肩こりの症状でお悩みの人の話を聞いていると
「先生、テレビやインターネットでテニスボールを使ったストレッチや体操が肩こりに効果があるという話を聞いたんですが本当でしょうか?」
といった質問をよくいただきます。
最近は健康ブームですのでテレビでもインターネットでも、体操やストレッチの情報で溢れかえっています。
その中でもテニスボールを使った方法は非常に有名ですが、肩こりの症状の特徴によっては逆に症状を悪化させる可能性のある危険な行為でもあります。
そこでこのページでは、テニスボールを使ったストレッチや体操は肩こりに効果的なのかどうかについて説明させていただきます。
ちなみに私は医療系の国家資格である柔道整復師という資格を持っている人間です(ここをクリックすると私の柔道整復師免許証の写真が出ます)
医療系の国家資格を持っている人間の端くれとして、出来るだけ丁寧で分かりやすい説明を心がけていますので、こういった事に興味のある人は是非参考にして下さいね。
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単純な筋肉痛で発生している肩こりなのであれば効果が期待できる
もしあなたを悩ましている肩こりの症状の原因が、単なる筋肉痛のような状態なのであれば、こういったテニスボールを利用して筋肉に刺激を送る事が出来れば症状が改善する事はあると思います。
実際にこういった方法で症状が改善したという話を私も聞く事がありますので。
ただし、もしあなたを苦しめている肩こりが単なる筋肉痛ではなく、組織の変形や損傷が症状に大きく関わっている場合はこういった方法は逆効果になる可能性が高い行為でもあります。
組織の変形や損傷と説明しても分かりにくいですね。
簡単に言えば、頚椎症や頚椎ヘルニアが肩こりに関わっている症状なのであれば、こういったテニスボールなどを使った方法は逆効果になる可能性が高いんです。
「そんな病名聞いた事もないし私は関係ないわ」
と考える人も多いかも知れませんが、みなさんが気がついていないだけで、頚椎症や頚椎ヘルニアの症状を発生させている人は沢山おられます。
頚椎症や頚椎ヘルニアとは、首の骨や軟骨が変形する事によって近くの神経を圧迫し、その神経が支配している領域に痛みや痺れなどの症状を発生させる疾患です。
軽症から重症例までの症状がかなり幅広く、重症であれば夜も疼いて寝れない、握力がなくなって手や腕や首を動かせないなどの症状を発生させる事もありますが、軽症であれば肩こりに似た痛みや筋肉の張り感だけを感じる場合もあります。
このように重症であれば、ただの肩こりでは考えられない症状を発生させますので分かりやすいんですが、頚椎症や頚椎ヘルニアなどで症状が発生していたとしても、軽症であれば肩こりに近い症状を発生させますので勘違いされやすいんですね。
そのため、本当は頚椎症や頚椎ヘルニアが関わっている症状にも関わらず、ただの筋肉痛から発生している肩こりと勘違いしている人は結構多いんです。
ただの筋肉痛であればテニスボールを利用した対処法も効果があるかも知れませんが、頚椎の問題が関わる場合は悪化してしまう事も多いので気をつけて下さい。
テニスボールを使ったストレッチや体操は頚椎症や頚椎ヘルニアから発生している肩こりには逆効果
上記では、テニスボールを利用した対処法は、頚椎症や頚椎ヘルニアが肩こりに関わる場合は悪化する可能性があると説明させていただきました。
ここからは、何故悪化しやすいかを説明させていただきます。
先ほども説明したように、頚椎症や頚椎ヘルニアとは頚椎(首の骨)での神経の圧迫によって発生します。
この神経の圧迫部分には骨や軟骨の変形が関わっているため、常に強い炎症が発生しています。
炎症は近くの神経を興奮させ、感覚を過敏にさせる特徴を持っています。
感覚が過敏になるという事は弱い負担や刺激でも痛みを感じやすくなっているという事です。
逆に言えば、強い刺激を与えてしまうと症状が悪化してしまうんですね。
実はこの感覚の過敏性が頚椎症や頚椎ヘルニアの最も厄介な特徴でもあります。
テニスボール使って行うストレッチや体操の多くは、ボールの上に体重をかけて筋肉をゴリゴリ押したりする行為が関わっています。
こういった行為は強い炎症によって感覚が過敏になっている人にとっては刺激が強すぎます。
そのため症状が悪化してしまう人が多いんですね。
逆に言えば、マッサージなども含めてこういった刺激が強い治療法で症状が頻繁に悪化する肩こりの場合は、頚椎症や頚椎ヘルニアなどが関わっている可能性が高いんです。
マッサージなどで肩こりの症状が悪化しやすいという現象に心当たりがある人は多いと思いますが、そういった人の場合は出来るだけ早く信頼できる病院で検査を受けた方が良いと思います。
こういった人の場合は、テニスボールなどを利用した対処法で悪化される人も多い印象を持っていますので気をつけて下さいね。
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頚椎症や頚椎ヘルニアであっても、初期であれば異常なしと診断される事が多い
もし頚椎症や頚椎ヘルニアを疑った場合、病院へ行ってレントゲンやMRIなどの画像検査をされると思いますが、初期の頚椎症や頚椎ヘルニアの場合は「異常なし」と診断される事も決して珍しくありません。
お医者さんの診断基準はどうしても手術をするべきかどうかで判断される事が多く、首の骨や軟骨の変形、神経の圧迫などの問題点があったとしても、手術するほどの大きい問題じゃなければ「異常なし」と言われる事が多いんですね(こういった事は実際にお医者さんに聞いた事のある話です)
しかし、マッサージなどで症状が悪化しやすい肩こりの場合は、やはり頚椎症や頚椎ヘルニアなどから発生している神経痛の可能性が高いと思いますので、放置せずに治療をするように心がけて下さい。
頚椎症や頚椎ヘルニアから発生している肩こりの症状なのであれば、弱い刺激で行う治療が効果的
先ほども説明しましたが、頚椎症や頚椎ヘルニアのように、首の骨や軟骨の変形などが症状に大きく関わっている場合、その周辺には常に強い炎症が発生しています。
炎症は近くの神経を興奮させて、感覚を過敏にさせる特徴を持っています。感覚が過敏になると、簡単に言えば少しの負担やちょっとした動作でも痛みを感じやすくなってしまうんです。
つまり、こういった症状の方にマッサージなどの強い刺激で行う治療を行うと、あまり効果がない所か逆効果になってしまう可能性があるんですね。
どこの治療院やマッサージに通っても改善しなかったという人は多いと思いますが、そのほとんどの治療が割と刺激量の多い治療である事が多いと思います。
そのため、テニスボールなどを使った方法ともあまり相性は良くありません。
逆に、優しく弱い刺激で行う治療であれば、治療行為が負担になりませんので改善する可能性があります。
弱い刺激の治療を行っている治療院は、あまり多くはないと思いますが、もしよろしければこのページで書かれている事を治療院選びの参考にして下さいね。
もしどこに相談していいか分からない、どこに相談してもダメだったという人は一度私にお気軽にご相談して下さいね。
どこに行っても治らないしつこい肩こりや、頚椎から発生している症状の治療にはそれなりに自信を持っていますのできっとお力になれると思います。
以上で「テニスボールのストレッチ体操は肩こりに効果的?悪化の可能性も」のページの説明を終了させていただきますが、下記に肩こりに関連するページのリンクも載せていますので、興味のある人はそちらも是非参考にして下さいね。
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