肩こりという症状は日本人の中で最も多くの方がお悩みの疾患の一つでしょう。
なかなか改善せずに辛い思いをしている人も非常に多いと思います。
そんな肩こりの症状でお悩みの人の話を聞いていると、稀に顎が痛い、だるいなどの違和感を感じる症状を発生させている人がおられます。
こういった症状と肩こりが同時に発生している場合、その症状は単なる肩こりとは違う可能性もあるんです。
そこでこのページでは、肩こりと同時に顎に痛みやだるさ、違和感を感じた時の症状の正体や原因について説明させていただきます。
ちなみに私は医療系の国家資格である柔道整復師という資格を持っている人間です(ここをクリックすると私の柔道整復師免許証の写真が出ます)
医療系の国家資格を持っている人間の端くれとして、出来るだけ丁寧で分かりやすい説明を心がけていますので、こういった事に興味のある人は是非参考にして下さいね。
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顎関節症は首や肩こりとも密接に関わっている
まず顎に痛みやだるさ、違和感を感じた時に真っ先に思い当たる病名は「顎関節症」という疾患です。
顎関節症とは顎の関節組織の変形や損傷などが発生し、顎に痛みやだるさなどの痛みを発生させる疾患です。
口が開きにくい、開かないなどの症状も発生させる事が多いんですが、中には口の動きには何の問題も発生せずに、顎の痛みやだるさなどの違和感のみを発生させる事もあります。
さて、見出しでも触れているように、この顎関節症は首の緊張や肩こりと非常に密接に関わっています。
少し難しい話になってしまいますが、顎を支配している神経と首周りを支配している神経の一部は、同じ神経によって2重に支配されています。
痛みや違和感などの症状には、必ず炎症という物質が関わっており、炎症は近くの神経を興奮させて感覚を過敏にさせる特徴を持っていますので、肩こりがひどくなって炎症が強くなると、首周辺を支配している神経が異常に興奮して誤作動などを発生させてしまうわけですね。
先ほども説明したように、口を開けたり閉めたりする顎の筋肉は首を支配している神経と密接に関わっており、肩こりから発生する炎症によって首の神経が興奮すると、顎周辺を支配している神経にも影響を及ぼす事があります。場合によってはその影響で痛みや違和感を発生させる事もあります。
肩こりの症状でお悩みの人の中に、顎に痛みや違和感を感じる人が多いのにはこういった理由があるからなんですね。
そのため、顎関節症の患者さんの場合は首や肩こりの治療を行えば症状が改善する事も珍しくありません。
ただし、あくまでも首や肩こりの治療を行えば症状が改善する顎関節症も存在するという事で、首や肩こりの治療を行えば必ず改善するという訳ではありません。
顎関節症は顎の関節組織の変形や損傷が深く関わる疾患ですので、組織の変形や損傷が重症化している場合は保存治療にも限界があります。
最悪の場合は手術も視野に入れなければいけない疾患ですので、顎に痛みやだるさなどの違和感を感じた時は専門医に出来るだけ早く相談するようにして下さいね。
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顎に異常がないのに顎の症状を感じる場合は頸椎症(けいついしょう)や頸椎ヘルニアの可能性あり
さて、上記では顎に痛みや違和感を感じた場合は、まずは顎関節症を疑うべきだと説明させていただきました。
もしレントゲンの検査などで顎に何の異常も見つからないのにも関わらず、顎に痛みや違和感の症状と同時に肩こりなども感じるのであれば、その症状は頸椎症(けいついしょう)や頸椎ヘルニア、ストレートネックなど、首の骨の変形によって神経を圧迫して発生している症状の可能性が高いと思います。
頚椎症や頚椎ヘルニアとは、首の骨や軟骨が変形する事によって近くの神経を圧迫し、その神経が支配している領域に痛みや痺れなどの症状を発生させる疾患です。
軽症から重症例までの症状がかなり幅広く、重症であれば夜も疼いて寝れない、握力がなくなって手や腕や首を動かせないなどの症状を発生させる事もありますが、軽症であれば肩こりに似た痛みや筋肉の張り感だけを感じる場合もあります。
