肩こりの症状でお悩みの人の治療をしていると
「先生、足ツボや青竹踏みで肩こりが改善する事もあるって聞いたんですが本当ですか?」
というような質問をたまにいただきます。
テレビでもインターネットでも、「肩こりにはこのツボが効果的!」というようなキャッチフレーズは良く見かけますので、患者さんの中にも興味を持っている人も多いんだと思います。
私は現在では足ツボマッサージなどの治療は一切行っていませんが、10代の時に働いていた治療院で足ツボを行っていた経験があります。
それこそ足の裏のツボも全部暗記していました(今は完全に忘れていますけど)
そこでこのページでは、足ツボや青竹踏みが肩こりに有効なのかどうかについて説明させていただきたいと思います。
ちなみに私は医療系の国家資格である柔道整復師という資格を持っている人間です(ここをクリックすると私の柔道整復師免許証の写真が出ます)
医療系の国家資格を持っている人間の端くれとして、出来るだけ丁寧で分かりやすい説明を心がけていますので、こういった事に興味のある人は是非参考にして下さいね。
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ただの肩こりであれば足ツボマッサージなどで症状が軽減する事はある
さて、既に見出しで答えを書いてしまっていますが、ただの肩こりであれば足ツボマッサージや青竹踏みで改善する事はあります。
通常の肩こりの原因は肩や首周辺の血行不良から発生する筋肉痛のような症状ですので、血行を促進してあげれば症状が改善する可能性は非常に高いんですね。
実はこの血行の促進には足周辺の筋肉は非常に密接に関わっているんです。
ご存知の人も多いかも知れませんが、血流は心臓がポンプのように動く事によって全身に流れています。
体の中で最も血流が停滞しやすいのが、心臓から最も離れている足のふくらはぎから下と言われています。
この部分は心臓から離れているため、心臓のポンプの力だけでは血が流れにくく、また血の中に溜まる老廃物や疲労物質は重たいため、重力の関係上で足下に溜まりやすいんですね。
そのため、足下の血流を良くするためにはその周辺の筋肉が動く事によって、筋肉がポンプの役割を担わないと血流は良くならないと考えられています(運動不足だと足がむくむのもこういった特徴が関わっています)
足ツボマッサージや青竹踏みは、こういった足下周辺の筋肉に刺激を与えて、筋肉を動かす事によってその周辺の血行が促進されると考えられています。
体の中で血流が停滞しやすい足下の血行が促進されると、全身の血行が促進されますので、その結果肩こりの症状が改善する事があるという事ですね。(足湯で全身が温かくなるのも似たような考え方です)
実際に私も、足ツボのマッサージしかしていない患者さんでも、「なんだか全身が軽くなったよ」という感想をいただいた経験はたくさんあります。
それだけ、足下周辺の血行の促進は全身に影響する事なんでしょうね。
足裏のツボは結構あやふやな事が多い
さて、上記では足ツボマッサージや青竹踏みは肩こりの改善に役立つ事もある!と好意的な説明をさせていただきましたが、ここからは少し否定的な意見を説明させていただきますね。
よくテレビやインターネットなどでも
「肩こりにはこのツボが効果的だよ!」 「ここが痛いのは〇〇が悪いからです」
など、足裏のツボと呼ばれるポイントを押して、どこが痛いかによってその人の悪い部分を指摘するという事をよく見かけますよね?
はっきり言ってこの足裏のツボはかなりあやふやだと思いますし、あまり信じない方が良いかと思います。
冒頭でも言いましたが、私も一時期このツボの場所や名称を丸暗記していましたが、まあ当たりません(笑)
例えば、大抵の人は胃や肝臓のツボと考えられている部分を押すと痛がるんですよ。
でも、そこが痛かった人達がみんな胃や肝臓が悪いかというと決してそういう訳じゃありません。だって子供でもその部分を痛がっていましたので。
単純に足の構造上、歩いたり体重をかけた時に最も負担がかかりやすい部分が、足裏の胃や肝臓のツボと呼ばれているポイントなんですね。
また、「肩こりのツボ」というのも確かあったと思いますが(指の根元らへんだったかな?)、肩こりのお悩みの人でもその部分は全然痛くないという人も結構多かったです。
何が言いたいかというと、足裏をマッサージするという行為は足下周辺の血行促進に役立ちますし、その影響によって肩こりなどに良い反応を発生させる可能性もあると思いますが、足裏のツボに関しては正確な物だとは思えませんので、何か言われたとしても気にしないようにして下さい。
なかには足裏のマッサージをうけて、「〇〇が悪いと言われた」という事を気にしている人もいますので(例えば内臓が悪いと言われたなど)
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血行の促進を目指すのであればウォーキングが効果的
このページでは足裏のマッサージや青竹踏みを行えば、全身の血行が促進される事によって肩こりが改善する事もあると説明させていただきました。
多くの肩こりの原因は、首や肩周辺の血行不良から発生する筋肉痛のような症状ですので、血行を促進すれば改善します。
そのため、足ツボのマッサージや青竹踏みは血行を促進する効果もありますので、肩こりが改善する事もあるんですね。
しかし、肩こりの改善のために血行の促進を目的に行うのであれば、ウォーキングなどの運動の方が圧倒的に効果は高いと思います。
血行は筋肉を動かす事によって促進される訳ですが、全身の筋肉を動かした方が当たり前ですが効果は高いんですね。
その中で最も効果が高いのは弱い負荷を継続的に体に与え続ける有酸素運動です。歩いたりウォーキング、軽めのジョギング、ダンスやエアロビクスなどが有酸素運動に当たります。
