肩こりの症状でお悩みの人の話を聞いていると、夏や冬、梅雨時期など季節の変わり目に症状が悪化する事が多いという話をよく聞きます。
全ての人に当てはまる話ではありませんが、実際に肩こりでお悩みの人の場合は、こういった季節の変わり目に症状が悪化する人は大勢おり、季節が安定すると症状が安定するという人もおられます。
そのため患者さんからも「季節の変わり目は何故痛みが発生しやすいんですか?」という質問もよくいただきます。
そこでこのページでは、肩こりの症状が季節の変わり目に悪化しやすい理由について説明させていただきますね。
ちなみに私は医療系の国家資格である柔道整復師という資格を持っている人間です(ここをクリックすると私の柔道整復師免許証の写真が出ます)
医療系の国家資格を持っている人間の端くれとして、出来るだけ丁寧で分かりやすい説明を心がけていますので、こういった事に興味のある人は是非参考にして下さいね。
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肩こりは急激な気温差で悪化しやすい
季節の変わり目に肩こりの症状が悪化しやすくなる理由を早速説明させていただきますね。
季節の変わり目というのは、急激な気温差が生じやすい日が続きます。
朝晩の気温差などが日によって大きく変化すると、人の体温調整が難しくなります。
簡単に言えば体温がいつもより下がってしまい、代謝が落ちてしまう訳ですね。
代謝というのは体の中の様々な機能に関わります。
痛みと関係が深い部分で言えば、血の流れが悪くなるのが代表的でしょう。
「血行が悪くなるといけないので、とにかく体を冷やさないように気をつけましょう」
こういった事を、病院や整骨院の先生にアドバイスされた事がある人も多いのではないでしょうか?
私も全く同意見です。
さて、では何故血行が悪くなると肩こりが悪化してしまう事が多いんでしょうか?
その疑問の答えには「炎症」という物質が密接に関わります。
炎症というのは、組織が損傷した時に血の中に発生する物質で、この炎症を神経が感知すると痛みを感じると考えられています。
肩こりの症状の発生にもこの炎症は密接に関わっています。
炎症は血の中に溜まれば溜まるほど痛みが強くなりますが、血行が良い時は一か所に炎症が溜まる前に血が流れる事によって炎症を洗い流してくれます。
逆に血行が悪くなると、炎症が一か所に溜まってしまい痛みが強くなってしまう訳です。
こういった事が、体が冷えて血行が悪くなると症状が悪化するメカニズムです。
そのため、冬など寒い日や季節の変わり目の様に気温差が激しい日は、体が冷えない様に気をつけなければいけません。
夏は夏で屋内は冷房が必ずと言っていいほどついています。
暑い屋外から冷えている屋内に入ったり出たりを繰り返すのも結構体には悪いため、つらいかもしれませんが少し厚着の方が良いと思います。
特に肩こりは肩甲骨周辺の血行不良が症状の発生に大きく関わっている疾患ですので、体の血行が悪くならないように気をつける事が、症状の発生や改善に大きく関わっているので気をつけて下さいね。
肩こりは天気の変化によっても悪化しやすい?
季節の変わり目は梅雨の時期に代表されように、気圧の変化も激しい時期でもあります。
テレビの天気予報で聞いた事があると思いますが、雨が降るという事は高気圧から低気圧に変化します。
この気圧の変化で肩こりの症状を悪化させる人も一定数おられます。
気圧と聞いてもあまりピンときませんよね。
気圧というのは簡単に言えば空気の重さです。
あまり普段から感じる事はないと思いますが、私達は絶えずこの空気の重さが体にかかっています。
そしてその空気の重さに負けないために、体の内側から押し返している圧力も存在します(体の内圧)
天気が悪くなるという事は低気圧になる訳ですから、この空気の重さが軽くなるわけですね。
「体にかかる重さが軽くなるなら逆に楽なんじゃないか?」
と疑問の声が聞こえてきそうですが、気圧が下がるという事は、体の内圧の方が気圧よりも強くなってしまうんですね。
そのため、関節などを体の内側から圧迫してしまうんです。
こういった現象のせいで、肩や首を内側から圧迫してしまう事により肩こりが悪化するのだと思われます。
少し分かりにくい説明で申し訳ありません。
水圧で説明するともっと分かりやすいかもしれません。
深海に行くと水圧が強すぎるため、もし人間が生身でそんな所にいってしまうとぺしゃんこに潰れてしまいますよね。
そんな過酷な環境で生活する深海魚の場合は、その水圧に負けないぐらい体の内側の圧力がもの凄く強いんです。
そんな深海魚がもし地上にくるとどうなるか?
