肩こりや首の痛みの症状は、体の痛みでお悩みの人の中で最も馴染み深い疾患の一つだと思います。
私は以前は整骨院、今は整体院を経営している者ですが、実際に首、肩周辺の症状の相談で来られる人はやはり多いです。
そういった肩こりの症状でお悩みの人にとっては、「肩甲骨が大事ですよ!」だとか、「肩甲骨を普段から動かすようにしましょう」だとか言うアドバイスを聞いた事がある人は非常に多いんじゃないでしょうか?
こういった話は正にその通りで、私も肩甲骨の動きと肩こりや首の症状は非常に密接な関わりがあると考えています。
そこでこのページでは、肩甲骨の動きと肩こりとの関係について説明させていただきます。
ちなみに私は医療系の国家資格である柔道整復師という資格を持っている人間です(ここをクリックすると私の柔道整復師免許証の写真が出ます)
医療系の国家資格を持っている人間の端くれとして、出来るだけ丁寧で分かりやすい説明を心がけていますので、こういった事に興味のある人は是非参考にして下さいね。
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肩こりは肩甲骨周辺の血行不良によって発生する事が多い
肩こりという症状は血行不良で疲労物質が溜まり、その影響で筋肉が緊張する事によって発生します。つまり血行を促進して、血の中に溜まっている疲労物質を流してしまえば改善するという事です。
血行の促進は筋肉が動く事によって発生しますので、血行が悪くなるという事はそれだけ肩周辺の筋肉が動いていないという事になるんですね
この時に最も動かさなければいけないのが肩甲骨になります。
肩甲骨には首の動きに関わる筋肉や、腕や手を動かす筋肉も付着しており、首の動きや上半身の動きのほぼ全てに関わっています。
つまり、肩甲骨がしっかり動いているという事は首や肩や腕に関わる筋肉が正常に動いているという事になり、肩こりの予防に繋がります。
逆に普段から肩甲骨があまり動かない状態が続くと、肩こりの原因にもなってしまうんですね。
治療においても肩甲骨の動きは非常に重要です。多くの上半身の動きの起点になるのは肩甲骨ですから、肩甲骨の動きが筋緊張などによって阻害されている状況は、痛みなどの発生にも大きく関わっている事が非常に多いんですね。(ちなみに下半身の動きの起点は股関節になります)
そのため、私も含めて多くの治療家が肩甲骨に言及する事が多く、世の中に出回っている肩こりの体操も肩甲骨を動かす系統のものが多いんですね。
肩甲骨を動かすには手を振って歩く事が最も効果的
肩甲骨の動きは肩こりの発生や改善に大きく関わる事は上記で説明させていただきました。
このページを読んだ人の中には、肩甲骨を動かす方法でオススメな方法はあるの?と疑問に思っている人もおられると思います。
腕をぐるぐる回したりして肩甲骨を動かす事も否定はしませんが、私はしっかり手を振って歩く行為が最も肩こりには有効な改善方法だと考えています。
肩こりは肩甲骨周辺の血行不良によって発生していますので、血行を改善する事が出来れば簡単に改善します。
歩いたり走ったり泳いだりといった有酸素運動は、体中の血行を促進してくれる方法です。
更にその時に何も荷物を持たずに手を振って行えば、肩甲骨もしっかり動いてくれます。
こういった医療や健康をテーマにした説明文の場合、「絶対」だとか「100パーセント」だとかの言葉は出来るだけ使うべきじゃないと思いますが、単なる肩こりなのであればしっかり手を振って有酸素運動を行って改善しない事はまずあり得ないと思います。
もし歩く事によって肩こりの改善を目指すのであれば、15分~20分程度の短い時間の歩行を継続的に行えば、高い確率で改善すると思いますので是非参考にして下さいね。
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手を振って歩いても改善しない肩こりの症状は肩こりではない
当然、手を大きく振って肩甲骨を動かしながら歩いても改善しない肩こりのような症状は存在します。
上記では「しっかり手を振って歩けば肩こりは改善する」と言っているのにこういった説明をすると、「矛盾しているじゃないか」と怒られてしまうかもしれませんね。
先ほども説明させていただいたように、肩こりが血行不良によって発生している事は間違いありません。そのため、運動によって血行を促進すれば、肩こりの症状が改善する事も間違いはないと思います。
では運動を行っても改善しない肩こりの症状とはどういった症状なんでしょうか?
