肩こりでお悩みの人の話を聞いていると、朝方や朝起きる時が一番痛くて起き上がるのが辛い!という話をよく聞きます。
こういった症状に心当たりがある人の中には「寝ているだけなのに何で?」と感じている人も多いんじゃないでしょうか?
実はこういった朝の痛みが強いという症状を発生させている場合、その原因は単なる肩こりじゃない可能性もあるんです。
そこでこのページでは、朝方や朝の起き上がり時に肩こりが最も痛いという人の症状の原因について説明させていただきたいと思います。
ちなみに私は医療系の国家資格である柔道整復師という資格を持っている人間です(ここをクリックすると私の柔道整復師免許証の写真が出ます)
医療系の国家資格を持っている人間の端くれとして、出来るだけ丁寧で分かりやすい説明を心がけていますので、こういった事に興味のある人は是非参考にして下さいね。
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朝の痛みが強い場合は肩こりではなくて頚椎症(けいついしょう)や頚椎ヘルニアの可能性あり
さて、みなさんは朝に肩こりのような症状が強くなる原因は何だと思いますか?
ただ寝ているだけなのに、何で朝に痛みは強くなるんだろう?と疑問に思っている人も少なくないはずです。
ズバリ!朝の痛みが強くなる原因は、寝ている体勢によって発生する負担のせいです。
ありきたりな答えですみません。この答えに異論がある人も多いと思います。
「寝ているだけで負担になるんですか?」
こういった質問も実際によく頂きます。
もちろん、ただの肩こりでこういった症状が発生する事はまずあり得ません。
こういった朝に痛みが強くなって起き上がれない、起き上がりにくいという症状を発生させている場合、その症状の正体は単なる肩こりではなく、頚椎症(けいついしょう)や頚椎ヘルニア、ストレートネックなど、首の骨の変形によって神経を圧迫して発生する神経痛の可能性が高いんです。
頚椎症や頚椎ヘルニアとは、首の骨や軟骨が変形する事によって近くの神経を圧迫し、その神経が支配している領域に痛みや痺れなどの症状を発生させる疾患です。(必ずしも痺れが発生するという訳ではありません)
実は朝の痛みが強くなるという症状は、頚椎症や頚椎ヘルニアの代表的な症状の一つでもあります。
通常であれば寝ている体勢というのは体にとって負担は少なく、痛みが発生する可能性の低い姿勢と言えるでしょう。しかし、首の骨の変形によって神経を圧迫している箇所には、常に強い炎症が発生しています。
炎症は近くの神経を興奮させ、感覚を過敏にさせる特徴を持っています。感覚が過敏になると少しの負担でも痛みを感じやすくなってしまうんですね。
ただ寝ているだけのわずかな負担で痛みが発生するのには、こういった骨の変形による炎症が深く関わっている可能性が高いんです。
そして炎症というのは血管の中に発生します。
寝ている時というのは動きが少ないため、血流が悪い状態になっているので一か所に炎症が溜まり続けてしまいます。
そうやって炎症が一定以上に溜まると朝方に痛みが強くなってしまうわけですね。
しかし動き出すと体全体の血流が良くなり、一か所に溜まっていた炎症が血流によって流れてくれるので症状は軽減します。
朝方や朝起きる時の痛みがピークで、動いている内に少し症状が楽になるという人は非常に多いと思いますが、そういった現象も首の骨の変形部分から発生している炎症の特徴が関わっているわけです。
(炎症が強すぎると動きだしても症状が軽減しない場合もあります)
頚椎症や頚椎ヘルニアの可能性がある事を説明すると、何だか大げさだと思われてしまうかも知れません。
しかし、頚椎症や頚椎ヘルニアの症状は軽症から重症例まで症状がかなり幅広く、軽症であれば肩こりのような症状しか発生しないという事はよくあります。
また、何よりただの肩こりで朝に痛みが強くなるという事は考えにくい出来事ですので、こういった症状に心当たりがある人は頚椎症や頚椎ヘルニアの初期症状を疑うようにして下さいね。
朝の痛みは抱き枕を使用すると改善する事もある
全ての人に当てはまる事ではありませんが、朝に肩こりのような症状が強くなるという現象は、抱き枕などを使用して寝ると軽減する事があります。
上記でも説明させていただきましたが、朝に肩こりのような症状が強くなる理由は、頚椎症や頚椎ヘルニアの神経の圧迫部分から発生している強い炎症が関わっています。
強い炎症によって神経が興奮し感覚が過敏になっているため、通常であれば気にならないわずかな負担でも痛みを感じやすくなっているわけですね。
