなる事もあるそうです。
勘違いしてはいけないのは、これは非常に稀なケースであるという部分です。
少し話は脱線しますが、例えば末期ガンでも何の治療もせずに完治するというケースは稀にあります。
だからと言って世の中の多くのガン患者さんが何の治療も受けずにガンが治るのか？というとガンはそんなに簡単に治る病気ではありません。
人間の体の仕組みや病気のメカニズムは解明されていない部分も多いので、稀にこういった不思議な現象が発生する事があるんですね。
頚椎症や頚椎ヘルニアも同じで稀に自然治癒する人もいるみたいですが、それは理由も原因も良く分かっていない例外中の例外のお話です。
基本的には手術をしなければ完治する事はないという意見が正解だと思います。
このページでも説明したように、頚椎症や頚椎ヘルニアの症状が手術をせずに痛みがなくなったり無症状になる事自体は珍しくありません。
おそらく手術しなくても症状が消えるというお話と、手術しなくてもヘルニアがなくなるというお話が混ざって世の中に広まってしまっているんだと思います。
厄介な事に、お医者さんの中にも平気で似たような事を言う人がいるぐらいです。
簡単に話を一度まとめます。
頚椎症や頚椎ヘルニアの症状の発生には筋肉の緊張や炎症反応が大きく関わっており、筋肉の緊張や炎症反応を抑える事が出来れば症状がなくなる事は珍しくありません。
つまり、神経圧迫が残っていても痛みが消える事は珍しくないんです。
ただし、痛みがなくなったとしても神経圧迫は残っているのでまた再発するリスクは今後も続きます。
神経圧迫自体は手術をしなければ基本的には完治しません。
稀に自然に神経圧迫がなくなる人もいるみたいですが、それは理由も分かっていない不思議な出来事ですのであまり考えない方が良いです。
そのため頚椎症や頚椎ヘルニアの症状が改善したとしても、神経圧迫は残っている可能性が高いので今後も再発しないように注意して下さいね。
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手術をしなければ症状が改善しない場合も残念ながらある
ここまでは頚椎症や頚椎ヘルニアがあるのに痛みを感じなかったり無症状になる理由について説明させていただきました。
頚椎症や頚椎ヘルニアの大元の原因である神経圧迫があったとしても、その周辺の筋肉の緊張や炎症反応を抑える事ができれば症状は改善してくれます。
ただし、勘違いしてほしくないのは首の骨の変形や神経圧迫が痛みの発生に全く関係ないという訳ではないんです。
頚椎症や頚椎ヘルニアの大元の原因である神経圧迫は重症化すればするほど、その圧迫された神経が支配している筋肉の緊張を強くして炎症反応も強くしてしまいます
そのため神経圧迫が重症化し過ぎている場合は筋肉の緊張や炎症反応が強くなり過ぎてしまい、治療やリハビリを行っても症状の改善が難しくなってしまうケースもあるんです。
つまり神経圧迫の重症度によっては、残念ながら手術をしなければ症状が改善しない頚椎症や頚椎ヘルニアも確実に存在しているんですね。
ちなみに、私は頚椎症や頚椎ヘルニアの治療をそれなりに得意にしている人間です。
手術をしなければいけないとお医者さんに言われた患者さんでも、手術をせずに症状を改善してきた経験はたくさん持っています。
ただし自信があるからこそ言いますが、神経圧迫の重症度によっては残念ながら手術をしなければ症状の改善が難しい頚椎症や頚椎ヘルニアの患者さんはたくさんいます。
このページでは神経圧迫があっても手術なしで症状が改善する事は珍しくないという説明をしましたが、何事にも限界はありますので手術をしなければ症状が改善しないケースがあるという事は覚えておいて下さい。
そして手術をしなければいけないほど頚椎症や頚椎ヘルニアが重症化している場合は、早めに手術した方が手術が失敗するリスクも後遺症が残るリスクも少なくてすみます。
何でもかんでも手術するべきとは思いませんが、日常生活に大きな支障が発生していて全く改善する見通しがないのであれば、早めに手術する事も真剣に検討して下さいね。
まとめ
ここで簡単にまとめさせていただきます。
頚椎症や頚椎ヘルニアの大元の原因は首周辺での神経圧迫になりますが、症状の発生には筋肉の緊張や炎症反応の有無なども大きく関わっています。
神経圧迫があったとしても筋肉の緊張や炎症反応の状態が良好であれば、無症状であったり痛くないという事は決して不思議な事ではないんです。
治療やリハビリで筋肉の緊張や炎症反応を抑える事ができれば症状が改善し無症状になる事も珍しくありません。
もし頚椎症や頚椎ヘルニアの症状でお悩みなのであれば、手術をしなくても治療やリハビリで改善する可能性はありますので、信頼できる医療機関で早めに治療やリハビリを受けて下さい。
ただし神経圧迫の重症度によっては手術をしなければ改善しない人もいますので、強い症状にお悩みで全く改善の見通しがない場合は早めに手術する事も検討するようにして下さいね。
ここからは少し営業トークになりますが、私は大阪府豊中市でよしだ柔整治療院という治療院を経営しています。
症状によっては限界もありますが頚椎症や頚椎ヘルニアの治療はそれなりに得意にしていますので、通える範囲にお住まいの方は遠慮なくご相談下さいね。
また、この記事以外にも頚椎症や頚椎ヘルニアに特化した内容の記事をたくさん書いています。
このページの下の方にリンクを貼っていますので、興味のある人は是非ご覧くださいね。
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