はっきり言いますが、運動を行っても改善しない肩こりの症状は、肩こりのような症状を発生していますが肩こりではないのだと思います。
頚椎症(けいついしょう)や頚椎ヘルニア、ストレートネックなどから発生している神経痛の可能性が高い
肩甲骨をしっかり動かした運動を行っても改善しない肩こりの場合、その症状の正体で一番可能性が高いのは頚椎症や頚椎ヘルニア、ストレートネックなど、首の骨や変形によって近くの神経を圧迫して発生している神経痛だと思います。
頚椎症や頚椎ヘルニアとは、首の骨や軟骨が変形する事によって近くの神経を圧迫し、その神経が支配している領域に痛みや痺れなどの症状を発生させる疾患です。
軽症から重症例までの症状がかなり幅広く、重症であれば夜も疼いて寝れない、握力がなくなって手や腕や首を動かせないなどの症状を発生させる事もありますが、軽症であれば肩こりに似た痛みや筋肉の張り感だけを感じる場合もあります。
このように重症であれば、ただの肩こりでは考えられない症状を発生させますので分かりやすいんですが、頚椎症や頚椎ヘルニアなどで症状が発生していたとしても、軽症であれば肩こりに近い症状を発生させますので分かりにくいんですね。
ただし、単なる血行不良などによって発生している肩こりが、運動を行って改善しないという事は考えにくい現象ですので、もし運動などを行っても改善しない肩こりに心当たりがある場合は、頚椎症や頚椎ヘルニアなどを疑った方が良いかと思います。
頚椎症や頚椎ヘルニアであっても、初期であれば異常なしと診断される事が多い
もし頚椎症や頚椎ヘルニアを疑った場合、病院へ行ってレントゲンやMRIなどの画像検査をされると思いますが、初期の頚椎症や頚椎ヘルニアの場合は「異常なし」と診断される事も決して珍しくありません。
お医者さんの診断基準はどうしても手術をするべきかどうかで判断される事が多く、首の骨や軟骨の変形、神経の圧迫などの問題点があったとしても、手術するほどの大きい問題じゃなければ「異常なし」と言われる事が多いんですね(こういった事は実際にお医者さんに聞いた事のある話です)
しかし、運動を行っても改善しない肩こりのような症状の場合は、やはり頚椎症や頚椎ヘルニアなどから発生している神経痛の可能性が高いと思いますので、放置せずに治療をするように心がけて下さい。
頚椎症や頚椎ヘルニアから発生している肩こりの症状なのであれば、弱い刺激で行う治療が効果的
頚椎症や頚椎ヘルニアのように、首の骨や軟骨の変形などが症状に大きく関わっている場合、その周辺には常に強い炎症が発生しています。
炎症は近くの神経を興奮させて、感覚を過敏にさせる特徴を持っています。感覚が過敏になると、簡単に言えば少しの負担やちょっとした動作でも痛みを感じやすくなってしまうんです。
つまり、こういった症状の方にマッサージなどの強い刺激で行う治療を行うと、あまり効果がない所か逆効果になってしまう可能性があるんですね。
どこの治療院やマッサージに通っても改善しなかったという人は多いと思いますが、そのほとんどの治療が割と刺激量の多い治療である事が多いと思います。
逆に、優しく弱い刺激で行う治療であれば、治療行為が負担になりませんので改善する可能性があります。
弱い刺激の治療を行っている治療院は、あまり多くはないと思いますが、もしよろしければこのページで書かれている事を治療院選びの参考にして下さいね。
もしどこに相談していいか分からない、どこに相談してもダメだったという人は一度私にお気軽にご相談して下さいね。
どこに行っても治らないしつこい肩こりや、頚椎から発生している症状の治療にはそれなりに自信を持っていますのできっとお力になれると思います。
以上で「肩甲骨の動きと肩こりとの関係」のページの説明を終了させていただきますが、下記に肩こりに関連するページのリンクも載せていますので、興味のある人はそちらも是非参考にして下さいね。
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