このわずかな負担の中には、腕の重さなども大きく関わっています。
成人の片腕の重みは大体3~5キロ程度と言われており、寝ている状態でもその重みは肩甲骨を介して常に首や肩に加わっています。
当然、通常であればその程度の負担では何も問題はありませんが、炎症が強くなって神経が興奮してしまうと、こういったわずかな負担でも症状は強くなってしまうんですね。
こういった腕の重みは、抱き枕に腕を乗せる事によって大きく軽減させる事ができますので、その結果、首や肩への負担が少なくなり朝の痛みが軽減する訳です。
実際に患者さんでも、抱き枕を使用して症状が改善した人も大勢いますので、興味のある人は是非試してみて下さいね。
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頚椎症や頚椎ヘルニアであっても、初期であれば異常なしと診断される事が多い
このページでは、朝に強くなる肩こりの症状は、首の骨の変形が関わっている可能性が高いと説明させていただきました。
もし頚椎症や頚椎ヘルニアを疑った場合、病院へ行ってレントゲンやMRIなどの画像検査をされると思いますが、初期の頚椎症や頚椎ヘルニアの場合は「異常なし」と診断される事も決して珍しくありません。
お医者さんの診断基準はどうしても手術をするべきかどうかで判断される事が多く、首の骨や軟骨の変形、神経の圧迫などの問題点があったとしても、手術するほどの大きい問題じゃなければ「異常なし」と言われる事が多いんですね(こういった事は実際にお医者さんに聞いた事のある話です)
そのため、異常なしと言われたとしても本当に異常がないとは限らないんです(決してお医者さんを否定するつもりはありませんが)
頚椎症や頚椎ヘルニアから発生している肩こりの症状なのであれば、弱い刺激で行う治療が効果的
もしあなたが現在感じている肩こりの症状が頚椎症や頚椎ヘルニアが原因で発生しているのであれば、残念ながら一般的な整骨院などで行われているマッサージや電気治療では改善しにくい症状のはずです。
実は頚椎症や頚椎ヘルニアの症状は非常に治療が難しく、お悩みの人が非常に多い疾患でもあります。
頚椎症や頚椎ヘルニアのように、首の骨や軟骨の変形などが症状に大きく関わっている場合、その周辺には常に強い炎症が発生しています。
炎症は近くの神経を興奮させて、感覚を過敏にさせる特徴を持っています。感覚が過敏になると、簡単に言えば少しの負担やちょっとした動作でも痛みを感じやすくなってしまうんです。
つまり、こういった症状の方にマッサージやバキボキするような、比較的強い刺激で行う治療を行うと、あまり効果がない所か逆効果になってしまう可能性があるんですね。
どこの治療院やマッサージに通っても改善しなかったという人は多いと思いますが、そのほとんどの治療が割と刺激量の多い治療である事が多いと思います。(そちらの方が患者ウケは良いと思いますので)
逆に、優しく弱い刺激で行う治療であれば、治療行為が負担になりませんので改善する可能性があります。
頚椎症や頚椎ヘルニアのように、骨や軟骨の変形や神経の圧迫が痛みに大きく関わっていたとしても、その症状には筋肉の緊張状態や炎症の有無も痛みにはかなりの部分で関わっています。
強い刺激で行う治療では、強い炎症による過敏性が邪魔をして改善する可能性は低いと思いますが、弱い刺激で行う治療であれば、しっかり首周辺の筋肉を動かし、血行を促進する事が出来れば炎症や筋緊張は軽減して症状が改善する事も珍しくありません。
弱い刺激の治療を行っている治療院は、あまり多くはないと思いますが、もしよろしければこのページで書かれている事を治療院選びの参考にして下さいね。
朝の強い痛みは、放置していると夜中などにも発生して睡眠障害になる可能性もあります。心当たりがある人は、出来るだけ早く信頼できる病院や治療院に相談するようにして下さい。
もしどこに相談していいか分からない、どこに相談してもダメだったという人は一度私にお気軽にご相談して下さいね。
どこに行っても治らないしつこい肩こりや、頚椎から発生している症状の治療にはそれなりに自信を持っていますのできっとお力になれると思います。
以上で「朝の痛みが強くて起き上がれない肩こりは要注意」のページの説明を終了させていただきますが、下記に肩こりに関連するページのリンクも載せていますので、興味のある人はそちらも是非参考にして下さいね。
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