この中で普段は運動不足であったとしても、誰でも簡単に出来る運動は歩く運動でしょう。
こういった話をすると「通勤などで毎日のように歩いています」という声をよく聞きますが、荷物を持たずに力を抜いて歩く行為と、通勤で荷物などを持って緊張して歩く行為とは全く別物と考えて下さい。
肩こりには肩甲骨の動きが特に重要ですので、荷物を持ってしまうと肩甲骨の動きが阻害されてしまいます。
そのため、通勤などでの歩く行為では肩こりが改善しにくい傾向がありますので気をつけて下さい。
歩くときは出来るだけ何も荷物を持たずに、大きく腕を振って歩いて下さい。(腕を振り子のように動かすイメージです)
そうすれば肩甲骨もしっかり動いてくれます。
足裏のマッサージや青竹踏みが悪いと言うつもりはありませんが、肩こりの改善にはこういったウォーキングの方が効果的ですので是非参考にして下さい。
単純な血行不良だけが原因ではない肩こりの症状も存在する。
上記では足ツボマッサージや青竹踏み、もしくはウォーキングなどによって血行を促進すれば、多くの肩こりは改善すると説明させていただきました。
しかし、中にはこういった方法で肩こりの症状が改善しない事も当然あります。
先ほども説明させていただいたように、肩こりが血行不良によって発生している事は間違いありません。そのため、足ツボマッサージや青竹踏みやウォーキングなど、血行を促進する方法を行えば効果的な事も間違いありません。
はっきり言いますが、こういった事を行っても改善しない肩こりの症状は、肩こりのような症状を発生していますが肩こりではないのだと思います。
こういった肩こりのような症状を発生させる疾患で、一番可能性が高いのは頚椎症や頚椎ヘルニア、ストレートネックなど、首の骨や変形によって近くの神経を圧迫して発生している神経痛だと思います。
頚椎症や頚椎ヘルニアとは、首の骨や軟骨が変形する事によって近くの神経を圧迫し、その神経が支配している領域に痛みや痺れなどの症状を発生させる疾患です。
軽症から重症例までの症状がかなり幅広く、重症であれば夜も疼いて寝れない、握力がなくなって手や腕や首を動かせないなどの症状を発生させる事もありますが、軽症であれば肩こりに似た痛みや筋肉の張り感だけを感じる場合もあります。
このように重症であれば、ただの肩こりでは考えられない症状を発生させますので分かりやすいんですが、頚椎症や頚椎ヘルニアなどで症状が発生していたとしても、軽症であれば肩こりに近い症状を発生させますので勘違いされやすいんですね。
ただし、単なる血行不良などによって発生している肩こりが、血行を大きく改善させる方法を行って改善しないという事は考えにくい現象ですので、もし色々試したけど改善しない肩こりに心当たりがある場合は、頚椎症や頚椎ヘルニアなどを疑った方が良いかと思います。
頚椎症や頚椎ヘルニアであっても、初期であれば異常なしと診断される事が多い
もし頚椎症や頚椎ヘルニアを疑った場合、病院へ行ってレントゲンやMRIなどの画像検査をされると思いますが、初期の頚椎症や頚椎ヘルニアの場合は「異常なし」と診断される事も決して珍しくありません。
お医者さんの診断基準はどうしても手術をするべきかどうかで判断される事が多く、首の骨や軟骨の変形、神経の圧迫などの問題点があったとしても、手術するほどの大きい問題じゃなければ「異常なし」と言われる事が多いんですね(こういった事は実際にお医者さんに聞いた事のある話です)
また、実際に異常があったとしてもMRIの検査で発見できない事も決して珍しい事ではないようです(これも実際にお医者さんに聞いた事があります)
頚椎症や頚椎ヘルニアから発生している肩こりの症状なのであれば、弱い刺激で行う治療が効果的
もしあなたが現在感じている肩こりの症状が頚椎症や頚椎ヘルニアが原因で発生しているのであれば、残念ながら足ツボマッサージや青竹踏み、一般的な整骨院などで行われているマッサージや電気治療では改善しにくい症状のはずです。
実は頚椎症や頚椎ヘルニアの症状は非常に治療が難しく、お悩みの人が非常に多い疾患でもあります。
頚椎症や頚椎ヘルニアのように、首の骨や軟骨の変形などが症状に大きく関わっている場合、その周辺には常に強い炎症が発生しています。
炎症は近くの神経を興奮させて、感覚を過敏にさせる特徴を持っています。感覚が過敏になると、簡単に言えば少しの負担やちょっとした動作でも痛みを感じやすくなってしまうんです。
つまり、こういった症状の方にマッサージなどの強い刺激で行う治療を行うと、あまり効果がない所か逆効果になってしまう可能性があるんですね。
どこの治療院やマッサージに通っても改善しなかったという人は多いと思いますが、そのほとんどの治療が割と刺激量の多い治療である事が多いと思います。
逆に、優しく弱い刺激で行う治療であれば、治療行為が負担になりませんので改善する可能性があります。
弱い刺激の治療を行っている治療院は、あまり多くはないと思いますが、もしよろしければこのページで書かれている事を治療院選びの参考にして下さいね。
もしどこに相談していいか分からない、どこに相談してもダメだったという人は一度私にお気軽にご相談して下さいね。
どこに行っても治らないしつこい肩こりや、頚椎から発生している症状の治療にはそれなりに自信を持っていますのできっとお力になれると思います。
以上で「足ツボや青竹踏みで肩こりが改善する事もある?」のページの説明を終了させていただきますが、下記に肩こりに関連するページのリンクも載せていますので、興味のある人はそちらも是非参考にして下さいね。
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