外の気圧に比べると内圧が強すぎるため、中の内臓が破裂したり目玉が飛び出したりして死んでしまいます。
天気が悪くなる程度の気圧の変化で、ここまで極端な反応は人間の体には起こりませんが、雨などによって低気圧になり、外の気圧が下がってしまうと人間の本来もっている内圧によって体を中から押し潰してしまうんですね。
こういった事が梅雨時期などに肩こりの症状の悪化の原因になります。
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梅雨時期などで悪化しやすい肩こりは頚椎症や頚椎ヘルニアかも
ただし、こういった天気の変化によって症状が悪化する人の場合は、その症状の原因が単なる筋肉の緊張などだけが原因ではなく、組織の損傷や変形などが関わっている人に多い印象を持っています。
例えば、膝が変形している人や、膝を昔痛めた人が天気が悪くなると痛むという話をよく聞く事も多いと思いますが、ああいった痛みのほとんどは膝の軟骨などの損傷が関わっています。
組織を損傷している部分や変形している部分が、気圧の変化によって圧迫されて症状が発生している訳ですね。
つまり、天気の変化によって肩こりの症状が頻繁に悪化する人の場合は、こういった組織の変形などが大きく関わっている可能性が高いという事です。
組織の変形や損傷が大きく関わっている疾患で、肩こりに近い症状を発生させる可能性が高い疾患は頚椎症(けいついしょう)や頚椎ヘルニア、ストレートネックなど、首の骨や変形によって近くの神経を圧迫して発生している神経痛だと思います。
頚椎症や頚椎ヘルニアとは、首の骨や軟骨が変形する事によって近くの神経を圧迫し、その神経が支配している領域に痛みや痺れなどの症状を発生させる疾患です。(必ずしも痺れが発生する訳ではありません)
軽症から重症例までの症状がかなり幅広く、重症であれば夜も疼いて寝れないなどの強い症状を発生させる事もありますが、軽症であれば肩こりに似た痛みや筋肉の張り感だけを感じる場合もあります。
このように重症であれば、ただの肩こりでは考えられない症状を発生させますので分かりやすいんですが、頚椎症や頚椎ヘルニアなどで症状が発生していたとしても、軽症であれば肩こりに近い症状を発生させますので勘違いされやすいんですね。
ただの肩こりの症状なのであれば、骨や軟骨の異常があまり関係ありませんので、梅雨時期などの天気の急激な変化によって症状が悪化する事は少ないと思います。
もし、天気が悪くなった時に肩こりの症状が悪化する事に心当たりがある人は、頚椎の問題などを疑うようにしてくださいね。
頚椎症や頚椎ヘルニアであっても、初期であれば異常なしと診断される事が多い
もし頚椎症や頚椎ヘルニアを疑った場合、病院へ行ってレントゲンやMRIなどの画像検査をされると思いますが、初期の頚椎症や頚椎ヘルニアの場合は「異常なし」と診断される事も決して珍しくありません。
お医者さんの診断基準はどうしても手術をするべきかどうかで判断される事が多く、首の骨や軟骨の変形、神経の圧迫などの問題点があったとしても、手術するほどの大きい問題じゃなければ「異常なし」と言われる事が多いんですね(こういった事は実際にお医者さんに聞いた事のある話です)
また、実際に異常があったとしても神経を圧迫している場所や角度によっては、MRIの検査でも写りにくい、写らない事も決して珍しい事ではないようです(これも実際にお医者さんに聞いた事があります)
頚椎症や頚椎ヘルニアから発生している肩こりの症状なのであれば、弱い刺激で行う治療が効果的
もしあなたが現在感じている肩こりの症状が頚椎症や頚椎ヘルニアが原因で発生しているのであれば、残念ながら一般的な整骨院や病院などで行われているマッサージや電気治療では改善しにくい症状のはずです。
実は頚椎症や頚椎ヘルニアの症状は非常に治療が難しく、お悩みの人が非常に多い疾患でもあります。
頚椎症や頚椎ヘルニアのように、首の骨や軟骨の変形などが症状に大きく関わっている場合、その周辺には常に強い炎症が発生しています。
炎症は近くの神経を興奮させて、感覚を過敏にさせる特徴を持っています。感覚が過敏になると、簡単に言えば少しの負担やちょっとした動作でも痛みを感じやすくなってしまうんです。
つまり、こういった症状の方にマッサージなどの強い刺激で行う治療を行うと、あまり効果がない所か逆効果になってしまう可能性があるんですね。
どこの治療院やマッサージに通っても改善しなかったという人は多いと思いますが、そのほとんどの治療が割と刺激量の多い治療である事が多いと思います。
逆に、優しく弱い刺激で行う治療であれば、治療行為が負担になりませんので改善する可能性があります。
弱い刺激の治療を行っている治療院は、あまり多くはないと思いますが、もしよろしければこのページで書かれている事を治療院選びの参考にして下さいね。
もしどこに相談していいか分からない、どこに相談してもダメだったという人は一度私にお気軽にご相談して下さいね。
どこに行っても治らないしつこい肩こりや、頚椎から発生している症状の治療にはそれなりに自信を持っていますのできっとお力になれると思います。
以上で「夏や冬、梅雨の時期など季節の変わり目に肩こりが発生しやすい理由」のページの説明を終了させていただきますが、下記に肩こりに関連するページのリンクも載せていますので、興味のある人はそちらも是非参考にして下さいね。
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