このように重症であれば、ただの肩こりでは考えられない症状を発生させますので分かりやすいんですが、頚椎症や頚椎ヘルニアなどで症状が発生していたとしても、軽症であれば肩こりに近い症状を発生させますので分かりにくいんですね。
また、こういった頚椎症や頚椎ヘルニアが原因で顎周辺に痛みや違和感を発生させる事もあります。
顎を支配している神経の一部は頚椎を通っているため、頚椎で神経を圧迫させて発生する症状の中には、こういった顎の痛みや違和感を発生させる事があるんですね。
当然、同時に発生している肩こりの症状も頸椎の問題で発生している可能性が高いので気をつけて下さい。
頚椎症や頚椎ヘルニアであっても、初期であれば異常なしと診断される事が多い
もし頚椎症や頚椎ヘルニアを疑った場合、病院へ行ってレントゲンやMRIなどの画像検査をされると思いますが、初期の頚椎症や頚椎ヘルニアの場合は「異常なし」と診断される事も決して珍しくありません。
お医者さんの診断基準はどうしても手術をするべきかどうかで判断される事が多く、首の骨や軟骨の変形、神経の圧迫などの問題点があったとしても、手術するほどの大きい問題じゃなければ「異常なし」と言われる事が多いんですね(こういった事は実際にお医者さんに聞いた事のある話です)
そのため、異常なしと言われたとしても本当に異常がないとは限らないんですね(決してお医者さんを否定するつもりはありませんが)
頚椎症や頚椎ヘルニアから発生している顎や肩こりの症状は弱い刺激で行う治療が効果的
もしあなたが現在感じている顎や肩こりの症状が頚椎症や頚椎ヘルニアが原因で発生しているのであれば、残念ながら一般的な整骨院などで行われているマッサージや電気治療、ロキソニンなどの痛み止めの薬では改善しにくい症状のはずです。
実は頚椎症や頚椎ヘルニアの症状は非常に治療が難しく、お悩みの人が非常に多い疾患でもあります。
頚椎症や頚椎ヘルニアのように、首の骨や軟骨の変形などが症状に大きく関わっている場合、その周辺には常に強い炎症が発生しています。
炎症は近くの神経を興奮させて、感覚を過敏にさせる特徴を持っています。感覚が過敏になると、簡単に言えば少しの負担やちょっとした動作でも痛みを感じやすくなってしまうんです。
つまり、こういった症状の方にマッサージやバキボキするような、比較的強い刺激で行う治療を行うと、あまり効果がない所か逆効果になってしまう可能性があるんですね。
どこの治療院やマッサージに通っても改善しなかったという人は多いと思いますが、そのほとんどの治療が割と刺激量の多い治療である事が多いと思います。(そちらの方が患者ウケは良いと思いますので)
逆に、優しく弱い刺激で行う治療であれば、治療行為が負担になりませんので改善する可能性があります。
頚椎症や頚椎ヘルニアのように、骨や軟骨の変形や神経の圧迫が痛みに大きく関わっていたとしても、その症状には筋肉の緊張状態や炎症の有無も痛みにはかなりの部分で関わっています。
強い刺激で行う治療では、強い炎症による過敏性が邪魔をして改善する可能性は低いと思いますが、弱い刺激で行う治療であれば、しっかり首周辺の筋肉を動かし、血行を促進する事が出来れば炎症や筋緊張は軽減して症状が改善する事も珍しくありません。
弱い刺激の治療を行っている治療院は、あまり多くはないと思いますが、もしよろしければこのページで書かれている事を治療院選びの参考にして下さいね。
もしどこに相談していいか分からない、どこに相談してもダメだったという人は一度私にお気軽にご相談して下さいね。
どこに行っても治らないしつこい肩こりや、頚椎から発生している症状の治療にはそれなりに自信を持っていますのできっとお力になれると思います。
以上で「顎が痛い、だるいなどの違和感と肩こりとの関係は?」のページの説明を終了させていただきますが、下記に肩こりに関連するページのリンクも載せていますので、興味のある人はそちらも是非参考にして下さいね。
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